劇場公開日 2018年5月12日

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「保守本流のヤクザ映画の正統な後継者」孤狼の血 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0保守本流のヤクザ映画の正統な後継者

2025年5月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

7月27日をもって閉館する丸の内TOEIで開催されている「さよなら丸の内TOEI」企画で上映された「孤狼の血」を観に行きました。続編である「孤狼の血 LEVEL2」は劇場で観ましたが、肝心の本作は配信でしか観たことがなく、しかもLEVEL2よりも本作の方が好きだったので、待望の劇場鑑賞でした。加えて白石和彌監督と主演の役所広司の舞台挨拶付きだったので、非常に贅沢な映画鑑賞となりました。

LEVEL2は松坂桃李扮する日岡刑事と、鈴木亮平扮するヤクザの上林の超人的な肉弾戦が中心となり、やや演出過剰という気がしましたが、本作は暴力シーンが満載でありながらも、警察内部のろくでなしぶりをはじめ、大上刑事(役所広司)とヤクザ側の駆け引き、石橋蓮司や江口洋介、ピエール瀧らのヤクザ役の味わい、真木よう子の妖艶でいて迫力満点の演技、ヤクザよりガラの悪い中村獅童扮する新聞記者の風体、そして大上と日岡の化かし合いに至るまで、各所に見所が散りばめられていて、全身で堪能することが出来ました。というか、内容は何度も観て知っていましたが、やっぱり劇場で観るのはひと味もふた味も違いましたね~

因みに舞台挨拶では、白石監督から次回作(LEVEL3)の制作も取り組んでいるとのコメント。東映ヤクザ映画の本家「仁義なき戦い」ばりに、いったん死んだ役の俳優も、別の役で復活もあるかも、ということで、もしかしたらヤクザ役になった役所広司と松坂桃李の対決が観られるかも知れません。

そんな訳で、本作の評価は★4.8とします。

鶏
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