そうして私たちはプールに金魚を、

劇場公開日:

そうして私たちはプールに金魚を、

解説

CMプランナーとして活躍してきた長久允の初監督作品。2012年に埼玉県狭山市で起こった出来事をもとに製作され、第33回サンダンス映画祭の短編部門で日本映画として初のグランプリを獲得した。

2012年の夏、埼玉県狭山市にある中学校のプールに400匹の金魚が放たれた。犯人は4人の女子中学生で、彼女たちは犯行の理由を「キレイだと思って」と供述するが……。

狭山市にある中学校のプールに400匹の金魚が放たれた事件をもとに、犯人である女子生徒4人の繊細な心境や、犯行前後の生活、少女たちの交友関係などをシュールかつ斬新な視点で切り取った。

2016年製作/27分/G/日本
配給:ゴーストイッチ
劇場公開日:2024年6月28日

その他の公開日:2017年4月8日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)MOON CINEMA PROJECT

映画レビュー

3.5リアルでいうと埼玉県民は海がないことそれほど嘆いてないと思う

2024年8月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

知的

監督と脚本は『ウィーアーリトルゾンビーズ』の長久允

YouTubeのオフィシャル動画で鑑賞

第33回サンダンス映画祭ショートフィルム部門グランプリ受賞作品
凄いんだか大したことないんだかよく解らないけどなんであれグランプリという称号は素晴らしい

27分のショートムービー
ゾンビーズでも体験した長久允の世界観を濃縮しギュギュと詰め込んだ代物
うーんこれはいい意味でも悪い意味でもしょっぱい

舞台は埼玉県狭山市
女子高生たちが悪戯?で金魚すくい用の金魚400匹あまりを学校のプールに放したという実話を元にしてる

chapter1 誰もいない海
chapter2 ポジティブこわい
chapter3 ゾンビ
chapter4 THE ありふれてる
chapter5 恋とソフトクリーム
chapter6 未来
chapter7 祭り
chapter8 (I can't)LIVE in 狭山
chapter9 金魚すくい

歩道橋のカメラワーク好き
ゾンビ!と叫びながら横並びで4人が自転車を走らせるシーン好き
嘘みたいな夕焼けに染められて4人が踊るシーン好き
テキヤのおじさんに「おまえら彼氏いないだろ」と言われて4人が中指立てて威嚇するシーン好き

ナンパ物で男優が女の子の態度にキレて車から出すシーンで興奮する「たつろう」というYouTuber?TikToker?の話
共感はできないけど好き
これいる?いるんだろうな

サービスカットはあかねのブラジャーが透けて見える背中
なぜ中高生の頃はあんな光景に興奮したのだろうか
それが青春か

カラオケで彼女たちが歌う17歳
エンディングテーマも17歳
こちらはベースミュージックバンド「NATURE DANGER GANG」のアレンジ
地元のヤンキー役として映画にも出演
Wikipediaで調べたけどさ
MCのユキちゃんのプロフィールあれはないんじゃないの
完璧なフ×ラチオとか
広義的な意味で口が達者ってことだろうか
いずれにせよそれを本人が誇らしげにしているなら自分はこれ以上何も言えない
所謂それも一つのパンクとして受け入れる他ない

ショートムービーは映画全体としては主流派じゃないかもしれないが数としてはわりと多い
Netflixはシュールなのが多いがU-NEXTはわりと良作が多い
だが映画.comはそれらをレビューできるよう扱う作品がとても少ない
ここの妹分弟分としてショートムービー専門のレビューサイトを立ち上げたらどうだろうか
ショートムービーには当てはまらないかもしれないけど60分以内に広げても良い
そういう時代だと思うよカカクコムさん

配役
語りを兼ねるあかねに湯川ひな
ロングヘアのたみこに松山莉奈
眼鏡のまゆに菊地玲那
ヘアピンのりょうこに西本まりん
プールの前で女子生徒に説教する先生に山中崇
父に黒田大輔
兄に高橋元希
テキ屋にクリトリック・リス
幼なじみの深瀬海にユキちゃん
出会い系でやってきた男に藤原亮
2年に増渕来夢
ガラガラ声の藤井に野口雄大
地元のヤンキーに$EKI
地元のヤンキーに春太郎
地元のヤンキーにぼく脳
地元のヤンキーにプラズマ
地元のヤンキーにシマダボーイ
地元のヤンキーにKENNY-G
地元のヤンキーにCHACCA
地元のヤンキーにモリィ
私たちの未来に並木愛枝
私たちの未来に石本径代
私たちの未来に三科喜代
私たちの未来に野上絹代

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野川新栄

3.0埼玉県狭山市

2021年4月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

女子中学生がお祭りの縁日の金魚すくいで、売れ残った金魚を盗み出して中学校のプールに放つという事件があった。
同じ中学に通う仲のいい4人組は、日常の閉塞性に辟易していたようだ。
短編映画で4人の女子中学生が生き生きとして。いて楽しい

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いやよセブン

3.0革命を起こせなければ暴動である。悶々としたひと夏の怒りの先の景色と道程

2021年1月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

革命を起こせなければ、それはただの暴動である。と、高校の先生が言っていた。そんなことをふと思い出した。
「狭い山」で狭山という、閉鎖的でつまらない田舎に住む女子中学生4人組。狭山に漂う多少の田舎臭さは、埼玉県人の私からすれば知っているものの、まあ、そんなに悪いところではないなんて思って観ていた。内容としては、クリエイターという方がしっくり来るような監督が作ったんだな、って感じ。内容より瞬間の画が強く映る。実際、電通マンの監督が作ったらしいので、そこは強めに反映されているのだろう。劇伴で畳み掛け、画にはファンタジーとカオスが共存しつつ、ブレないテーマで進行する。金魚をプールに入れるまでの過程をセンセーショナルに炙りつつ、悶々としたひと夏のフラストレーションが事件への動機へ働いていく。ただ、芸術的な映画になっているものの、私からすると、"暴動"止まりに映った。映像から溢れる才能に、ストーリーは付いてきていない気がして、革命は起きなかった。
緻密な計算から生み出されるダイナミックな造形を模した映画。革命は作中でも作品でも起こせなかったが、まだ観たことない『ウィーアーリトルゾンビーズ』なら革命を感じられるかも。『MANRIKI』的映画芸術は、まだ経験値が足りないためか、消化できるようになったら見方が変わりそう。

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たいよーさん。

3.5少々痛々しいが、楽しい映画。

2019年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 否定的に捉えていた友人から知り、鑑賞。

 僕も最初斜に構えていたが、嫌いじゃなかった。映像として面白い要素は多いし、本当にくだらなくて、けどそのくだらない事に必死なのは僕の学生時代と共鳴するものがあって個人的に感傷的だったかも。

 ただ「サービスショット」だとか中指立てる演出は割と痛々しくて思わず目をそらしてしまう。“メンヘラ美大生の自主制作”みたいな雰囲気は余計かな…

 しかし短編映画界では優れている作品の一つではないかと思う。

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