「もっと怖い作品にも出来そうだけど、全編通して優しい目線で描かれているし演じてもいる。痛いというよりもむずかゆいトーンで、うまくコントロールされている印象だ。」勝手にふるえてろ ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
もっと怖い作品にも出来そうだけど、全編通して優しい目線で描かれているし演じてもいる。痛いというよりもむずかゆいトーンで、うまくコントロールされている印象だ。
まあそれも見方によるのだろうが、ヨシカだけがではなくイチもニも、オカリナさんやクルミといった登場人物の描写がイーブンで過不足なく表現されているので、ヨシカのモノローグが思いの外浮いていない。そこにヨシカへの愛情を感じるし、ひいてはヨシカ的な人たちへの優しさを感じられる。
衣装、音楽、美術などではヨシカの人となりと歩んできた時間、世界観などが窺い知れて、その制作側の選択の確かさも魅力になっているように感じた。
【松岡茉優】の良い意味で主役然としていないところもこの作品の出来に寄与していると思えるし、それは狙っているというよりもそういう才能なのだろうと感じている。
キャスティングでは『鈴木先生』『あまちゃん』『桐島』への目配せも感じられてそれも楽しい。
そして片桐はいりのキスシーンは初めて観たんじゃなかろうか。
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