検察側の罪人のレビュー・感想・評価
全119件中、1~20件目を表示
低評価の理由を知りたくて
予告は面白そうなのに、アマプラで低評価だったので、その理由が知りたくて視聴。
結果、そこまで悪くなかった。
Yahooの評価は3.7もある。
結末はスッキリしない。
白黒付けれるストーリーではない。
最上の気持ちもわかるし、
沖野の気持ちもわかる。
正義とは何かを考えさせられる。
最後に最上が捕まれば、もう少しスッキリしたかもしれない。
情報量が多いし、急な登場人物の立ち位置が映画では分かりにくい。置いてけぼり感を感じやすいかも。
評価に捉われず見てほしい。
あまり気分は良くない
映画館。
こわかったし気持ち悪かった(´-ω-`)
冤罪はこわいことだけど、
あんな奴冤罪になったほうがいい。
刑に処されて良かったと思ってしまう。
少年法って本当に意味があるのだろうかと思ってしまう。
キムタクはあの別荘が墓場なんだろうかね。
18.9.22 映画館
前半は面白かったなぁ、ホントに
結論から言う。爽快感もなければ後味の悪さもない、噛んでも噛んでも味が出ない、パッとしない映画だった。
とにかく、意味不明なパートが多すぎる!
「マンハント」みたいに訳わからなさが一周してむしろ面白い、みたいな映画だったら良かったのにとさえ思う。鳩とか飛ばしたら良かったんじゃないですかね?今からでも追加したらどうでしょう?無理か。
「ペンギン・ハイウェイ」の時は、表現不足を観客の解釈に頼りすぎィ!と思って原作も読了したが、原作読んでるうちに内容忘れそうなくらい(もしくは上書きされそうなくらい)淡々とストーリーを追う作品だった。
かと思えば不必要としか思えないエピソード挟んでくるんだよなぁ。最上検事の冷めきった関係の妻とか、ガールズバーで働いてる義理の娘とか、「後半何か本筋に絡んでくるのか?」と思いきや全く関係ないの!ビックリだよね!
正直、同級生の丹野の葬式とかワケわからんことのオンパレードで、一瞬葬式だってわからないよね。暗黒舞踊からの泣女で事件のこと忘れかけたね。そりゃ丹野も浮かばれないだろーよ。それだけは伝わったな。
さらに本筋の肝とも言える主役の検事二人。「さあ、どう対決していくんだ?!」って思うじゃん?ここから静かでいて激しい舌戦が繰り広げられていくのかと期待するじゃん?
沖野検察辞めちゃってんじゃねーか!「検察VS検察」って何だったんだよ?!っていうか、沖野特に何にもしてねーな…
正直沖野が松倉の取り調べしてるシーンと諏訪部の暗躍シーンくらいしか面白い所無い。余計なメッセージ詰め過ぎて、テーマ回収仕切れてない。
原作次第だが、場合によっては「進撃の巨人」を超える脚本と言えるやもしれん。アレを超えるとなったらなかなかのもんだよ。
前半は期待したより面白かったから、余計残念だったなあ。
キムタクにソンタク
もうね、タイトル通り。
変える必要のない所が、シナリオの根幹が変わってる。
なるほど、キムタクを負けさせるわけにはいかなかったのかな?と思わざるを得ない。
個人的には役者としてのキムタクに不安はあまり持っていない。
幅は狭いが演技は決して下手ではない。
何をやってもキムタクと言われるがそれは彼の持つオーラの問題であり彼自身に責任はない。
キムタク起用における最大の不安はスタッフ側が彼のカリスマ性(あと当時であれば事務所の力)に負ける事だ。
本作はキムタクの演じるキャラの原作でのポジション的に不安しかなったがニノとのW主演ということで多少期待もしていた……がやっぱりキムタクに忖度していた。
負けなきゃいけないキャラを負けずに終わらせちゃだめだろう。
原作では最上(キムタク)は最後は捕まり『自分を捕まえた沖野(ニノ)の行動は正しいが、自分の行動にも(沖野に検事を辞めさせてしまった事以外)後悔はない』という態度であり、自分の弁護をしたいという沖野の申し出を断り『他の人を救え』と袂を分かつ。
沖野は『無罪の人間を有罪にするのはおかしいと動いた自分の行動は正しいが、正しいというだけが正解なのか』と涙するしか無かった。という結末。最上と沖野…結果的には沖野が勝ったのだが、話的にはどちらが勝ったとも言えずどちらも正しく感じるという考えさせるもの。
しかし映画での最上は『自分の描いたストーリーで悪を裁けた。これからも戦い続ける』と沖野を自分の側に引き込もうとすらしています。
完全にダークヒーロー気取りです。何こいつ。
結局沖野は原作とは違いいつか最上を裁くことを決意し、様々な思いから激昂します。
一応沖野の勝ちながらグレーな結末となった原作と違い完全に沖野の負けです。
ホントなにこれ?
あと、単純に比較的長めの原作とはいえ尺は十分にあったのにも関わらず、監督が『自分の色』を出そうと戦争やら宗教やらの要素を付け足した結果として内容がやや駆け足となっていたのもいただけない。
改変部分に目を瞑れば映画としては比較的良い出来だと素直に思うが、かと言って改変が気にならないように原作を読まずに見てしまうと今度はやや説明不足で駆け足に感じる部分もあると思うしで悩ましい。
怪物と戦う者は自らも怪物にならないよう気をつけなければならない。
検察官には真実究明のための強大な捜査権限が与えられている。この権力はともすれば人権を侵害しかねないほど強大であり、だからこそその行使は法の下適正に行われなければならない。
その権力行使を唯一担保するものが法律である。検察官にとっての正義とはその法律に従って事件を捜査し被疑者を起訴するか否かを決定することである。たとえその法律に不備があったとしてもだ。
殺人事件の時効はかつては25年と定められていた。それがDNA鑑定などの証拠資料が採用されたことから、経年による証拠散逸という時効を定めた理由がなくなり2010年に廃止された。
街金を営んでいた老夫婦が殺害される事件が発生し、その容疑者の中に検察官最上は松倉の名を見つける。かつて最上の下宿先の娘を殺したこの犯人の時効は刑訴法改正以前にすでに迎えていたため、過去の事件では松倉を罰することはできない。人道的には誰が見ても万死に値する行為を行った松倉を法的に処罰することはできないのだ。
だが、最上は検察官としての正義を見失い、個人としての正義を執行しようとする。老夫婦殺害事件で無実の松倉に罪をかぶせて、過去の罪を償わせようとしたのだ。
松倉を罰したいという気持ちは人間であればだれもが抱く感情だろう。しかし、最上は検事なのである。法に従いその検察権を行使する彼が自身の正義に則り処罰しようとする行為はもはや検察権逸脱の行為である。
医者が目の前の重傷者を殺人犯だからといって治療を放棄すればそれは医者としての正義を全うしたといえないだろう。最上もそれと同じである。彼は検事としての正義を忘れてただ自身の正義を貫こうとする。
彼が一般私人ならばまだ同情の余地はあったかもしれない。しかし、彼は行政権力の担い手なのである。
彼のような権力者が自分の好きなように権力を行使すればそれはもはや権力の暴走である。法という鎖につながれていた狂犬が野放しになったも同然なのだ。
ただでさえ、現実社会ではこういった検察権力の誤った行使で冤罪事件が後を絶たない。日本では戦後、死刑判決が出た事件では最近話題の袴田事件を含む五件の冤罪が発覚している。またすでに刑を執行された中にも冤罪だった可能性が高いものがある。
だからこそ私は死刑制度には個人的には反対だ。人間は神ではないし、けして過ちを犯さないとは言えないのに死刑を執行してしまっては取り返しがつかないだろう。ちなみに先進国では国として死刑制度を廃止してないのは日本だけである。
最上はかつて権力の暴走がこの国に何をもたらしたのか祖父から聞いてよくわかっていたはずだった。権力の暴走が生み出す究極は戦争である。
日本はかつて無謀な大戦に突入し多くの戦死者を出した。第二次大戦におけるインパール作戦のような無謀な作戦による餓死者、病死者というのが全体の戦死者数の6割を占めた。6割の人間は敵と戦って殺されたのではないのだ。
権力の暴走が生み出すそんな愚かな結果を誰よりも知っていた最上自身がその権力を暴走させてしまった皮肉。
彼とて優秀な検事のはずだった。自分のやっていることが検事として許されないことなどわかっていたはずだ。だからこそ彼は自分の身近にかつての教え子だった沖野を置いたのかもしれない。自分の暴走を止めてくれる存在として、あるいは自分の罪を追究してくれる存在として。
検事としての正義、人としての正義。そのはざまで葛藤し、最上は結局は検事としての道を踏み外してしまう。
権力は暴走する。だからこそそれを制御するものが必要だ。怪物のような凶悪犯に立ち向かうためには時としてその強大な権力が武器になる。しかし、自身がその権力に飲み込まれ怪物となってしまってはならない。
本作はさすがに二宮の演技が突出していて良く、ミステリーとしては見ごたえはあったが、松倉を交通事故で死なせるあたり、安易な娯楽作品という感じは拭えない。
また、最上が何故あのような大胆な行動に至ってしまったのかの説明が弱い気がした。彼が道を踏み外すまでの過程がもう少し丁寧に描かれていればよかった。
あと原作は未読だが、これは監督の意向なのか、本作が公開された当時の極右政権へのあからさまな批判というか揶揄した描写が多い気がした。気持ちはわかるが本作ではそれらが必須のものとは言えず少々ノイズになってしまった。
人が人を裁くことの困難と限界を感じました。
主役(木村、二宮、吉高)それぞれの正義の尺度の歪み。
それが見所でした。
それにしても早口で難解な台詞を話す映画でした。
普通人は会話にこんなに難解な言葉や理論を混ぜたりしないし、
反復したり、ゆっくり相手の反応を見て、理解してるか確かめながら話します。
その点でこの映画は決して親切でもわかり易くもありません。
しかし非常に興味深い映画でした。
原田眞人監督(クライマーズ・ハイ、わが母の記、駆け込み女と駆出し男、
燃えよ剣)
5本しか観てませんが、錚々たる社会派作品が並んでいます。
(金融腐食列島、日本のいちばん長い日、関ヶ原、)
最新作は「ヘルドックス」
「検察側の罪人」2018年:監督:脚本:原田眞人。
原田眞人作品としての評価はあまり高くないようです。
分かり難さと説明不足、ストーリーの突然の飛躍などに
起因するかと思います。
《正義の尺度の歪み》について私見を述べたいと思います。
最上(木村拓也)の正義。
最上は検事でありながら私怨のために自ら手を汚します。
大学生時代に下宿していた寮の管理人の娘の殺人事件を
今も引き摺っている。
その事件の犯人の松倉(酒向芳)が今担当してる老夫婦殺害事件の
容疑者の中にいると知り、
今度こそ彼を法律で裁くために、犯罪をでっちあげるのはでした。
(その為に、実際の犯人を殺す・・・その飛躍した考えは理解に苦しむし、)
(むしろ松倉を自らの手で殺す方が論理的であると思う)
最上は一方で日本国の行く末や在り方には義憤を感じており
(白骨街道のシーンは説明不足に思えました)
最上と諏訪部を結ぶ絆で、第二次世界大戦のビルマ〜インパール戦争の死者の
死体が累々と積み重なる退却路を示す〜と調べましたが、最上の祖父の著作に
詳しく書かれているのでしょうが、よく理解できなかった。
親友で政治家の丹野(平岳大)が巻き込まれて自殺に至った「闇金疑惑事件」には
検察として解明したいと思っている。
大義(国家権力を正す)には自らの正義をかざすけれど、
一方で虫ケラのような人間は、殺しても構わないと思っている。
そこが歪だ。
沖野(二宮和也)の正義。
一言で言えば大義より弱い立場の人間にも優しいタイプだし、
自らの過ちに酷く固執している。
最上が老夫婦自殺事件の真犯人を自ら手を掛けて殺したことを
嗅ぎつけて、正義を振りかざして最上に迫ります。
そのため松倉を恫喝した際の自らの捜査手法を悔いていて、
「松倉に謝る必要」を感じている。
沖野の思考も歪んでいる。
松倉は少年期に自分の家族4人を殺害した男で、
しかも最上が忘れようとしても忘れられない管理人の娘を殺害した
と時効後に自白するような男だ。
そんな松倉の人権を尊重している。
その癖彼の事故死のきっかけと遠因は沖野にある。
(罪というものは償えば許される・・・そう言う考えも正論ではあるが、)
沖野はある意味で幼稚で世間知らずでもある。
橘(吉高由里子)も興味深い人物である。
沖野の立会事務官(沖野の取り調べを記録する)で、
大学時代にキャバクラ潜入リポートをペンネームで出版しており、
その事実を職場では隠している。
そのためか沖野をけしかけて、暴露記事を書く週刊誌記者を真似た
手法を取る積極性の持ち主。
色仕掛けも厭わない。
「最初のキスは自分から・・・」が持論で沖野と関係を結ぶ。
沖野は橘の意志に引きずられていないか?
橘は最上が松倉を陥れるために真犯人を殺す事、
諏訪部(松重豊)経由で拳銃と出所を掴まれない車を手配した事実をつかみ
最上を殺人事件を追い詰めようと画策する。
吉高由里子は複雑な役を実に上手く演じた。
清純な容姿で、したたかな女性。
上昇志向が強く目的のためには手段を選ばないタイプだ。
橘もある事件を引きずっている。
冤罪で投獄された両親が後に冤罪が晴れた時点で自殺した友人の死。
その事を悔やみ忘れられない。
橘の正義もまた感情的で歪だと言える。
この映画は多くの巧みな演技で好演した俳優たちに支えられている。
酒向芳・・・怪演・・・“パッ“が耳に残る。
この作品以後見る機会が激増した感じがする。
山崎努・・・人権派弁護士の欺瞞を演じて見事。
芦名星・・・ほんのワンシーンで場をさらう。
音尾琢磨・・・ヤクザといえばこの方。
矢嶋智人・・・なんとも笑いを誘う良い人っぷり。
木村拓也と二宮和也の好演は言うまでもないが、
「本気出せば、このくらい朝飯前」
2人ともみっともないシーンも厭わず、存在感を示した。
「100%の正義はない」
そう映画は締めくくっていましたが、正義とは立場や私利私欲、
時代にも左右されるものだと思いました。
人種や国家(特に独裁国家)によっても正義の定義は変わると思います。
正義もまた、オールマイティーではないのか!!
食わず嫌い
キムタクの映画をほとんど見ないので食わず嫌いでしたが、日本映画チャンネルの録画をようやく再生。
よかったです!
原作は未読です。オーディブルにあったら読みたい。
議員の話しがよくわからなかった。
家で少々スマホを見てしまった時間があるので、、
やっぱり映画館で見ること大丈夫。
録画だったので、鑑賞後に解説がついており、
冒頭の講義シーンの「雨で流し落とされる罪なんてないからね」的なセリフがキムタクの、
取り調べ中の「んぱ!」と、ニノによる松倉取り調べ終盤の「ままー!」が酒向さんの、
ニノが松倉に「んぱ!」とやり返すのはニノの、
それぞれアドリブだということでした。
映画最後のニノの叫びは、
(釈然としない映画の終わり方に対する)視聴者の気持ちを代弁するつもりで発したもの、というエピソードもありました。
ニノさん、
あんだけテレビも出ながら俳優として厚みを持つのすごいなと。
松重さん、大倉さん、酒向さん、クセツヨが最高。
原作を読んでからの方がよかった?
原作未読だったためか、ちょっと内容についていけなかったです。
最上検事の親友の丹野がなぜ逮捕されたのかとか、殺人事件とどういう繋がりがあるのかとか、白とか黒の不気味な魔女みたいな人達は何だったのだろう?…。色々な事がわからずじまい。何となく内容が掴みかけてきた所で終わってしまったので、思わず「えっ…これで終わり?」と呟いてしまいました。
松重豊さんはとても良かったです。『孤独のグルメ』等の素朴で間の抜けた役柄のイメージしか無かったので、本作での危険で謎めいた雰囲気が新鮮かつ、とてもしっくりきていて惹きつけられました。
キャストや雰囲気と比べてストーリーが。。。
お粗末すぎる気が。。。
せっかくキャストや演出等が豪華なのだから、構成をもっと練ってほしかった。
最後に向かって尻すぼみで、前半と後半でストーリーの展開速度が全然違う。
内容もあれこれ盛り込みすぎていてどれも中途半端になってしまっている。
特に正義の意味する内容が、最初は時効制度で訴追できない悪に対する制裁だったのが、途中から大政翼賛(戦争軍備)への経済支援反対?も入ってきてぼやけてしまったのが、一番微妙に感じた。
個人的には、前半30分くらいで最上の同僚弁護士が言ってた、世の中を動かすのは経済であって正義じゃないというところを掘ってほしかった。
国家にとっては時効制度も戦争軍備も、共に経済的理由からも推進できるものだが、それは正義に適うのか、そしてそれをその国家の機関である検察が追及していいのか?というようなところで悩んでほしかった。。。
解釈が難しい
過去に起こらなわれた殺人事件があった。
それは、かつてとても親しくしていた人だった。
その犯人は、未だに捕まらず悠々と過ごしていた。
それから何年か経ち、犯人を捕まえる機会を得た。だがしかし、犯人を立証出来る証拠が見つからない。
そんな中別の事件が起きる。
そいつは、自分で犯行を周りに風潮していた。
こいつを利用しよう!
これが物語の大筋かなと思います。
この作品は、正義とは?
という所かと思いました。
正義とは、自分が信じるもの、正しいとありたいと願うもの、間違ってはいけないと思うもの。
それぞれの考え方があると思います。
この作品は、自分なりの解釈をつけて観るものだと思える。
役者の演技は、とてもすごいと感じた。
素人でも分かるくらい物語に引き込まれるような。
ストーリーが難しいので、ゆっくり見直して考えてみてもいいかも知れない。
検事である意味は・・・
原作は未読。
事前のCMなどではキムタクVSニノみたいな構成、しかも検事の話なのでもっとバチバチ(口論で)やり取りするのかと思いきや、意外と全体を通して静か。キムタクは囁きすぎて、時々セリフがわからない。キムタクは法を司る検事という立場と正義のために罪を犯すことへの葛藤などをあまり感じられず、ニノも上司を気にするあまり真実を追求しようとすることを当初ためらっていたりと、「検事」であることの意味があまり感じ取れなかった気がしました。吉高も潜入取材だし。
ストーリーとしては楽しめたのですが、最後の終わり方もなんか中途半端で、え、これで終わりという感じでエンドロール突入でした。
いつか晴らすための復讐のために、職業的な地位をつかうっていうストーリー多くないですかね。。。
ジャニタレと邦画を叩いておけば映画通だと思う人には向かない
映画館では2018年9月17日イオンシネマ石巻で鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
原作未読
原田眞人作品
そういえば彼の作品で他人に薦めたくなるほど面白い作品は無い
かなりのベテランで作品数も多いのだが
意外にもキムタクとニノくん初共演
ダブル検事
ヒロインは吉高由里子で事務官だが実は潜入ジャーナリスト
キムタクが主演のためか今回もキャスト陣は豪華な顔ぶれだ
特に松倉役の酒向芳が良かった
彼の一番の当たり役ではないか
キムタクが大根役者だと言い張る人はこの作品も観る資格はない
どういうわけかそういう人ほどキムタクの映画を毎回毎回必ずしっかり観てわざわざネットで酷評するが読む価値はない
馬鹿馬鹿しい
キムタクが主演だがそのわりには話全体が暗く重く硬い
原作を読んでないからなんともいえないが他人のレビューを参考にするとこの作品に加えられた原田色に無駄が多いようだ
役者さんたちの芝居は楽しめた
キムタクが検事役でありながら殺人を犯すのがショッキングだ
動機がなんであれ
武士役で敵を斬り殺すのとはわけが違う
殺し屋役の芦名星が全部やってくれたらいいのにね
ニノくんと吉高由里子のベトちゃんドクちゃん状態は印象的
キムタクぽくない…
過去に友人を殺した容疑者に、真犯人を殺してまで、強引に罪を被せようとする悪の検事役。変にカッコつけて無くて自然な演技で良かった。二宮はその部下であり、検事を辞職した後も、もっと対決姿勢を見せてほしかった。取調室で捲し立てるシーンは長台詞だが、何か迫力不足。吉高由里子が週刊誌のスパイという役柄も中途半端で、演出が勿体無い。松倉役の酒向芳が一番目立ってた、まさに怪演。松重豊、大倉孝二も良かった。結構、これ関係ある?と無駄なシーン多いと感じた。
始めて見た
始めて見た気がします。
キムタクが人を殺すシーン、、、
結構ヘタレな殺人シーンでしたが、リアルさを彼なりに追求した結果ああなったんでしょうね。
殺される側は迫真の演技でした。あれは怖かった。
総評は良く分からんかったかなぁ。
最上が殺人してまで入れ込む理由が分からん。友達の議員が飛び降り自殺する理由も分からん、分からん事だらけ。
まぁ、でも見始めたら最後まで一気に見てしまいました。
よく分からんなりに面白かったです(笑)
娯楽映画として良(後半ネタバレ)
率直な感想として「面白かった」と「勿体ない映画だった」の2点。
なお、わたしは原作を読んでいない。
ジャニーズとは言え、役者として実力ある2人で、双方わたし好みではあったが、どちらの良さも出つつも消化不良。魅力高い2人とシナリオのせいも相まって、どちらにも感情移入し難い。俯瞰で観ることになり埋没感がなかった。
この作品は冤罪と言う重いテーマで臨んでいる割に、メッセージ性は全く感じなかった。
映画通は「伝わらなかった」とか、よくメッセージ性を求めるが、「映画」はなにも文学や社会・倫理等の世界だけに開いている訳ではないので、娯楽性があれば高評価して良いと思う。
ストーリーは犯人を追い詰める単純な「刑事(事件)モノ」ではなく、とある事件(事象)に対して、キャラクター達がどう想い、どう対処していくか見せる作品。刺激的なセリフもあり、ストーリーは良かった。
見せ場になるシーンはそこそこあったのだが、イマイチ盛り上げる気がないようで、割とフラットに淡々と進行していくので、物足りなく感じる人も多いかと思う。
ただオチだけがどうしても許せなく、人によっては全部台無しと思う人もいるかもしれない。
総評としては「39」なんかが好きな方は楽しめる作品で、この手のジャンルが好きならそれなりに評価できると思う。
:
:
:
:
以降、ネタバレ感想
:
:
:
原作があるので言っても詮無いことだが、沖野が辞職してから、同じ土俵に上がれないため、直接対決できなくなり、以降見せ方に工夫もなく、そのまま話しがサラッと流れる。
クライマックスは展開だけで進み、主役を2枚重ねておいて、その盛り上がりも見せ場もなくなる。
なので観てる側の感情の置き所がなく、極端な言い方をすると「へぇ、そうなんだ」と人の話を聞いてる感覚。ストーリー自体は良かっただけに残念と言うか、勿体ないと思った。
ディレクションが好みと合わなかったとか、色々思うところはあるのだが、木村拓哉と二宮和也を同時にキャスティングした以上は妥当とも思えるし、やはりキャスティング自体が作品を潰してるんだと感じる。原作のあるこの映画では無理だが、この2人を生かすなら、真正面からバチバチ熱く戦わせる単純な映画なら良かっただろう。
オチは酷かった。松倉を殺す経緯どころか、ヒントすらが描かれていないので、「なんでよ」とツッコミしかできなかった。全く持って理解不能、途中寝てて飛ばしたかと思うほどだった。
よく「視聴者の想像に」なんて話もあるが、それには乱暴すぎる。もう行間を読むってレベルじゃなく、一小節書けるボリュームだ。
わたしが納得できない理由は以下。
パターン①最上が依頼した
⇒これだと最上の「人殺しは依頼しない」発言に矛盾しており、簡単に手のひらを返せる
人物ではないので、気が変わったのなら相当のシーンがあって然るべき。
ちなみに最上は「奴は人じゃない」なんて詭弁を弄すなんて思っていない。
パターン②諏訪部の独断
⇒これもあってはならないと思っている。諏訪部は己が同情で他人を救うことはなく、
あくまで最上の手腕と人間性に惚れ、彼の顛末を見たがっていたはず。
諏訪部が最上に感情移入してしまったのなら、少なくともそれを垣間見せるべき。
パターン③その他
⇒諏訪部の部下(雇った?)が動いたのか、もう意味不明で視聴者置いてきぼり。
これこそあってはならない。
オチが非常に不満だったため、悪いところばかり書いてしまったし、ケチを付けられる場面は他にも多々あるのが、全体的には良かったといえる。
・ジャンルが好みであったこと。
・キャスト陣の魅力・演技が素晴らしかった。
特に沖野の「キレ」シーンは最高に良かった。沖野自体も松倉も橘も。
整合性だとか、テーマだとか、いわば芸術点みたいなことを望むと微妙だが、娯楽映画としては十分満足できた。
無理な展開もあるがトータルは楽しめた
原作は未読。
老夫婦殺害の事件、過去の女子高校生殺人事件、国会議員の疑惑が絡んでいくという展開。なんの情報も入れずに観たので、キムタクが演じる検察官の行動に驚いた。
あんなに大きなリスクを背負うなら、女子高校生を殺したやつを殺すほうが簡単なのにと思った。案の定、有罪をでっち上げられなくなったらやつの殺しを依頼してしまうし。そしてキムタクの友人である国会議員の死。彼の妻たちが超右翼で戦争を推進するような社会にしてはならないから、自分を見逃してくれって言い出す始末。微妙に違和感が残ってしまう。
でも、トータルの印象は悪くない。国会議員の飛び降りシーンは結構すごかった。
2人の検事の頭脳合戦を期待していたのだけれど…
違っていましたね。面白くないとは言いませんが、ホントにムダな描写は多いなとは思う。その最たるものは葬儀のときの黒づくめの集団パフォーマンス。マイナーですけど"牙狼"の作品に出てくるホラーに見えた。
戦時期のインパール作戦の話はもっと掘り下げて欲しかった。その方が諏訪部(松重豊さん)が最上(木村拓哉さん)を献身的にサポートする理由に説得力が増すしね。
最上の家庭がほぼ破綻してるのは、エリート検事が必ずよりよい家庭を築いてる訳ではなく、心に隙間があるという事が描かれて、これはいいと思う。
最上と沖野(二宮和也さん)、どちらの正義が正しいかというと真実を追求する沖野が倫理的にも正しいとは思う。が、心情的には断然最上。故に、2人の鬼畜、松倉(酒向芳さん)と弓岡(大倉孝二さん)がちゃんと(?)葬られているのは溜飲が下がりました。特に松倉のは現在問題視されてる高齢者運転を殺害方法にするのは、言葉は悪いですが変に感心してしまいました。
沖野が松倉の慰労会みたいのに出向いて、謝罪しに行くのも、え?ってなりましたし。冤罪にしてしまったというのと、オフレコでの激しく罵倒した事への謝罪なんだろうけど、23年前だかの陰惨な事件の犯人は松倉って分かってんのに…と感じながら観てました。そのあたりの葛藤をニノは上手く演じてはいましたが。
話題としては、キムタクとニノの競演という事でしたが、私はキムタクに軍配かな…。特別ファンというわけではないですが、いわゆる「キムタクは何をやってもキムタク」というのには当てはまらなかったと思う。殺人を犯す前後の緊張感とか泥臭さは以前までのキムタクにはなかったと思う。
でも、圧倒的な存在感を放つ諏訪部役の松重豊さんが見所でもあります。最早、バイプレーヤーというよりは大物演技派俳優といった方がふさわしい。それだけに、出演者の並び順は一番最後であるべきなのに、ほんの数分しか出てない山崎努氏なのはどうなんだろ?って。特別出演扱いにして真ん中に置くとか最後一個前に置くとかね。山崎努氏は確かに名優です。でも、そこは変に忖度しないでほしかった。他の人からみればそんなんどーでもええわって思うんだろうだけど。
最後に…上手いか下手かは別として、どうしても受け付けないという女優さんがあなたにも居ないだろうか?私の場合、ファンの方には申し訳ないが吉高由◯子がそれにあたる。
キンキンした声と知性、品性が感じられないから今回のように事務官とか賢い役だと、それだけで違和感を感じてしまう。評価がそれほど高くないのは、最初に述べたムダなシーンが云々というのもありますが、こっちが主な要因です。
最後の最後に、ラストの沖野の叫ぶシーンですが、多くのレビューにある通り、私も要らなかったと思います。
最上が上から見下ろして、沖野が思い詰めた表情で去って行く画づらで十分良かったです。
物足りなさ、、
木村君と二宮くんの演技はとても素晴らしかったのですが、結局何が言いたいのか、全てが中途半端で終わった感じがあります。
途中から話も読めちゃったし、もっと大きなどんで返しがあればよかったのかなと思います。
蜃気楼
レンタルDVDで鑑賞。
原作は未読。
最上(木村拓哉)の正義の暴走―「それはもはや私怨ではないのか?」と云う感想はさておき、正義の意味は個々の価値観や事情によって如何様にも変化してしまう、蜃気楼のように掴みどころの無い幻みたいなものなんだな、と…
行き過ぎた正義が悪であるならば、最上は完全に罪人となりますが、そこに彼なりの信念が絡んで来るから一筋縄ではいかない。確かに、検事である前に人としての一線を越えてしまった時点でアウトなのかもしれませんが、確固たる自信を持って「間違っている!」と言えそうにありません。
松倉(酒向芳)は23年前の女子中学生殺人事件の犯人で、少年時代には一家を皆殺しにしているクズ中のクズ。例え冤罪だとしても死刑にしてやりたいと云う考えが湧くのは分からないでもない。しかし、私情を挟んでしまっては途端に公正とは言えなくなるし、それこそ「検事である意味が無い」。考えれば考えるほどジレンマに陥ってしまいました。
沖野(二宮和也)自身も最上イズムを継承しようとしていましたが、今回の件で迷宮に入り込んでしまいました。信じていたものが蜃気楼のようなものであり、いとも簡単に変容してしまうものならば、いったい何を道標にすれば良いのか。それでも尚、彼は真実の追及を続けるのか?
原作ではどうか知りませんが、ところどころに戦争と云うキーワードが見え隠れしていて、それらが挿入される意味を考えることに多くの気を取られてしまいました。
インパール作戦。白骨街道。戦争への動き。…これらのワードが出て来る度に無理矢理戦争にこじつけようとしている風にしか思えず、本筋が見失われないかと不安になりました。
戦争は決して繰り返してはならない行為。インパール作戦の悲劇を象徴する白骨街道の示す凄惨さ。最上のセリフにもあるように、それから地続きで今の世の中が存在している。
平和は束の間だと言うかのように、静寂が不意に破られるかもしれない状況が現出しているのは紛れも無い事実です。
一国の元首が個人主義に走る歴史の流れにおいて、如何に正義の指針を見失わないでいられるか。見失った時、悲劇が再び繰り返されるのではないか、と云うことを主張したかったのかな、と…。風呂敷を広げ過ぎた感は否めず、それを語るなら別の物語の方が相応しかったのではないかなと思いました。
※修正(2024/06/24)
全119件中、1~20件目を表示