累 かさねのレビュー・感想・評価
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嫉妬
公開前から非常に楽しみにしていました。
原作は読んだことがなく、どんなストーリーなのかは
だいたい把握した状態で鑑賞しました。
醜い容姿を持つ累。
美しい容姿を持つニナ。
烏合を惚れさせるほどの
中身に魅了を持っていた累。
烏合を想うも、
演技力共に認められないニナ。
累は内面的に烏合に好かれても、自分の容姿は醜い。
ニナは容姿を好かれても、内面が劣る。
人間で重要なものは
内面なのか?外面なのか?
ニナは生まれてからずっと美しい容姿で過ごし、
累が感じていた劣等感とは無縁な生活を
送っていたでしょう
そのおかげで性格は自信に溢れている
反対に
累は醜い容姿のせいで自信も幸せも笑顔も
何も持っていなかった
そんな正反対の2人が顔を入れ替えることによって
お互いに嫉妬し、自分の足りないところを恨む
自分の容姿がニナのように美しかったら
自分に累のような演技力があったら
考えることが沢山ある作品でした。
また終わり方が納得のいく終わりではなかったので
漫画も読んでみようと思います
騙し騙されのシーソーゲームの緊張感がたまらない
原作未読。醜く生まれた上に顔に裂傷痕も持つ累(かさね)が、スター女優だった母親から貰った魔法の口紅を使って、演劇スターの座に上り詰める様を描くサスペンスフィクション。この口紅を塗ってキスをすると相手と顔と声が半日間入れ替わることが出来ると言う設定。最初は自分が累を利用する積りだった美貌の新進演劇女優・丹沢ニナだが、彼女と何度か入れ替わりを行っているうちに、二人のゲームの攻守に変化が... 芳根京子(累)と土屋太鳳(丹沢)のダブル主演で、二人の顔が入れ替わる場面の演出がとても上手く効果的でした。また土屋太鳳は、これまでの学園ものなどで見せてくれていた少女・乙女役から一皮剥けた大人の演技で観る者を魅了してくれました。序盤から終盤にかけてとても緊張感のある作品で楽しめましたが、最後の大団円が今一つ分かりにくかったように私には感じました。ひょっとしてこれは続編の布石?
二人の演技が良い
妬みや嫉みと言った人間のダークサイドを扱っているので、印象について答えるのは難しいです。
映画として面白かった。見応えがありました。
二人の演技のぶつかりに、ただただ時間を忘れ見入ってしまいました。いつものニコニコしている二人じゃないので女優さんスゲーと思います。
今回のサロメのラストパターンも良かったけれど、デレクターズカット版でもう一つのラストパターンをありにしてくれるなら、芳根さんの顔ではなく、太鳳ちゃんの顔でサロメを終えるとどうなるかも見てみたいと思いました。(もちろん累が演じている)
太鳳ちゃんの場合、リハの演技よりも圧倒的なものを見せ付けなければいけないのでハードルが高くなりますが…。
基本設定がのれるかどうか
すごいと思いました。
土屋太鳳と芳根京子の演技に驚いた。
二人とも今までかわいい、清純派でやってきたのに、今回はガラッと変わって、すごく気合を入れてるなと思った。
特に芳根京子は「べっぴんさん」のときとは激しく違ってびっくり。
俳優が本気度を入れるとすごいんだと思いました。
ストーリーも最初は何か単純そうでサスペンスもないのかと思っていたけど、話が進むにつれ面白さが増して行きました。
土屋太鳳がハンパなかった!
最後の一瞬に価値のある映画だった
原作が面白く、原作者が絶賛していたため観に行きました。結果、漫画の実写化として見れば、原作の意図を汲んだ光る実写化作品だったと思います。主演の土屋太鳳と芳根京子の演技のおかげで物語が成立していました。土屋太鳳の稽古場での演技は原作のかさねに比べると若干一辺倒な印象も受けましたが、何よりもサロメの7つのヴェールの舞が素晴らしかったです。芳根京子は主人公かさねの劣等感から来る悲痛な叫びをうまく体現していました。前半はかさねに対して高圧的だったニナが長い眠りを境に力を失っていく様が二人一役、一人二役でうまく描かれていました。そして最後に他人の顔を奪い女優として生きていくと決意したかさねの狂気じみた演技、それに伴う演出が原作、本作の禍々しさをぶつける迫力の一瞬でした。最後を観るまでは、物語のおかしな都合に突っ込みたく面が多々ありましたが、最後の一瞬を見る価値はあると思いました。原作とは結末が異なるので、アナザーエンドだと思えば原作ファンの方も十分に楽しめると思います。
演技バトル
原作は少ししか知らないが、
引き込まれるエネルギー
原作未読、予告CMも観ないで事前情報を一切入れずに観ました。いつもはこういった漫画要素が強い映画は観ないのですが、他に気になる映画もなかったので、なんとなく観てしまった。
結果として大満足!
突っ込みどころは色々あるが、主演の2人の演技力によって"入れ替わり"というファンタジーな設定に説得力がある!ここだけでもう合格点ではないでしょうか。
「ガラスの仮面」を思わせるストーリー、今敏の「PERFECT BLUE」、ナタリー・ポートマン主演の「ブラック・スワン」を思わせる展開。
本作の魅力は"舞台"という場で"役"という虚構を演じることに、主人公の累が"ミナ"という虚構を演じることがシンクロし、他人を演じるというスリリングさと役柄を演じ切る累のサクセスストーリーが合わせ鏡のようになっていて目が離せない展開!2時間があっという間に過ぎた。
序盤は累(可哀想な境遇=被害者)目線で話が進むのですが、中盤でミナと立場が逆転してから感情移入の対象が累なのか、ミナなのか、揺さぶられる!
そしてラストでいつのまにか私が観て、結末を知りたがっているのは累でもなくミナでもなく、サロメという役柄を演じ切った舞台上のミナ(累)ということに気付かされる。
浅野忠信のセリフで偽物が本物を超えるという言葉がありましたが、本作のラストはそんな虚構としてしか生きられない自分を完全肯定した累の姿を捉えたようで、美しかった。
監督がとある番組で「醜さと美しさは表裏一体だ」と語っていましたが、まさにそんなイメージをラストシーンを観て思いました。
ミッキー・ローク主演の「レスラー」という映画では、私生活ではダメダメな主人公が「自分はプロレスラーとしてしか生きていけない、不器用な自分はこういう生き方しか出来ないんだ!」というラストがとても醜く美しくかった。本作ラストの累を観てふと思い出してしまった。
とにかく主演の2人が素晴らしい。素晴らしいキャスティング。特に土屋太鳳さんの特技であるダンスを活かした戯曲サロメの劇中劇のシーンは圧巻。
最初のオーディションシーンでは、横山くんと一緒にハッと恋に落ちました。
個人的に浅野忠信演じる役の自宅がサイコパス過ぎて笑いそうになりました。お前が一番やべえよ(笑)
突っ込んみどころとしては、ラストの累の「家の時計を5分遅らせていたわ(キリッ)」っていう分単位の騙し技のリアリティが際ど過ぎるかなぁと思った。
まず気付くだろ!っていうのと、舞台のことは詳しくないが、もし演目が5分以上おしたら一貫の終わりだったんじゃないか?とか、ミナが観に来るとは決まってないのにリセットして置かないのはどうなのか、寝たふりしたミナがそのまま寝落ちして会場に来なかったらこれも一貫の終わりなんじゃないか?とか。ラストのトリックが拍子抜け。詰めが甘い。
しかし!本作はそんなことまでも吹き飛ばす魅力がある!主演2人のエネルギーにはチケット代以上の価値がある。
米国&中国産の巨大サメもいいですが、本作も超オススメです。
迫真の演技
美しさと醜さ
●顔は美しいが演技力がいまいちなニナ。
●顔は大きな傷のため、人前に出るのははばかられる累。しかし、累は類い稀ない演技の才能がある。
この2人をつなぐのが、
なぞの口紅。
累の母から累にわたされたもの。
キスをすることで、その人と顔が入れ替わる。
●この映画をみて内容について
・「人は見えるものだけで考えてしまうのだな。」ということ。ニナの母親でさえも気づかない。いや、本当にそんなもんだよな。とさえ思う。烏合のように、その人の奥深くを覗き見ようとする人は違和感をもった。ただし、そのような人は僅かである。
・同時に、1人の人間の多面性についても考えさせられた。
1人の人間の中にも、いろいろな自分がいる。だれだって、ニナや累たちみたいに、いろんな自分を使い分けて演じているのかもしれない。
だからこそ、本当は4役あるこの作品も〔土屋太鳳の演じるニナと累。芳根京子の演じるニナと累〕、2役
にしか感じなかった。
・話の展開もすばらしかったが、何より土屋太鳳と芳根京子の演技力のすごさを、この映画から強く感じた。涙はでてこない。そういった感動的なものではなく、トリハダが立つくらいのゾクゾクする感じ。そういったサスペンスを観た後に残る感情に近いものが映画が終わったあとも余韻として残っていた。ぜひぜひ映画館でみてほしい。
まるで素人のオマージュ作品のような出来栄え
原作が良かっただけに、とてもがっかりした。
物語は原作を読んでいるため把握しているが、重要な部分を端折り過ぎており、全体的に演技の仕上がりも中途半端のため、本作の肝である「心の闇の危うさと美しさ」が全く表現できておらず、映画はただただ退屈なオマージュ作品に仕上がっていた。
そして脚本・演出もクソすぎ。お遊戯会かなにかですか?
脚本らがゴミなだけに、せめて演技はもう少し頑張って欲しかった。
観ていて退屈、TVで放送してたら初見でもチャンネル変えてしまうほど。
たおちゃんのラストシーンでの演技は良かったので、その部分の評価点とする。
サロメに見る絶演のリレーに感服しました
アタマおかしい人たちの訳わからん話を、若手女優の超絶演技力でゴリゴリに押しこんで来る映画。
最初の10分はホントに帰ろうかと思うくらい辛かったけど、見終わった今、この映画は当分忘れられそうに無い、って思ってます。おいてけぼりにされそうなマンガ感あふれる第一幕。それが二人の入れ替わり演技開始から様相が変わりだし、徐々に迫真の憎悪・嫉妬・独占・その他のあらゆるダークサイド心理劇へと変化して行きます。
最初は入れ替わりという超常現象により、互いが互いを利用するだけの関係。社会的に認められている人格=女優としての名声は、ニコイチで作られていると互いが気づいたところから、物語はどす黒さを増します。その工程の狂い具合は、二人の女優の好演によってリアルに胸に迫って来るのですが、この辺りの芳根京子の演技は素晴らしいとしか言いようが無い。
また、最後の劇中劇のサロメがしゅごい!
サロメの高すぎる自尊心は愛を憎悪に変えて行きます。一瞬の希望・胸の高鳴り・嫉妬・絶望など、あらゆる変化の後、征服欲が狂気に達する過程を土屋太鳳が演じます。狂気の果てに陥る虚無は芳根京子が表現します。ニコイチ女優を象徴する、このバトンリレーには感服致しました。凄かった、という言葉しか出てきません。
芳根京子、やっぱり好きだなぁ。私は、この子の演技が好きです。顔もセリフも無くても心理が伝わる。眠る土屋の顔を愛でるシーンの冷たい狂気。こんな女優さん、見たことない。
2人の演技だけで観る価値あり
一人二役、二人一役が完璧でした
土屋さん芳根さんの演技力が素晴らしすぎて
鳥肌が止まりませんでした。
土屋さんが演じる、累とニナ
芳根さんが演じる、累とニナ
4役なのに、完全に2役しか見えない。
2人の間で、しっかりバトンが繋がれていて
二人一役が完璧でした。
土屋さんの最後のダンスシーンは
本当に圧巻でした。
瞬きも息をするのも忘れるくらい
凄いものを見てしまったと思いました。
物語自体も、すごく面白くて衝撃的でした。
土屋さん芳根さん、この二人だったからこそ
ここまで凄まじい作品になったと思います。
顔か中身か。
まずは大変面白かった。二人の朝ドラ主演女優の流石の演技に引き込まれた。途中、顔なのか中身なのか、人間にとってより大事なものはどっちだ?みたいなことを考えながら観たが、結末としてはそんなことはお構いない結末に至った。
バケモノ扱いされる顔もつらいが、顔はいいのに中身が伴わない扱いのニナも相当しんどい。
とにかく土屋太鳳すげえ!と思わされるが、これ、芳根京子と配役が逆だったらどうだったんだろう?とも思う。おそらく、二人とも天才なのだろうと思ったし、どうしても見せ場の多い土屋太鳳に評価が集まりがちなので、芳根好きとしてはフォローしたい。
あのキズの違和感のなさ、日本の特殊メイク?CGもなかなかやるな!と。口角までちゃんと裂けていたような。逆に違和感があったのは「顔」が入れ代わるのはわかったが、声まで変わるの?という点。考えすぎだろうか?
この作品を観て、なぜか「君の名は。」を思い出した。
「入れ替わる」のエネルギーが全く別方向に向けられるとこういう作品になるのか?俳優陣の演技力など、作品から漂う蒸し蒸しした熱量は「君の名は。」に勝るとも劣らない、クセの強い名作だと思う。
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