「名門を汚すのはリコールじゃない、不正なんだよ」空飛ぶタイヤ shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
名門を汚すのはリコールじゃない、不正なんだよ
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映画「空飛ぶタイヤ」(本木克英監督)から。
ストーリーは、予想通りの展開だったので、驚きはなかった。
テーマの1つである、大企業によるリコール隠しの現実が、
浮き彫りにされたけど、主役は誰?と思うような場面も。(汗)
そんな中、大きな組織であればこそのセリフが面白かった。
「誰が書いたかわからない書類は握りつぶされるでしょう、
それがウチの社風です。発信する前にはまず名前を名乗る」
「君にとってベスト職場と言うのはどういうものだろうか?」
「ベストかどうかを言っても仕方ないと思いますが、
会社には戦略がありそれに沿った組織作りがあるわけですから」
「私どもの組織と言うのは、若干一般には理解しづらい部分もありまして、
正直いつ調整がつくのかわからないところがあります」
「澤田課長がどんな素晴らしい企画を立てても、
現場で通すのは不可能です。企画の中身ではなく、政治的な判断で」など、
大きな組織になればなるほど、あり得そうな会話だな、とメモをした。
そして、大企業のリコール隠しを捜査した刑事が、狩野常務に向かって、
取調室で言い放つセリフが、面白かった。
「ホープ自動車っていや名門企業じゃねえか。
名門を汚すのはリコールじゃない、不正なんだよ」
そうそう、今回の作品は、このワンフレーズに尽きるな。
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