検察側の罪人のレビュー・感想・評価
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中盤取調室の二宮和也の激演。
中盤取調室の二宮和也の激演を映画史に残したい。
「マルサの女2」の大地康雄の怒鳴り、同作津川雅彦と小松方正 の泣き落し、「復讐するは我にあり」の緒形拳と三國連太郎の唾ぶっ掛けに比肩する、観客も震え上がる名シーン。
本年日本映画の収穫の一つ。
期待が大きすぎた
後味は良くない映画です。
序盤はもっと面白くなると期待したのですが。。。
もっと2人がバチバチバトルをすることを予告で期待しましたが、そこまでなかったのも残念です。
もっとスッキリ終われば、評価もあがったかな。
二宮、吉高、松重、芦名などがよかった。キムタクの抑えた演技、間の取...
二宮、吉高、松重、芦名などがよかった。キムタクの抑えた演技、間の取り方はやっぱり魅力。でも、脚本にいまいち乗れないところがあった。素っ頓狂な犯人やヤクザの演技は良かった。いまいち、何が撮りたかったのか、エンタメではあったのだろう。
内容が難解
原作未読。キムタク、ニノ、吉高と演者の熱量は感じる。3人ともすごく上手い。吉高ちゃんはドラマ女優としてより映画の世界のが合う。松重豊や矢嶋智人、大倉孝二、脇を固めるキャストも良い。故 芦名星さんは運び屋のちょい役だったけど、やっぱり綺麗な女優さんと改めて感じた。
大倉孝二のクズっぷり、殺され方も良かった。一撃し絶命しないあたりリアリティがあった。
ただ映画の評価としては残念、惜しいの一言。まずストーリーが難解。台詞回しが早口で恐らく初見で全ての内容把握できた方はいないのでは。原作の内容を色々詰め込み過ぎて、魅力が削がれている。演者の熱量で充分魅せられる映画だと感じただけに勿体無い。もっと極力シンプルにできたら評価は変わる映画。最後のニノの終わり方も違うよね。映像化したらこれでは無いとなるはず。もう少し惜しい映画
本当の正義って…
自分は若い頃に芝居やってたことがあります。嵐のファンですが、中でも、アイドルとは言え、演技力がずば抜ける二宮くんのファンでこの映画に興味を持ち鑑賞させて頂きました。主役は木村拓哉さんなので、ニノの台詞はそう多くはなかったですが、被疑者をまくし立てる長台詞のド迫力に、さすがニノやなと思いました。
ストーリー的には分かりにくい部分も多く、釈然としなかったですが、本当の正義たるものを考えた時、例えば自分が我が子を奪われた場合とか、自分も木村拓哉さん演じる検事さんになってしまうやろなと思いました。自分にとっての正義が必ずしも万人が思う正義とはならないということ。ましてやそれが法のもとで働く人間となれば、法律は絶対です。そういう意味では考えさせられる映画なんかな?と思いました。木村さん、ニノちゃんお疲れ様でした。
見入っちゃう感じ
飛行機で海外に行くときにあったので鑑賞しました。
キムタクが検察官でありながら徐々に昔の事件のことと混同していく。対照的な二宮くんとの感情の差がすごく感じれた。評価は低めのようですが、自分としてはすごく楽しめた。ミステリー系好きな人はハマるんじゃないかな
珍作
検察側の罪人
あの傑作をもじったタイトルと表紙ポスターからなんとなく地雷臭を察してほしい
好きな映画のもじりだから気になって見たが、リスペクトを感じない
本来の売りの司法制度の問題点もざっくり削られているのだろう、
ただの愚痴の羅列にしか感じない
「松倉」は役者の怪演あって一見の価値あり
以上
きっと、キムタクをカッコ良く描きたかったのでしょう。
正直言って、つまんない映画です。
つまらない最大の理由は、ケレンを作って、作ったケレンを回収するだけの単線的なストーリーに堕しているから。
なので、ストーリーを気にせず、細かいディテールだけを楽しむ分には、よろしいのではないでしょうか、と思いました。
吉高由里子さんは、難しい役柄を見事に演じていて立派。
実生活でこんな女性と出会ったら、きっと恐ろしくて死んじゃうかも。
松重豊さんも、怖い。
重要な役柄で、しかしいったい何者なのか、どうしてこんなことをするのか、結局のところ、理解に至りませんでした。
松倉役の酒向芳(サコウ・ヨシ)さんは、演劇界の人で、映画にはほとんど出たことがない人だそうです(調べたばかりの受け売りですが……)。
しかし、この不快きわまりない人間像を完璧に演じていて、素晴らしかったです。
キムタクは、実は損な役柄で、それなりにこなしていましたが、ストーリーそっちのけで気になったのが、目の下に、ゴルゴ13のような「八」みたいなシワが出来ていたこと。
そろそろ自分で思っている「頭のいいキムタク」を演ずるのを終わりにして、外から見られている自分になり切るほうが、ずっと良い演技ができると思うのですよ。
「キムタクという仕事」をするのはキムタクだけ。
もちろんその通りではありますが、他の役者と共通の地面に立って「役者という仕事」にチャレンジしないと、そろそろ賞味期限切れになるのではないでしょうか。(と、たとえ本人が思っていても、事務所が許さないかもですが)
いずれにしても、ホントつまんない映画で、ディテールを楽しむしかないとは申しましたが、ディテールと言っても、しょせん作り物の嘘八百なんですけどね。
めまぐるしい。すごい。
原田監督の映画は情報量が多いです。
すなわち登場人物の言動/行動が速くて頻りなのです。ときに同時多発も起こります。
加えて全員が饒舌なうえ、ダイナミックレンジが広いため、セリフを聞き逃すことがあります。
さらに、回さないで寸断する編集が、目まぐるしい印象に拍車をかけています。
しかも、演出力は豪腕です。
スコセッシのようにぐいぐい引き込みます。
乱暴な言い方ですが是枝監督に娯楽性をプラスした感じです。リアリティにエンタメ性が加わるので、豪腕の形容がしっくりするのです。
加えて全然遅い監督ではありません。
素人なりに原田監督の特徴を二三挙げます。
①つ目にはセリフのセリフっぽさを払拭する、があります。
セリフがまるで偶然拾ってしまった音声みたいな現実感を帯びるのです。
佐々幕僚長も後藤田長官も昭和天皇も阿南大佐も鈴木貫太郎も伊上とその母や娘も信次郎とじょごも、かなり日常的な言葉遣いをしていました。振りかぶらないのがとてもリアルです。
突入せよ!「あさま山荘」事件で、現地入りした佐々(役所広司)が、宿舎に戻り、ブーツを脱ぐシーンがあります。紐靴であり、氷点下の雪道を歩いたそれは、凍っていて解けない(ほどけない)のです。それで、県警の女子所員が、靴に湯をかけるのですが、その習慣と理由を知らない佐々は、いきなり足下へお湯をかけられて、たじろぐわけです。
かなりびっくりしながら「ああ!な、なに?なに?なに?」と言います。
個人的にこのセリフまわしに感心しました。映画の登場人物のセリフといえども、それがたとえ幕僚長でも、あるいは天皇陛下でも日常性を逸脱しないわけです。どの映画にもそんなセリフまわしが頻々とあります。
②つ目は特徴的な人物像です。<キャラクタライズ>です。
人に癖っぽさを加味するのですが、他の映画がこれを疎かにしているせいで、とても目立ちます。
金融腐蝕列島ではペットボトルからやたら水を飲む女性アンカー/若村麻由美が出てきます。
あさま山荘では本営も地元もみな特徴的でしたが、間抜けな県警の荒川良々がいい味でした。
母の記では片っぽの鼻穴ふさいでびゅっと鼻汁を飛ばす真野恵里菜が素敵でした。
RETURNでは姉御の赤間麻里子が強烈でした。
いちばん長い日だと本木雅弘の昭和天皇が新解釈だと思います。
駆け込み女では陽月華。ごねる信次郎を「カァー」っと一喝する場面がいいです。また東慶寺で下女として働くお種は、あのきれいな松本若菜なのですが、役回りゆえずっと顎をしゃくっていました。
検察側の罪人では人工喉頭をくっつけて話す殺し屋/芦名星が役得でした。容赦のない憎まれ悪役/酒向芳も際立っていました。また、何気に禅坊が外国人だったりします。
要するにディティールへの腐心です。いうなれば──松本若菜にずっと顎しゃくらせているような──細部へのこだわりが認められます。
分かり易く比較すると、たとえば園子温には独特な人は出てきません。たんに過剰なだけです。反して原田眞人は独特な人を扱っていると思います。
③つ目は編集です。
ここ数作は息子/原田遊人の手になっていますが、基本的に回さないでぜんぶ割ります。思い切った場面転換が、小気味のいいテンポを付与しており、殆どロジャースポティスウッドといって過言ではありません。原田映画の特徴です。
代表的な特徴を挙げましたが、それに加えて状況の妙味です。
たとえば丹野議員が自殺する場面では、東風万智子がすげえ勢いで怒っています。その葬儀では前衛舞踏が演じられ、ぼっけえみたいなメイクの親族が躁状態で泣訴しているのです。
いったい何なのか?と思える「状況の妙味」と「躁状態」がスクリーンの躍動に変わるのです。
加えて、それが昔どこかで見たことのある女優──東風万智子の起用は、計算づくのはずです。意外性(のある俳優)を掘り出して意外なことをさせるのも原田映画が備えている興趣です。
あるいは、たとえば最上が帰ってくるといつも妻が二胡を弾いています。二胡が妙味です。
映画の登場人物が我々の通俗的な固定概念を裏切るとき、それは「面白い」のです。
また、本作ではレストランやタワーマンションやスーツに、垂涎の高額所得+都市生活が垣間見え、楽しかったです。
個人的には最上の正義感も沖野の正義感もよく理解できました。二人の正義感を両立させた結末は見事であり、鮮やかな終幕だったと思います。
いずれにせよ比類のない世界であり、圧倒的に面白い映画体験でした。
ただ主演が人気者ゆえ仕方がないのかもしれませんが相対批評には負のバイアスが感じられました。
しかし正直なところ、この映画で見た二宮和也の啖呵は、私の映画視聴歴のなかでも終ぞ見ない烈火シーンでした。深作にだってあんな長い台詞での罵倒シーンはないと思います。それをあの端正な童顔でやるわけです。完全に圧倒されました。
二人とも何十年と俳優としてキャリアを積んできて、未だもってなお、出自をだしに演技力がどうこうというレベルで語られてしまうのも、気の毒なことだと思います。
ん?マジこれ?
原作のフィナーレもこれなんですか?
結局は、国家権力を脱法で使って悪人を私的に始末する話。
それを正義感で抑止しようとするが出来なかった。
最後に遠吠え。心の慟哭に収められずに叫んだ。
で、その先のストーリーはなく、突然の終演。
前半は面白かったけど、後半は雑。結局、友情物語か。
悪人を罰するためには正義でも法律でもなく悪事しかない。
っつーことか。それだけなら浅い。まだ噛み砕けてない。もう一回見よう。
始めて見た
始めて見た気がします。
キムタクが人を殺すシーン、、、
結構ヘタレな殺人シーンでしたが、リアルさを彼なりに追求した結果ああなったんでしょうね。
殺される側は迫真の演技でした。あれは怖かった。
総評は良く分からんかったかなぁ。
最上が殺人してまで入れ込む理由が分からん。友達の議員が飛び降り自殺する理由も分からん、分からん事だらけ。
まぁ、でも見始めたら最後まで一気に見てしまいました。
よく分からんなりに面白かったです(笑)
足し算に掛け算…
前に予告編見たなーと思い、気になって鑑賞。原作未読。
正直、分かりにくかったです。思い切って演技力に比重おいて、シンプルな演出にしてもよかったような。キムタクもニノもそれぐらいの熱量は感じたので、もっと共感できたかも?
あと、セリフが聞き取りにくいところが度々あり、その度に巻き戻して確認。重要なこと言ってるかもと思いきや、あんまり関係なかったり… 後半はまぁいいや、という気持ちに。
あれやこれや詰め込みすぎた感が否めないので、おそらく原作の方が面白そうという結論に至りました。
普通に面白かった
何か酷評されてるけど、普通に面白かった。でも、ちょっと尺不足なのか?脚本なのか?足りない気もした。徐々に端からみたら暴走していくキムタクの演技は良かったと思いました。吉高由里子のボブが可愛すぎて困りました(笑)それは良いとして、吉高由里子の役も何故ああいう行動をしているのか?信念なのか?も描き足りないし、二宮君のやりきれなさ等も描き切れてない気がしました。僕は良い作品だと思いましたけど、もう少し細かい部分描けたらもっともっと楽しめたなぁ
【標準点なサスペンス×ドラマ映画】
・東京地方検察庁のエリート検事と新米検事がとある殺人事件の捜査をめぐってぶつかり合う様を描いたサスペンス×ドラマ映画。
・「正義とは」を問うような物語構成になっているように受取りましたが、哲学的な主張をきっちりと受け取ることができませんでした。安直な受取り方をしてしまうと浅く見えてしまうので、もっと深いものがあるのだろうと推測しますが、読解力の問題なのか、無理でした。。。理由を個人的に考察すると、終始、客観的な視点で見てしまう物語と演出だったから、なのかな、と。
・もちろん、木村拓哉さんと二宮和也さん、お二方の演技は素晴らしいものでした。ですが、物語をみる視点が常にうろうろするので、共感することがしづらい印象でした。一本の太い骨組みというよりは、細い骨組みに太い筋肉が沢山ついているイメージでしょうか。
・演技的には、木村さんのズレていく行動・演技が「汚れていく様」を魅せてくれたり、二宮さんの怒りのシーンは迫力のものだったりと、素晴らしかったと思います。一方で、二宮さんの役柄は「わかりやすい役柄」故に上手に見えてしまったのかな、とも思ってしまいました。その理由は、「上手い!」と感じた迫力あるシーンがある一方で、ラストシーンは「・・・」となってしまうからです。つまり、迫力あるシーンは台詞なども含めてわかりやすい表現ができるのですが、ラストシーンは「色んな意味を隠した演技」が必要で、それが伝わりづらかった。もちろん、これは演技だけでなく、物語構成や演出も含めての結果かと思いますが。
・総じて、出演者や映像美、演出、物語含めて「何かに突出した作品」というよりは標準的な作品、だと思いました。素敵な時間をありがとうございました。
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