「I like this」ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー ユージーンさんの映画レビュー(感想・評価)
I like this
前作ep8の出来に不満があったため、私は、今作に対して、あまり期待を持てずにいました。もうswも見納めかな、とすら考えていたほどです。
しかし、それから半年も経てば、その熱もだいぶ下がってきたことで、とりあえず今回のも観てみようかな、という気持ちになりました。
そして、結果としては、見放さなくてよかった! と心から思いました。
公開までに、私は、今作にいくらかの不安要素を抱いていました。キャスティングや話のつじつまといった点でです。しかし、今作は、それらをことごとく払拭してくれたように感じるほど、良い出来だったと感じました。
とくに、今作の主人公であるハン・ソロを演じた若手俳優の演技には、驚かされました。
はじめは、はたして彼にハリソン・フォードの面影を感じることができるだろうか、という心配が強くありました。彼をハン・ソロとして違和感なく見られるだろうか、と。
しかし、いざ劇場で、彼が暗転した場面から姿を現したとき、「あ、ハンだ」と瞬間的に思ってしまったほど、彼は見事にハン・ソロでした。ときどき、彼の顔がハリソン・フォードの顔とダブって見えてくるほど、彼の演技は完璧でした。
ほかにも、
中盤から出てくるランドの相棒であるドロイドのL3も、とてもいいキャラクターで、出番がすくないにも関わらず、強烈なインパクトを私の中に残していきました。ep8での感想の多くに、人種差別への配慮があからさまだ、というのがありましたが、それを今作では、そのドロイドが一手に担っているような感じでした。
けれど、そういった意図があったにせよ、私はさほど気にはなりませんでした。なぜなら、そのドロイドには、ユーモアがありましたし、差別への批判も、ちゃんと作品のなかに落とし込めていたと感じるからです。こういったところに、監督や、脚本の力量が現れるような気がしました。
個人的には、ローグワンには一歩およばず、といった感じですが、今後のswも見捨てないでおこうかな、という気持ちを再び持たせてくれた点では、とても素晴らしい出来だったと思います。
ほかのスピンオフ作品の製作が中止されたとの話を聞きますが、新シリーズを観ていると、むしろスピンオフこそ作っていくべきではないか、と思いますね。