累 かさねのレビュー・感想・評価
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朝ドラの2人はもういない。
キャストに関して、観る前から賛否あったようですが、観てから判断すべきだと改めて思った。タイトル通り、過去の朝ドラのヒロインとは思えない怪演で、ジャンルはサスペンスなんだけど、まるでホラー映画みたいな恐怖を感じた。怖いけど、最後まで面白い。ラストシーンは本当にゾッとした。
続編を作って欲しいと切に願います。
この映画のメッセージは、ー教えてあげる、劣等感ってやつをーこのセリフに尽きる。
サロメ
土屋太鳳さんのダンスシーンが印象に残りました。
しなやかな踊りはもちろん、
顔の表情が素晴らしくて。
しかも一人二役どころではなく、劇中劇もあり、
ニナになったり累になったりする稽古シーンもあり
色々な顔を演じ分けていてすごい!
芳根京子さんは、儚くて綺麗だったなぁ…。
最後、「殺して」というシーンは切なかった。
普段あまり見ないジャンルでしたが、
引き込まれました。
これぞ土屋太鳳の真骨頂
求めていたテーマとは違う
松浦だるま氏の原作ファンです。
容姿にコンプレックスを持つ女が、美しい女の顔を超自然的な力で奪い、偽物が本物に成り代わって本物の人生をも奪いつくす。
大まかなあらすじは原作通りでした。
ただ、原作の「美醜に囚われた人間の愚かさ」「演劇の面白さ」「執念」「罪悪感」「敵同士の奇妙な友情」「美しさの功罪」「コンプレックスとの対峙」……等々といった繊細なテーマが映画版からは失われ、単に女同士の過激な罵り合いを面白がるためのエンターテイメントとなってしまったことが勿体無く、残念で、憤りすら覚えました。
メディアミックスにあたり、様々な制約からストーリーを変更する必要があるのは当然です。また松浦氏からも、原作そのままの再現ではない、監督独自の創造性で再構築をお願いします、とリクエストがあったことも知っています。
しかしそれを踏まえてもやはり、「美女と醜女が口紅で顔を入れ替える」というアイデア以外の物語の根幹であるテーマの部分に、企画・制作者の皆様が心動かされ、尊重したいと思う要素は何一つ無かったのか。
「この女優とあの女優で女同士の泥沼ものを売りたいが、丁度良く下敷きにできる原作は何かないかな」とキャストありきで商品を企画する漫画原作の邦画の体質がまたしても、という虚しさ。
私の心を動かしたかさねの物語は、映画化を企画したどなたかの売り出したい「商品」とは別物だった。それを確認するために鑑賞できてよかったです。
良い点を挙げるならば、主演2人の演技の本気度です。
今、スクリーンに映っているのはかさねか、ニナか。顔でなく佇まいを見れば(観客にだけは)判断がつく絶妙な演じ分けが、2人とも素晴らしかったです。
「本物のニナ」の拙い演技と「ニナの顔をしたかさね」の弾けるような演技とを1人で演じ分けた土屋さんの努力の程はいかほどか。クライマックスのサロメの舞にも圧倒されました。
かさね役の芳根さんの容貌もやはり美しく、傷一つで人生を悲観するほどの顔にはとても見えません。ジェラルド・バトラー扮する『オペラ座の怪人』のような特殊メイクを邦画に求めるのは贅沢というものでしょうか。
怪物的役者の芝居と劇的な脚本が最高にマッチした傑作
原作未読です。
これ程までに才能というものを感じた映像は初めてでした。
原作も途方もなく完成度が高いんでしょうね。サロメを演じるニナの顔をした土屋太鳳が虚構の「丹沢ニナ」を喰らい尽くす、劇的な脚本に圧倒的な演技、感嘆でした。
前半は正直置いてけぼりでしたね。情報量はほぼ皆無、訳のわからないままひたすらに不快ななにかが流れます。顔に傷があるだけの美人が「めちゃくちゃブサイクだってことになってる」というのが頭に入ってたらもう少し見方はちがったかもしれませんが。あとは累に演技の才能があるというのもイマイチ弱くて、入りきれませんでした。それと個人的に邦画って怒鳴るシーン推すイメージ強くて嫌いなんですよね。
話は別として、この段階ですら単に一人二役×2は感心しました。役者ってすごいなぁと。この時点でニナの顔しただけの累がかもめを演じるのですが、それだけでも相当なカオスです。
ただ途中から評価が一変しました。物語上は累のターンになりつつあり、一方で芳根京子のニナの演技に幅が出たところで心を掴まれました。尺の関係か感情の流れが腑に落ちない部分もありましたが…。
それまでは累とニナはあくまでもそれぞれの一貫したキャラクターでしたが、ここから両者の顔が増えます。主演二人の技量が存分に発揮され始める。
そしてサロメ。
こればかりは原作者の才能(もしくは発想、その双方か)に言葉が出ませんでした。乗じて、
累の狂気じみた自我、劇中劇の狂気的脚本、累による丹沢ニナの名声を踏み台に、
丹沢ニナも淵累も役の狂気も台本の狂気も浅野忠信の執着も芳根京子もなにもかも喰らい尽くした土屋太鳳圧巻のサロメ。
全くの門外漢ですが、役者にとってこれほどの役ってあるんでしょうか。
要求レベルの高さもさながら、これほどまでに演じ切る土屋太鳳の怪物っぷりが一番怖いです。
話も演技も最高でした。芸術めいた美しさでした。好きです。
2人の演技がすごい…?
謎の口紅
ダンスと演技力を見せつける映画ですか?
良くも悪くも 何もない 無感動なまま 時間が過ぎてしまいました。
原作には 書いた先生の本当の伝えたかった事とかが あります。
この原作 大好きな人には これは 綺麗すぎる。もっと ドロドロとした 人間の醜さとか それでいて純粋な部分とか いろんな感情とかが まったく感じられませんでした。
原作は もっと深いです。
顔を入れ替える映画 そこが大事ではないです。ダンス それが 一番ではないです。
人間の持ってる 奥に秘めた感情をのせないと ただの美しい顔と醜い顔を入れ替えただけの つまらない映画に なってしまいます。
これは 土屋太鳳ちゃんのダンスを見て欲しかったのですか?
それとも 2人の演技力をみせる映画ですか?
確かに この映画の中で ダンスシーンは 重要だと思いますが 土屋太鳳ちゃんのダンスが 良かったと 書かれてる方が あまりに多い。
これって 映画の本質から ずれてませんか?
結局 この原作の素晴らしさが 残らず ただダンスシーンだけが 記憶に残った映画なのかなって思います。
原作には 程遠い。
主演2人の演技力!
原作既読で見に行きました。
結果、主演の土屋太鳳さん、芳根京子さんの演技が素晴らしく
集中して見てしまったために、上映前に買ったドリンクを飲まないまま、気づいたら映画が終わっていました。
口紅で顔が入れ替わるという漫画原作ならではのありえない設定、
どんなに大きな傷があろうとも美しく見えてしまう芳根京子さんのキャスティングにはツッコミどころはあるかもしれませんが、
それを凌駕するほどの演技力が、土屋さん、芳根さんにはありました。
土屋さんも芳根さんも、番宣で出られている素の表情を見るととてもピュアでほわんとしているように見えますが
だからこそ、役に入り込んだときの憑依した感じが凄まじく
迫力に圧倒されました。
こんな素晴らしい若手女優がいる、日本の俳優界を誇らしく思います。
マネージャー役?の浅野忠信さんも若手女優をうまく口車に乗せるうさん臭い役にぴったり。
檀れいさんも伝説の女優のすさまじさが伝わってきました。なんせ美しい。
横山裕さんはモテモテの演出家役でしたが、顔はさすがジャニーズ!抜群です。ただセリフ回しがたどたどしく…新進気鋭の演出家には見えなかったかな笑
最後もうひと絡みしてほしかったです。
そしてこの作品は舞台で、生で見たいなと感じました。
すごいだろうなぁ。
朝ドラヒロイン、迫真の演技対決!
原作は未読です。
土屋太鳳と芳根京子。共に朝ドラ主演で国民的女優になったふたりの初共演作と云うことで興味津々で観に行きました。
様々な感情が渦巻き絡み合っていました。役になり切ったふたりの俳優魂に引きつけられました。これぞ人間的迫力。
「大奥」しかり、昼ドラしかり、愛憎ドロドロ、本性を剥き出しにしてぶつかり合う物語は無条件に面白い!
土屋太鳳は、劇中舞台でのニーナやサロメ役もこなしながら得意のダンスも披露するなど、凄まじいバイタリティー。しかも累と入れ替わった後では天性の演技力を持っている設定なので、それをどのように体現すれば良いかと、試行錯誤の毎日だったんじゃないかと想像しました。
一方の芳根京子も、劣等感から抑え込んでいた欲望が、ニナと秘密の関係を続けていく中で肥大し、暴走していく累・サイドと、累に自分の居場所を奪われていくことに焦燥し、嫉妬と憎悪が徐々に剥き出しになっていくニナ・サイドの両方を巧みに演じ分けていて、圧倒されました。
醜ければ劣るのか。美しければ優れているのか。見た目と心の両面からアプローチして、人間の底知れぬ欲望や羨望、嫉妬を炙り出していく過程が秀逸でした。
優劣や美醜とはいったい何か。問いに籠められた意味を考えるに連れて価値観が揺さぶられ、怒涛のクライマックスへ雪崩れ込んでいくカタルシスに酔い痴れました。
[余談]
見事なふたりの演技に水を差していたのが、舞台監督役の横山裕でした。彼が出て来ると、何故か画面が面白くなくなりました。そもそも、役どころであるカリスマ性が全然感じられない。惹かれる要素が皆無。「破門 ふたりのヤクビョーガミ」の時みたいな、ちゃらんぽらんな役の方が向いているのかもしれないなと思いました(ファンの方に怒られそう)。
※修正(2023/08/27)
☆☆☆★ フェイス/オフの悲劇 原作コミック未読。 『フェイス/オ...
☆☆☆★
フェイス/オフの悲劇
原作コミック未読。
『フェイス/オフ』を観た時に、「顔は変わっても体型は変わらんだろう?」…って疑問が最後まで拭えなかったものでした。それはこの作品でも少しは…。
だしよ〜(-_-)
それはまあ〜まだ許せる範疇では有りましたし、原作者がどんな作品を引用しているのかは不明。
何故にそれを塗ってキスすると、顔が入れ替わるのか。原作コミック未読の為なのか?此方はさっぱり…。
大体、栄光を手にした有名女優が、日々の生活に疲れ果てたが故に、顔を入れ替わる…って言うのならば、まだ分からんではないが。この話では。成り上がり上等な若手女優が。演技未経験の相手の演技を信用して、顔を入れ替わるのを承諾する…って。そんなバカな話ってある訳ないだろ〜!
そんなこんなで。前半は全く意味が分からずƪ(˘⌣˘)ʃ
やがて、顔が入れ替わる度に、性格の悪い役を演じている土屋が。必死に演技で(わざと3文芝居で)その違いを演じようとしている姿に段々と胸熱となる(*´-`)
それに応えるかの様に、浅野忠信も3文芝居を最初から続けて行くのだが…。
あ?違った…それは元々の演技力の問題だった(-_-)
後半になると。最早内容自体よりも、土屋・芳根共に。お互いの(ストーリー上の)性格を演じる事で、2人の普段通りの性格の良さが滲み出て来るのを感じてしまい。いつしかスクリーンを見つめながら「頑張れ!頑張れ!」…と٩( 'ω' )و
そして、衝撃…と言えるのかどうか分からんが。映画は終了〜!
最後の土屋の舞台がとても良くて、流石に土屋太鳳は華が有るし、様々なタイプの演技分けはとても良かった。芳根京子も細かな感情の演じ分けがとても上手い。
原作コミックを知らんからかも知れないのだけど。映画だけを観た限りだと、取り敢えず話がクソ過ぎたなあ〜( ̄^ ̄)
2018年9月8日 TOHOシネマズ西新井/スクリーン10
黙りこんだ
嫉妬
公開前から非常に楽しみにしていました。
原作は読んだことがなく、どんなストーリーなのかは
だいたい把握した状態で鑑賞しました。
醜い容姿を持つ累。
美しい容姿を持つニナ。
烏合を惚れさせるほどの
中身に魅了を持っていた累。
烏合を想うも、
演技力共に認められないニナ。
累は内面的に烏合に好かれても、自分の容姿は醜い。
ニナは容姿を好かれても、内面が劣る。
人間で重要なものは
内面なのか?外面なのか?
ニナは生まれてからずっと美しい容姿で過ごし、
累が感じていた劣等感とは無縁な生活を
送っていたでしょう
そのおかげで性格は自信に溢れている
反対に
累は醜い容姿のせいで自信も幸せも笑顔も
何も持っていなかった
そんな正反対の2人が顔を入れ替えることによって
お互いに嫉妬し、自分の足りないところを恨む
自分の容姿がニナのように美しかったら
自分に累のような演技力があったら
考えることが沢山ある作品でした。
また終わり方が納得のいく終わりではなかったので
漫画も読んでみようと思います
騙し騙されのシーソーゲームの緊張感がたまらない
原作未読。醜く生まれた上に顔に裂傷痕も持つ累(かさね)が、スター女優だった母親から貰った魔法の口紅を使って、演劇スターの座に上り詰める様を描くサスペンスフィクション。この口紅を塗ってキスをすると相手と顔と声が半日間入れ替わることが出来ると言う設定。最初は自分が累を利用する積りだった美貌の新進演劇女優・丹沢ニナだが、彼女と何度か入れ替わりを行っているうちに、二人のゲームの攻守に変化が... 芳根京子(累)と土屋太鳳(丹沢)のダブル主演で、二人の顔が入れ替わる場面の演出がとても上手く効果的でした。また土屋太鳳は、これまでの学園ものなどで見せてくれていた少女・乙女役から一皮剥けた大人の演技で観る者を魅了してくれました。序盤から終盤にかけてとても緊張感のある作品で楽しめましたが、最後の大団円が今一つ分かりにくかったように私には感じました。ひょっとしてこれは続編の布石?
二人の演技が良い
妬みや嫉みと言った人間のダークサイドを扱っているので、印象について答えるのは難しいです。
映画として面白かった。見応えがありました。
二人の演技のぶつかりに、ただただ時間を忘れ見入ってしまいました。いつものニコニコしている二人じゃないので女優さんスゲーと思います。
今回のサロメのラストパターンも良かったけれど、デレクターズカット版でもう一つのラストパターンをありにしてくれるなら、芳根さんの顔ではなく、太鳳ちゃんの顔でサロメを終えるとどうなるかも見てみたいと思いました。(もちろん累が演じている)
太鳳ちゃんの場合、リハの演技よりも圧倒的なものを見せ付けなければいけないのでハードルが高くなりますが…。
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