劇場公開日 2018年5月12日

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「和製アンタッチャブル」孤狼の血 mokusin takataniさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0和製アンタッチャブル

2023年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

自論だが警察主役の懲悪系ギャング映画は面白い、本作もこの法則が通ずるようで見事アタリ。
警察の立場から見る極道間の対立構造がわかりやすく、目的も抗争を回避し民間人を守る為と明快、ハードなゴアやグロは基本勘弁だがひりついた空気に緊迫したヤクザとの交渉を魅せる本作ではそれを強調するスパイスになっており、ドンパチはないが見飽きない。重ねるがかなりエグイ、OP早々苛烈な拷問パートがあるのは早めに視聴判断出来るようにした配慮だろうか。
出演者に触れるが役所広司えんじる刑事大上が実に良いキャラしてた、ビジュアル良しなイケおじがヤクザの暴走を薄氷を踏む決断と鬼気迫る脅しで抑え、堅気に害あれば犯罪もいとわず追い詰め捕え、さらに松坂桃李えんじる日岡の目的はお見通し、逆手にとって精神ケア万全の師匠的采配を振るい、成長を促す有能さは作中一頼りになる。そして弟子にあたる日岡も成長プロセスが丁寧なのもあり、終盤の覚醒と覚悟を決める演技には惹きこまれる---ジッポ欲しくなる!
以上、血生臭いが対立問題を解決し爽やかに終わる、慎重に選んだが楽しい邦画で満足。

木神