祈りの幕が下りる時のレビュー・感想・評価
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人生はたまらんものだ。愛は知らない方がいい。
今日は息子の卒業式で焼鳥を食べながらこの映画を。 焦げた人間の映像はキツい。ビールで飲み通す。 後半は涙10回。我慢は無理。 逆らえない、逃げられない、どうしようもない偶然で人は不幸のどん底に落ちる。悔やんでも恨んでもどうしようもない。 邪魔なのは"愛"だ。邪魔でもあるし、心の武器でもある。これさえ自在に操れさえすれば、人生はスムーズに、不幸に見舞われずに済む。でも、"愛"はとてつもなく厄介だ。拭っても、振り払ってもまとわりつく。 東野圭吾はいつもどうしてこんな、拭えず振り払えない"愛"ばかりを描くんだろう。素晴らしくもあり、最悪の罪の源でもある"愛"を。 この"愛"のためなら、罪も罰も、いかほどでもないのかも知れない。一片の後悔さえないのかも知れない。 "愛"は、底知れない、広さの行方が知れない。"愛"なんか知らない方がいい。浅はかな自分のままでいい。でも、こんな娘がいたら狂うだろう。なんでもしてやるだろう。血縁は人という生き物の存在意義。生物のDNAは理性を吹っ飛ばす。拭えない。振り払えない。親子の縁だけはどうしようもない。 写実、演出、申し分ないです。特に最後の手紙を手にした時と演者達が一斉に頭を下げたシーンの被った映像。 たまんない。いちいち、たまんないよぉ。
未だに思い出すだけで考えさせられる
観た後もしばらくぽかーんと上の空…
公開当初に映画館へ行ったけど、それから1年経った今もずっしりと記憶に残り、いい意味で具合が悪くなる作品(好きな映画だけど内容が重すぎてダメージが大きい)
父娘愛に号泣…
後半鼻水かんじゃってすみませんなほど涙…
ひよりちゃん…
私も子供がいるからか涙が止まらない
人はなぜ嘘をつくのか
一つの嘘から偽りの人生を歩むことになった
全ては娘のために。
娘もお父ちゃんの為にあんな事したくなかっただろうに。
悲しすぎて思い出すだけで心が痛い
大好きな加賀恭一郎シリーズの完結、最高傑作でした。
加賀との接点も交え東野圭吾らしい複雑かつ巧妙なストーリーで終わるにつれて面白くなる終始釘付け
まだまだ続いてほしかった、、
飛んだ前髪
能登の断崖絶壁で前髪が飛んでいきそうになるコッヒー。 物語の核となる人間関係が面白いミステリー。日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)の亡き実母を伊藤蘭が演じている。事件の重要な人物である浅居博美を演ずる松嶋菜々子の夫は反町隆史。伊藤蘭の夫は水谷豊、さらに学校の先生を及川光博が演じていることから、人間関係の複雑怪奇な線を解き明かすと同時にTVドラマの『相棒』にも絶妙に繋がっている。鑑賞中は、被害者女性、アパートの住人、舞台演出家の浅居、加賀の母・田島百合子、そして名前をコロコロ変えている百合子の恋人の関係を考えつつ、この裏の相棒関係をも線で結んでしまい、若干混乱してしまいました。 東野圭吾原作の新参者・加賀恭一郎シリーズの『麒麟の翼』に次ぐ劇場版2作目。東野圭吾作品としても“当たり”の作品だと思います。泣けるミステリーの最高傑作というコピーもあながち嘘ではなかったことに満足。その中でも親子の絆、「お父ちゃん!」の言葉に涙無くして観ることが出来ません。特に先日観た『咲-Saki-阿知賀編』でも主演を演じた、博美の14歳時代の桜田ひよりがとても良いのです。彼女はなぜか『相棒』にもゲスト出演しています。 日本橋をめぐる12の橋がカレンダーに書き込まれていたことに疑問を持つ捜査陣。捜査一課の松宮(溝端淳平)がその謎を解こうとしているときに、加賀がその橋をすらすら答えることで捜査が進展する。実母が関係していることが分かり、加賀も捜査陣に加わり、日本橋の写真調べを地道に続け、松宮たちも被害者の住む滋賀県を捜査する。浅居博美とその母親が事件に関連あるのじゃないかと疑われるが、父親は26年前に自殺しているため行き詰る。加賀の母親が恋人とデートする場所、そして博美が剣道大会で優勝した加賀に会いに来たという事実は??事件の謎は俺!俺なのか・・・ 昔の松嶋菜々子は大根だと思っていましたが、『家政婦のミタ』辺りから見方が変わりました。俳優ってのはどんどん成長していくもんだな~と改めて思い知らされました。阿部寛は相変わらずだし、小日向文世は髪の毛が気になってしまったし、山崎努はメイクが大変だったろうな~と想像できる。そんな中、一番光ってたのは桜田ひより。泣かされました。
タイトルなし
劇場未観賞だったので、WOWOWの放送で観賞。 小日向さんに泣かされた。 加賀恭一郎の過去が事件に関わるかのような劇場予告編だったが、少しニュアンスは違った。 捜査過程で加賀が窮地に立つのかと勝手に想像してしまってたのだが。 テレビドラマ「新参者」から始まったこのシリーズは、阿部寛の加賀恭一郎が原作小説のイメージにぴったりでハマリ役だったが、本作で終了とのこと。 原作シリーズは加賀恭一郎が学生時代から始まるので、もっと早く阿部寛でドラマ化してくれていれば全作映像化できただろうに、残念。 本作の原作は未読だが、東野圭吾の人情サスペンスの泣かせ所を抑えた脚本なのだろうと思う。 画的にも、ロケーションやセットで劇場版らしいスケール感が出ていた。 ただ、結局事件の真相は加賀の推理によるもので、状況証拠によって犯人に自供させる『コロンボ方式』だから、台詞による説明が多くなる。 ハリウッドや韓国なら、原作になくてもアクション(バトルとかチェイスに限らない“動き”)を織り込んで映画的エンターテイメントに仕上げただろうから、その点でもう少し工夫が欲しかった。 「人は嘘をつく」はシリーズ横串のテーマだ。 嘘をつかなければならなかった犯人の事情が凄まじい。 不幸から逃れようとしても不幸が重なる、それが摂理なのか。 結局この父娘は幸せにはなれなかった、悲しい物語。
まあ良かった
邦画としてはまあなかなか良かった。映画のレベルはまあテレビサスペンスくらいではあるけど、キャストがまあ良かったと思います。暴力性が少ないなどを洋画と比較して思ったけど、そこも日本らしいかなと思った。
泣きはしなかったけれど
東野圭吾原作の某映画の2作目を思い出しました
比較するためではなく、見終わって、同じような愛の在り方が描かれた作品を観て、同じように辛い気持ちになったことを思い出したから
我が身を守る為の犯行ではなく、愛ゆえの犯行、それによって自分自身の人生を破壊することになろうとも、護りたい存在への愛ゆえの犯行
愛とはなんだろうか
あの時も今回も、それを思う
母の面影を求めた捜査(たび)の終着
"新参者(劇場版)" シリーズ第2作。
レンタルDVDで鑑賞。
原作は既読。
原作の加賀恭一郎シリーズは、「赤い指」以降、それまでの本格ミステリーや実験作的作風から一変し、加賀のパーソナルな面に踏み込むようになり、人間ドラマが強化されました。
「新参者」から始まった日本橋署編において様々な事件を解決していく内、事件に関わった人々の人間模様や秘められた想いを垣間見、父親との確執など、今まで避けて来た自身の家族とも向き合わざるを得なくなり、加賀の内面に少しずつ変化が起こっていくと云う部分に読み応えを感じていました。
原作の人気に応える形で連続ドラマが始まり、2本のTVスペシャルの放送、「麒麟の翼」の映画化などファンとしては嬉しい展開でした。そして完結編となる本作において、原作シリーズ第1作「卒業 雪月花殺人ゲーム」から触れられていた、加賀の蒸発した母親の物語が語られました。
そんなわけで、今回もめちゃくちゃ泣けました。
映像になると、より物語の悲惨さが強調されました。
犯人が背負った宿命の壮絶さに、やるせない想いを抱きました。苦難を共にしたことによって、より強固なものとなった父娘の絆。その強い気持ちの果ての結末に心震えました。
加賀が捜査一課への転属を固辞し日本橋に居続けた理由と、自分の元を去った母親の抱いていた想いも明かされました。
何十年越しに知った母の真実の愛。その時加賀の胸に去来したものを想像したら、またまた涙が止まりませんでした。
[余談1]
原作では、原発作業員の実態がもっと前面に押し出されていたような気がしましたが、タイムリーかつシビアな内容のためか本作では軽く触れられる程度でした。それがもっと事件の悲惨さを物語る要素だっただけに、少し残念でした。
[余談2]
原作は東野版「砂の器」とも評されていましたが、本作では日本映画史上の名作と名高い同作映画版のオマージュ・シーンがそこかしこに散りばめられていました。
松宮刑事たちが初動捜査で彦根を訪れるシーンでは、駅舎と刑事たちを映すカメラ・アングルや、捜査の経過を字幕で説明するなど、そこかしこにオマージュが見て取れました。
ラスト近くにも同作のクライマックスを彩った回想シーンを想起させる場面があり、涙を禁じ得ませんでした。
[以降の鑑賞記録]
2024/06/16:Amazon Prime Video
※修正(2024/05/10)
愛ゆえに
後半何度「あーそっかぁー」と涙目で天を仰いだこたか。全くもって想像してなかった展開。 いろんな愛の形に胸が苦しくなりました。 博美が愛する父に取った行動なんて、許されないことだけど素敵なシーンだったと思います。
新参者完結と軽く鑑賞するつもりが…
こんなに引き込まれっぱなしの映画は超久々。 さすがの東野圭吾作品。 それを映像化した福澤克雄監督の手腕。 私は貝になりたいの監督だったのか、、頷ける。 東野圭吾は、こういう人生の悲哀を過去に持つというモチーフで書くと天下一品! ドラマの白夜行にハマり、その時の感覚が蘇り心がまた震えた。 ミステリーだが犯人当てをするんじゃなくて、人それぞれの思いもよらない過去を見せ、最後にその伏線が回収されていく作りは見事の一言。 悲しい話だが、最後にはスッキリする。 完結を惜しみます。
ウソが写すのは、人の心そのものだから
映画「祈りの幕が下りる時」(福澤克雄監督)から。
阿部寛主演、東野圭吾原作による「新参者」シリーズの完結編。
映画「麒麟の翼 劇場版・新参者」(土井裕泰監督)との関連も
気になりながらの鑑賞となった。
冒頭、映像ではなく、文字で場面説明がある。
「仙台に田島百合子が、たどり着いたのは1983年の冬だった」
「母親の恋人、綿部俊一の消息をつかめぬまま16年の月日が流れた」
「現在」「東京都葛飾」・・・
もちろん作品の中で、年代を遡っていくとは思ったけれど、
やはり、最初に文字を読まされた感じは、違和感があった。
書籍を意識してのことなのか、脚本の妙なのか、私には分からない。
タイトルと台詞を繋げるフレーズは、演出家の浅居博美役を演じた
松嶋菜々子さんが呟く。
事件は「異聞 曾根崎心中」の公演初日くらいから話が展開し、
公演最終日に解決するような仕掛けに、ちょっと笑えた。
「もうすぐ幕が下りますね」
「やっと下ろすことができます。長い悲劇でしたけど・・」と。
その台詞をフォローするように、また文字が登場。(笑)
「ウソは真実の影、その影に何をみるのか。
それはきっと悲劇だけではない。
ウソが写すのは、人の心そのものだから」
映画で伝えたいことを文字にするのって、どうなんだろうなぁ。
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