gifted ギフテッドのレビュー・感想・評価
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個性が爆発する
こないだDVDで観ました💿
独身男フランクと、彼の姪であるメアリーが軸となるヒューマンドラマ🙂
メアリーには天才的な数学の才能がありますが、フランクは亡き姉の遺志もあり彼女を特別扱いすることを拒んでいます。
しかしそこへ、フランクの母親でもあるイブリンが現れ…。
フランクを演じたクリス・エヴァンスは相変わらずいい演技でしたね🙂
等身大の独身男を優しい目で演じてました😀
メアリーを演じるのは、マッケンナ・グレイス🙂
数学の才能に溢れながら、他は普通の女の子を表情豊かに表現しています😀
彼らの隣人ロバータを演じたオクタヴィア・スペンサーも、良き理解者として存在感を発揮🤔
クリス・エヴァンスやマッケンナ・グレイスのファンの方や、ヒューマンドラマ好きな方にはおすすめします👍
期待したラストではなかったが良い作品
全体的には良い作品だ。特に法廷シーンで、両方の弁護士の主張に説得力があり見どころであった。ただ、結局裁判官はどう判断するのかと思っていたが、里親に出すという和解になってしまった点はややありきたりな感じで不満である。また、この里親が、実は猫嫌いだったという設定は、後でメアリーを取り戻すためのちょっと安直で強引な設定だ。
里親の家の前で主人公とメアリーが別れるシーンは、泣き叫ぶメアリーを置いて立ち去ろうとする主人公の辛い気持ちは痛い程わかるが、それまでの主人公のメアリーに対する愛情を考えると、かなり違和感を覚えた。ここで、最後にメアリーを取り戻すような展開にするべきではなかったか。この映画の雰囲気には馴染まないかもしれないが、「ペーパームーン」のようなラストを期待してしまった。
内容とは関係ないが、主人公の母親役の女優は鈴木その子に似ていると思った。
幸せ
とても愛に溢れている素晴らしい作品でした‼︎
勉強ができたり、才能がある人が幸せになれるとは限らない。
メッセージ性がちゃんとあって良かったです‼︎
終盤のフランクとメアリーが別れるシーンは胸が締め付けられる思いでした。
そして、再会するシーンでは感動して泣きました。
主演のクリス・エバンスさん、マッケンナ・グレイスさんの演技がとても良かったです‼︎
こんな理性的な男というか人いるん? 哲学や思想の元教授やからこんな...
こんな理性的な男というか人いるん?
哲学や思想の元教授やからこんなに必要じゃないことは言わずに穏やかな心を保ってられるんか?
私がフランクやったら母親と教師に罵詈雑言を浴びせて
叫び倒してる
ホッコリムービーのはずだが、
主人公と娘以外は性格が底辺なのに
ずっと主人公は聖人君子対応で
もっとキレの良い文句言うてくれ!ってモヤる
マイフェイバリットムービーにランクインした
最高に面白いとは言えないかもしれない。ものすごく感動するとも言えない。傑作と呼べるほどの力もないだろう。
それでも、数百本に一本存在する、自分が「好きだ」と言える映画。それが「キフテッド」だ。
母親を亡くした女の子と、その子を育てる叔父の物語。普通ならば二人の衝突と和解が描かれるのだろうが、本作はそんなありきたりなストーリーを通り越して、もっと深く、家族の愛や人は優しいということを教えてくれる。
いくつかのハッとするような思慮深いセリフがあり、いくつかの心震わせるシーンがある。
それを春の暖かな日差しのような温もりで包み、心地よい作品に仕上がっている。
病院のシーンで、なんとも言えない感動が押し寄せた。これはなんなのだ?何に感動したのだ?誰に感動したのだ?なんで?。理由はわからなくても、メアリーのようにはしゃぐ心と当然のように存在する優しさが合わさって泣けてきてしまうのだ。
主演のクリス・エヴァンスは演技が良かったとは思わないが、好青年のようでもあり、がさつでワイルドそうでもある、複雑な面を表す良い配役だったと思う。そこにメアリー役のマッケナ・グレイスが合わさり、素晴らしい相乗効果を生んだ。
フランクとメアリーを見守り応援する。どちらかだけでは駄目なんだ。二人は一緒にいて欲しいんだ。そんな気持ちにさせてくれる好演だった。
最後にラストシーンについて。
フランクはメアリーに「我思うゆえに我あり」の言葉を贈った。メアリーはそれに対し「フレッド(猫の名前)思うゆえに我あり」と返した。
「あなたを考えるから自分は存在する」という、軽妙でありながら思いやりに満ちた、本作のラストに相応しい暖かい言葉だった。
人は優しい。
これはあれじゃな?マッケンナちゃんではなくクリエヴァのアイドル映画じゃな?
天才児=ギフテッドの少女メアリーの養育をめぐり巻き起こる家族間の確執と、その裏に隠されたとある真実が描かれるヒューマン・ドラマ。
監督は『(500)日のサマー』『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのマーク・ウェブ。
メアリーを育てる彼女の叔父、フランク・アドラーを演じるのは『ファンタスティック・フォー』シリーズや「MCU」シリーズのクリス・エヴァンス。
ギフテッドの少女、メアリー・アドラーを演じるのは子役のマッケンナ・グレイス。
メアリーの親友である隣人、ロバータ・テイラーを演じるのは『ズートピア 』『ドリーム』の、オスカー女優オクタヴィア・スペンサー。
ふーん。なるほろ〜。
これはたしかに大衆にウケるだろうな、という肌感の作品。
「家族の絆」という普遍的なテーマを扱った作品で、脚本に目立った瑕疵はない。
キャスティングもクリス・エヴァンスという大人気俳優&とってもキュートな天才子役マッケンナ・グレイスちゃんというそつのなさ。
そりゃ評価が高くなるのもわかる。
ただ。
ただ、こういう映画って全然自分の趣味じゃないんです😅
良い映画だとは思うんだけど、全然気持ちが前にノッていかないというか、「あー、ここで感動させようとしてるんだろうなー」というのが透けて見えてしまって正直冷めてしまった。
一体なぜ、自分はこれ程までに気乗りしなかったのか?
思うにこれはキャスティングが完璧すぎたせいなのではないだろうか。
というのも、マッケンナ・グレイス&クリス・エヴァンスというキャスティングがあまりにもキャッチーすぎるのである。
ギフテッドの教育方法、そしてそういった子供たちに自らの意思を押し付けようとする毒親、という深刻な社会問題を扱っているものの、マッケンナちゃん&クリエヴァというキャスティングがあまりにもキャッチーな為、単なるアイドル映画に見えてしまう。
2人が夕方の浜辺で遊んでいるところを逆光で撮影しているシーンなんか、ほとんどPVのようで「一体今何を観てるんだっけ?」という疑問が頭をよぎってしまった。
フランクを演じるのがクリス・エヴァンスではなくもう少し地味な役者、例えばジョン・バーンサルとかリー・ペイスとかだったら、物語に入り込めていたかもしれない。…決してクリエヴァが嫌いな訳じゃないよ。
いっそのこと割り切ってしまって、これをマッケンナ・グレイスとクリス・エヴァンスのアイドル映画だと思って観賞してしまえばもっと楽しめる作品なのかもしれない。
大人びた顔立ちなのに、お腹は幼児特有のぽっこり体型なマッケンナちゃん。彼女を愛でる紳士諸君もいることだろうが、むしろ本作はクリエヴァのアイドル映画である、ということを強く申し上げておきたい。
キアヌ・リーブスかと思うほど、お顔にお髭を貯えたクリエヴァ。どこか憂いのある表情をみせるクリエヴァ。少女と戯れるクリエヴァ。猫と戯れるクリエヴァ。シャツの上からでもわかるほどの筋肉をモリモリさせるクリエヴァ。ベッドシーンを見せるクリエヴァ、etc。
クリス・エヴァンスの魅力が満載の映画に仕上がっており、彼に熱を上げるお姉様方が本作を観てキャーキャー言っている姿は、想像するに難くない。
なんか日本でリメイクしそうな映画。
もしリメイクされるなら、櫻井翔とか二宮和也とかになるのかなぁ、とか思いながら観賞。
うーん。良い映画なんだと思うけど、やっぱり趣味じゃないんだよなぁ…。
子供に自分の理想を押し付ける毒親、子供の才能を認めずにそれを殺そうとする毒親、子供を認知しようともしない毒親、幼い子供を残して自殺する毒親。
まさに本作は毒親の見本市。子育て世代はこの映画を観て、教育について考えを巡らせるのも良いかもしれませんね。
泣いた
女の子可愛すぎ
giftedっていう題名だから障がい者の子のお話かと思ったら、天才的な女の子のお話だった。
クリエヴァがキャプテンアメリカとは打って変わってやさぐれ男感満載でかっこよかった。
近所のおばちゃんも良かった。
お別れシーンは泣いた。再会シーンはさらに泣いた。
猫ちゃん殺処分される前で良かった。
アイ・アム・サムに少し似てる。まぁ裁判で養子か施設に預けられそうになる映画はたくさんあるか
子供の気持ちを尊重してほしい
いつもこの手の映画を見ると思うことなのだが、子供の気持ちは尊重されないのだろうか。
アメリカでは両親とも実親なのに親権が剥奪されて、子供が里親に出されることもあると聞く。
誰かに通報されてからなのか、飲酒運転や書類送検など軽犯罪の前科があるから審査されるのか、それはわからない。
今回は自分の成し得なかった夢の実現を子供に強制し、人間らしい生活を奪った女性イブリンと息子である主人公フランクとの確執が軸になり、スリリングな法廷劇としても発展するが、「こどもにとって何が一番幸せなのか」がテーマになっていることは変わらない。
イブリンは実の娘を軟禁し監視し精神的支配下において人生を狂わせたとんでもない人間なのだが、ここまで彼女を駆り立てたものは何だったのか。
自分の考えが皆を不幸にすると認めない頑固な姿勢と、自分の挫折した夢を自分の血を継いだ者の手で成就させたいという欲望、そして世間からの承認欲求。
きっとイブリンも自分の人生の過ちに気がついていたのではないだろうか?
しかし認めたら最後、その虚無感に飲み込まれてしまうのを感じ、鉄の意志でその迷いを塞いだのではないだろうか。
じぶんの子供に天武の才があったとしても、子供時代にしか感じることのできない情緒を奪うことは到底容認できない。感情を自由にできる時代に抑圧すれば、人間らしさの欠如を生むことは、想像に難くないはずだから。
「母親が死んでからそれを公表して」とフランクへ残した姉の遺言に、彼女の心が負った傷の深さを思う。
彼女は本当は誰よりも母親に認めてもらいたかったけれど、同じくらい憎んでもいたんだろう。
誰も幸せにならない、自分さえも不幸にする。なぜここまで家族を追いつめられるのだろうか。イブリンに呆れを通り越して哀れみさえ感じた。
親権の話に戻る。
他人が家族関係のことを把握するのは至難の業だけど、親に虐待されているかどうかは、注意深く子供を観察し会話すれば手掛かりは得られるのではないだろうか。親と引き離したときにほっとした様子を見せたり、逆に戻りたくないと怯えた様子をみせたり。
今回メアリーはフランクと引き離されて泣いていた。こんなに愛着をもっている相手と引き離して、なにが子供の幸せなのだろうか。安心できる場所が居場所なのではないだろうか。法は誰から何を守るためにあるのだろうか。
メアリーの水準に合う教育も、子供らしい生活も与えたい。フランクの最後の選択が、最初からベターだったんだと思う。イブリンは最初からお金を援助すればいいだけ。人って簡単なことに遠回りする。子供に幸せを与えるのは難しいけど、そもそも大人が子供の気持ちを無視しすぎだと思う。
期待していたほどでは
子役の演技が素晴らしかった。
担任の先生との「絡み」の必要性が私には理解できず、冗長に感じてしまった。というか、保護者と担任というのがどうもいい気分ではない。過ちまで行かなくても、役割は果たせたと思った(里親チラシの写真を送る等)。
祖母(フランクの母)がひどい…。
しかしハッピーエンドでよかったです。
子どもと関係ある方、あった方にぜひ観ていただきたい
まずメアリーが良い。
頭がよく大人っぽい振る舞いも見せるけど、感情をむき出しにしたりする姿はやはり子供。
観ていて、ませてるなと思ったり偉いなと思ったり関心しっぱなしでした。
話を通して思ったのは、当たり前のことかもしれませんが、子供は育て方や周囲の環境でその後が決まるんだなということ。
祖母の考え方も間違ってないとは思う。
ただ、どこか子供のためから、自分のためになってた点がある気がする。それがフランクとの違いかなと。
自分に子供はいませんが、親戚の子はどうかなと改めて考えてしまいました。あと、習い事を多くさせている友達の子供のこと…。
話としては素敵だし、俳優さんも良い。
でも、もう1回観たいという思いにはならなかったかな。あと、先生とフランクのシーンいる??笑
てなわけで★3
本物の人間関係って、全部は語らないんですよね
月並みのストーリーで、予測範囲内の結末。
そういう意味では、ちょっと安っぽいのだけれど、映画の良し悪しはそれら以外で決まることもあるんだよ、と感じさせる力がこの映画にはありました。
端的に言えば、登場人物が勝手に動き出している、って感じ。
フランク、メアリー、イブリンそれぞれが抱えるもの、そして、そこから出てくる言葉に説得力がある。
それは、フランクとイブリンの、最後の対決・和解のシーンに集約されていました。
イブリン「ミレニアム懸賞問題なのよ。黙っているはずはない。それこそ、でたらめだって証拠よ」
母親は、息子を嘘つき呼ばわりすることに、躊躇がありません。
たとえ、息子を傷つけたとしても
母親は、あくまで自分の意思を通そうとするのです。
ところが、しばらく後には、そこに全く違うイブリンがいます。
ダイアンが完成させた証明を発表するよう、息子に促されると
イブリン「ダイアンが望んでいるとは思えないわ」
と、自分の欲望ではなく、娘の思いに立った意思決定を望むのです。
この劇的な変化は、何でしょう。
もちろん、次の言葉が引き出した変化です。
フランク「ダイアンにはっきりと指示された。死後に公表してくれと」
イブリン「死んだのは6年前よ」
フランク「ダイアンの死後って意味じゃない」
ダイアンの死後、でなければ、誰の死後か?
あえて、それを明白にしない科白。
息子の母に対する配慮の表れでしょうか。みなまで表現しない奥ゆかしさでしょうか。
ここで見せるイブリンこと、リンゼイ・ダンカンの演技は秀逸です。
シナリオと役者がかみ合った瞬間の妙でしょう。
この場面以外にも
フランクとメアリーが和解する際の、ことばのやり取りとふれあう姿。
ダイアンがMITに電話した後に研究ノートを見て涙ぐむ、その展開の順番。
いやぁ、この映画にかかわったスタッフの力量に圧倒されました。
映画の楽しみ方を、あらためて教えてもらった、そんな映画でした。
とにかく子役が上手い
子役がめちゃめちゃ上手い
観客は冒頭から大好きにならざるを得ない
正義感が強く、意思を持ち、しかし不安も抱える純粋無垢な天才少女というのがすぐに伝わるのがそもそもすごい
あえて呼んでしまうとキャップはもうアメリカンイメージが強すぎてお母さんイギリス人なんて設定は又従兄弟のおばさんくらいの遠さを感じる
しかし今はボート修理で生計をたてるがもともとは哲学者というにふさわしい知性も感じる
これがソーならえらいこっちゃである
ともかく毒親は毒親とは思っていないことがいちばんの毒であることがよくわかる映画
単純にベストを提供したいだけで本人は意地悪ではないのだ
数学の天才少女に対してのアメリカの対応
メアリーに対して、あくまで一般の普通の7才と変わらない生活を送ってほしい叔父。
数学なんていいから休みなら外で遊ぼう!
小学校へ行こう!友達つくろう!と
ある日は一日中かけて病院で赤ちゃんが産まれた家族を見せにいったりもしてくれて、命の大切さ、本当にメアリーを大事に思ってるんだと教えてくれる。
対して突如現れた祖母からの徹底的な英才教育。
ボーイフレンドもだめ、
夏休みのキャンプや、ガールズスカウトもダメ!
今すぐ立派な大学へ行け
で裁判で親権を争うんだけど、結局裁判官が決めた意向は全く関係のない、こちらで用意しましたの里親。
12才までこちらで過ごして下さい〜
個人の主張を尊重することで有名な国なのに、この決まり事だけは見ていてよく分からなかった。
どちらかに条件つきでつくのではないんだな、と。
感涙必至!好きなシーンだらけの作品
数学において天才的な才能を持つメアリー。
天才で生意気なんだけどまだまだ子供、多感で傷つきやすい。演じたマッケナグレイスちゃんが良かった。
彼女には普通の生活をさせたい叔父のフランク。
メアリーに、惜しみない愛情を注ぐ姿に感動した。中盤明らかになるが、大学の准教授をやめてまでメアリーのため、普通の生活を送らせようとする覚悟にビックリ。
演じたクリスエヴァンスのどことなく影があり抑え目の演技が良い!!超大作に多く出てる印象だけど、もっと今作みたいなインディーズのホームドラマでの演技を観たいなぁと思った。
そして、英才教育を受けさせ歴史に名を刻ませたい祖母のイブリン。彼女の行動は観ていて腹立った。しかし、才能を潰さないために取った訳であり、彼女のおかげで母は偉業を成し遂げられたので、一概に否定できない。イブリンにも救いのある展開で良かった。
今作は印象的なシーンがいっぱいあった。
実の父親が全く関心を持っていないことに傷ついたメアリーにフランクが病院で見せたシーン。生まれてきてくれたことえの喜び、そして大きな愛情があるという事実を知ることができるとっても好きなシーン。
2人の別れるシーンは激しく胸が引き裂かれそうになり、また一緒に暮らすことを約束するシーンは感涙必至だった。
個人的には、メアリーが家でボニー先生と出くわし、何があったか察してゆっくり、にたっと笑うシーンが好き。
映画の世界
映画だから成り立つ世界だろう。お婆ちゃん、いつ自分のしてきた罪に気付くのだろう?息子は良く付き合えるよ。姪っ子こんなお婆さんに引き取られるなんて絶対無理。猫も無事で良かった!担任の先生ナイス!
「子どものため」の子育てか、「自分のため」の子育てか
フランクの「5分だけでも自分の時間がほしい」は、子育てをちゃんとしているからこそ出てくるセリフ。あの苛立ち方も、土曜の息抜きも、1人で子育てをしていくうえでは、ストレス解消として、精神バランスを保つ上で必要な行為。ムリをせず、世間の理想のパパ像に縛られず、とても理にかなっている行動。さすが哲学を教えてた元准教授。
裁判になっても、母親に理不尽に詰められても、理性を保ち、合理的に動く。それでもメアリーに関しては、合理性より感情を愛情を優先させる人間性。フランクは、素敵なお父さん像を男性像を見せてくれる。こんな素敵な男がいるのだろうか。
フランクの母イブリンの“権力を持つ単細胞を怒らすべからず”というセリフも的を得ている。全体的にスマートでクレバーな感じを醸し出しながらも、洒落た映画です。
人生の優先順位を考える
日本で言うところの芦田愛菜ちゃんくらいの名子役が良い味を出している。
数学者で自殺した女性の娘を弟が引き取り、天才的な数学の才能を引き延ばすよりも、普通に優しく相手のことを思いやることを最優先にして考える子育てをしている。
それをよく思わない祖母が親権をめぐって裁判を起こすものの、結果的には里親のもとで英才教育系学校に行くことになる。そこの生活には馴染めず、里親が勝手に片目の飼いネコを保健所に持って行ったりと不満な対応。
最終的には大学で数学を学びながらも小学校でも学ぶという両方ができ、叔父と暮らすというところで落ち着く。
自殺した実母は祖母が亡くなってから数学の証明を公表するように、と弟に託したことは母親への信頼は無かったということ。
英才教育と言いながらも自分のことしか考えていないことが露わになり、弟は大学の哲学の准教授を捨ててまで姪を育てることに専念するということを見ても、何を優先順位にして子育てをするのかがよく分かる。
とにかく、子役の演技と厳格なイギリス人的祖母、おおらかで自分の時間も持とうとする「普通」の弟の演技が明確になっていながら自然な感じで入り込めて見れた。
才能を持つ子の幸福とは
結末に非常に納得した作品。才能を持つ子が凡人たちと普通に学ぶのが幸福とは限らないのだ。主役の女の子はダコタ・ファニングを彷彿とさせる名子役だった。歯の生え変わり時期に いたずらに差し歯をした日本の芸能界が猛省すべきなのか、それともそれさえも演技の一環にしてしまうこの子がすごいのか。
映画の方程式
Gifted(天才)を題材にされてもピンとこないが「ドリーム」を見ていたので女性の天才数学者の偉業が身近に感じられた。隣人にオクタビア・スペンサーをキャスティングしたのもある種の伏線、補間に思う。親子の確執といえば「エデンの東」や「華麗なる一族」など父子の問題が多い、母親が強いのは英国文化なのか時代なのだろうか。フランクとボニー(担任)が結婚してメアリーを育てれれば話が早いのにと焦れてしまったが日常をスナップするカメラが温かく映画としては成立してしまうのが監督の腕なのだろう。好感度に子供と動物は鉄板だが抑え気味の味付けが妙である。必然性は疑問だが法廷ものも流行であるし教育問題、人種や貧富、動物愛護まで、ちょっと盛り込みすぎかも知れないが製作陣は映画の要素を方程式にして解いて見せたかったのかも知れない。
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