空飛ぶタイヤのレビュー・感想・評価
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☆☆☆★★★ 最近、1日に1時間は読書をしよう…と、主に映画化作品...
☆☆☆★★★
最近、1日に1時間は読書をしよう…と、主に映画化作品の原作を中心に読書をしていますが。その中では、抜群に面白かったのがこの原作でした。
但し、その面白さを忠実に活かすには。最低でも10回連ドラ位の量は必要でしょうか。
実際の連ドラ(未見)では5回だったらしいですが、それでもかなりの駆け足になったのでは?…と思えました。
原作を読んで思ったのは! 単純に大企業によるリコール隠しと。それに翻弄される被疑者側の、疑いを晴らす話だと思っていましたが。主人公にあたる被疑者赤松の闘いを縦軸とし、前編は販売部の沢田。後編は取締役狩野を中心とした。出世の為には生き馬の目を抜く男達の、野望満載な熱い内容。
大企業とゆう怪物の上で胡座をかき。何故大事な事を忘れ、リコール隠しへと走ってしまったのか?…と、考えさせられる話でした。
そんな分厚い群像劇を、映画にした場合。かなりの改定は必要不可欠で。おそらく、小学校での事件から発生する。PTA問題は全てカットされるだろうとは、容易に予想は出来ますが。大企業の出世争いとリコール隠し。グループ企業ゆえに付き纏う企業戦士として生き残る為のバランス感覚の有無。
そんな数多い登場人物達も。誰が残り、誰が描かれないのか?…凡そ2時間の尺に収める為にはどうなってしまうのか?…も興味深く。上手く纏まれば最高のエンターテイメントで有り。上手くいかなければ、壮大なる失敗作になるだろう?…と予想した。
結果として観客に提示された作品ですが。しっかりと押さえるべきところは押さえた、良質なエンターテイメント作品になっていました。
やはり予想通りにPTA問題は全てカット。
驚いたのは。大筋なストーリーの流れは、ほぼ原作通りになっていたこと。
この長尺な物語を、よくこの尺で纏め上げたものだと感心しました。
それでも。沢田役のディーンフジオカは、原作だと出世欲バリバリな男なのですが。映画に描かれていた人物像は、寧ろ赤松の様な正義感溢れる男に描かれていたのは、ちょっとだけ不満を覚えたのが本音。
企業内部のパワーバランスを擦り抜け。このリコール隠しを利用し、一気に次期重役クラスを狙う。そんな男だった筈なのですが…。
今人気の俳優だから…なのでしようか?但し、それによって、映画のラストシーンは原作には無い描写となり、この2人は対象的な人物で有る…と、観客には提示されている様では有りました。
まあ、エンターテイメント作品として「これも有りかな?」とは少し思いましたが!
以下、とりとめもなく…。
その他では、(原作では)後編で核となる狩野の狡猾さ。演じているのが岸部一徳だけに、どれだけの迫力で演じてくれるのか?…期待したのですが、意外にもアッサリとしていた感じが…。
真相を知り、最初に告発をする杉本。原作では、どこか腹の底が読めない人物で有り、イメージ的には濱田岳辺りが適任かと思っていたのですが。単純に正義感の強い男として描かれていたのには、やや不満を覚えるところ。
それと、これは不満では無いのですが。榎本役が男性から、女性ジャーナリストの小池栄子に変更されていた理由が不明で。これは何故だったのでしょうか?
刑事役の寺脇は、相変わらずな棒演技。
これだけ成長しない人…ってのも、或る意味凄いっちゃ凄い(ーー;)
最後のエンドクレジットでのサザンの歌には違和感しか無い(個人的意見なので他意はない)
数多くの役者達が登場するが、もしもこれを外国人の人が観るとどう映るのか?
特に、自動車メーカー側と銀行側の役者陣達は、背広でも有り。似た様な体型と相まって、1人1人の区別が付くのかどうか?がちょっと気にはなった。
ひょっとしたら天国で、山本薩夫が「こうゆうのは俺に任せて欲しいなあ〜」…なんて言っているかもね(^^;;
2018年6月17日 TOHOシネマズ府中/スクリーン3
見応えあった。いい映画。
関係のある業種の人は観る価値あり?
何の気なしに、普通に「面白そう」と思って観に行きました。
わたしは車(整備)関係の会社で働いているので、
リコール隠しや整備不良はかなり身近な話で、
観ているうちに、怖くなりました。
車の話なので、横文字の部品の名前はそこそこ出てきますが、
そこまで専門的な話ではないので、素人でも楽しめると思います。
全体的に思っていたよりわかりやすく、
最後もまぁよくあるハッピーエンド?って感じで
気分はいいですね(笑)
思っていたよりわかりやすかった!
池井戸潤ベストセラーで日本を代表するオールスターキャストが集結した映画 空飛ぶタイヤを観てきた。
原作は読んでいなくて内容が少し難しそうだけど映画予告をよく観ていてキャストが豪華で観ることにしたけどこの作品は観てよかった!
整備不良を疑われた長瀬智也さん演じる赤松が製造元であるホープ自動カスタマーのディーンフジオカさん演じる沢田に再調査を要求。
前半から男同士の闘いが。
赤松は追い詰められるが従業員の生活を守るために苦しみながらも立ち向かっていく。
自分が赤松の立場だったら逃げ出してしまうだろう…。赤松も一人だったら難しかったかもしれない。しかし彼には仲間が。愛する妻と子供がいる。
人は一人では生きていけない。
赤松が高速で120キロ出してヤケになって
死のうとしたときも闘っているのが一人ではなかったから思いとどまったんだろう。
高橋一生さん演じる井崎は思ってたより
出てくる場面は少なかったけど
この脱輪事故の謎を解く重要な役。
最後に笑った高橋一生さんをみて
メロメロになった女性は多いだろう(笑)
最後まで諦めず信じた者が勝つ。
赤松がかっこよすぎて!
終わりのシーンの赤松と沢田が別れるシーンも良かった。
主題歌はサザンオールスターズが書き下ろしした新曲。
予告編で流れてた時は「いい曲だけどこの映画には合わなそう」と思ってたけど
本編を観たあとにこの曲が流れると
赤松含め諦めないで闘う男たちの応援歌になっていて良かったです。
上手くまとまっていて、良かった!
大企業の闇に立ち向かえ!
それぞれの立場の正義と勇気
「空飛ぶタイヤ」は、WOWOW版、連続ドラマが大変に良く出来ていたので、ある意味不安と期待を持って見てきました。
WOWOWの方が1時間モノの5話で出来ているので、おおよそ5時間、映画が2時間だったので、ドラマで感動した私の方で言えば、映画の方はダイジェスト版的で、本当にあの内容の良さは伝えられるのかと思っていたのですが、映画の方も十分見応えがあり、大変に良かったです。
WOWOW版に想い入れが沢山詰まっているので、比較してしまいがちなのですが、幾つかの設定を映画版の方は、削って出来ています。
また、映画版の方に足りないのは、本作品、赤松自動車の社長を中心とした人間関係がポイントだと思っていますが、映画の方では、赤松運送VSホープ自動車にクローズアップされ、WOWOW版の方の赤松運送VS警察、赤松運送VS被害者、赤松運送VS家族、ホープ銀行VSホープ自動車の表現が死んでしまっているのが残念だったかな・・・・
また、赤松社長自身も、WOWOW版は、どんどん追い込まれていくに対して、映画版の方は、少々ヒーローで終わってしまっているかな・・・
ま、それでも、WOWOW版を見ていない人でも十分にこの映画の原作の良さが分かる映画でした。
この作品って、実名でお話作れないの?と、出来もしない疑問を持ってしまいます。
ま、私の場合、WOWOW版が好きだから、配役の方にも、ミスマッチが多いかな、WOWOW版の方が良い俳優さんが演じていて良かったな・・・
しかし、最後は、やはり、ドラマでも映画でも共通の「人間の中にある本当の正義と勇気」これには感動の一言しかない。
本作品、「万引き家族」の陰に隠れてしまった勘があるが、映画を楽しむのなら、「空飛ぶタイヤ」でしょ。
守るべきものは何か
巨大組織と中小企業の戦い。まるで国家権力を相手に個人が挑むようなもので、普通なら断念せざるをえない。
十分な証拠もなく反論できず、融資もなく資金繰りも悪化、その上返済を迫られ、さらに被害者家族からの提訴、最後の切り札のメディアにも匙を投げられ、八方塞がりの中で、耐え抜く赤松(長瀬)社長はある意味超人。
あれほど追い込まれれば跳ね返すのは普通なら無理。
でもやっぱり一人では限界。志しを共にする仲間がいないと救われないのが現実。最後に救われて良かった。
でも現実の社会では不条理でも表に出てこない事案も多いのだろうきっと。
組織は組織に属する者でも簡単に切るのにね。中小企業の経営者の苦労と企業社会の怖さを実感させられました。
単純におもしろかった!
これは原作の良さだなあ
事故が起きたときは悲しかったなあ。「みんな頑張ってやってるのに!」って。
長瀬も最初は部下を怒っちゃうんだよね。でも間違いだって解って謝りに行って「責任を取るのは俺だ」って。「赤松運送で働きてえ!」と思ったからね。
そこから長瀬が頑張って、ディーン・フジオカも「おかしい?」って気づいて、高橋一生も融資しないぞってなって。
それで最後はうまいこといくけど、これ結局、大企業の中の人が踏ん張ってるんだよね。やっぱり巨大な組織を変えるのは、その内部の人でないとできないっていう。
組織人に、組織人じゃない普通の人の判断させたのは、長瀬の頑張りだってことなんだけど。
そして、組織の中で頑張った人は報われてないんだよね。大阪に飛ばされたままだったり、商品開発部で飼い殺しになったり。
そうだとすると、また似たようなことが起きたら「君子は危うきに近寄らず」を選ぶ人も出るだろうな。
組織内で地位を得るのと、人間の筋を通すのと、どっちが良い?って、長瀬が一億円もらうかどうか悩んだようね問題と同じ迷いをすることになるかもね。
実話に基づいているという恐ろしさ
。『半沢直樹』でもう周知の“水戸黄門”的スカッとワールド
まるでTBSのテレビドラマみたい
原作良すぎて物足りなさが。
池井戸潤さんの原作が良すぎたこともあり、不足感が残ります。
また、どうしてもドラマと比較してしまいますが、赤松運送や赤松家の悲壮感が薄く、最後のスカッと感も物足りない印象です。
ドラマと比較すると、仲村トオルの
「何十億、或いは何百億ものコストを削減したんだよ。人の命まで犠牲にしてな。」のセリフが強烈で、好きなのですが、映画版は同じセリフが全然響かなかったのが残念です。
井崎君も存在感薄かったですね。港北署の刑事も胡散臭いし。
良かったのは、深田恭子演じる奥さんの献身的なところですかね。
あと、ディーンフジオカさんの演技は流石です。
信念を貫く強い意思
有名な実話だけに、いつもの池井戸作品のドキドキ感はない
この作品の元ネタ・・・・
三菱自動車の話は、かなり世間を賑わしたので鮮明に記憶に残ってる。
今の時代ならもっと大変な事になってたと思いますが、この作品は、SNSでのイジメが、話に組み込まれてました。
本編のサイドストーリとなる家族への余波の部分は、ドラマならいい感じで物語の進展を伸ばすのにね^^;
基本原作読まないので、日曜劇場は毎週”どんでん返し”からの”どんでん返し返し”が楽しみでしたが、この作品結末知ってるので、その部分のすっきり感も薄い。
長瀬さん・ディーンさん・高橋さんを揃えてるので、客席は”万引き家族”よりかなりいいバランスで埋まってました。
見所の一つは、時間にして数分ですが、本来なら主演しててもおかしくない佐々木蔵之介さんの存在感は凄かった!
日曜劇場好きなら是非〜☆4.2
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