「三菱自動車のリコール隠しを原作とした映画だけあって、映像の中の出来...」空飛ぶタイヤ tanikamaさんの映画レビュー(感想・評価)
三菱自動車のリコール隠しを原作とした映画だけあって、映像の中の出来...
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三菱自動車のリコール隠しを原作とした映画だけあって、映像の中の出来事ではなく実際に起きた事件なんだという意識で見ることができました。
数年前のリコール隠し経験しても変わることのできない大企業の社風と、大企業に振り回されて涙を呑んできた中小企業の経営者たち。
そんな中でも間違っていることに納得できず行動を止めない赤松社長。
正直、なめてました。
ご都合主義の逆転劇で、半沢直樹みたいにスマートに威勢よくわかりやすく逆襲するものだと思っていました。
ですが、赤松社長は泥臭く出版者の人と相談したり、ホープ自動車のリコール被害にあった会社を訪ねたり、ホープ自動車の沢田課長とは何度もやりあう。
非常に泥臭い戦いで、赤松社長の苦悩が見ているこっちまで伝わってきます。
しかし、最後にはしっかりとホープ自動車を成敗してあらゆる伏線を回収して話を締めています。
そこに長瀬智也演じる赤松社長の演技。
人間らしさを持った社長の言葉の数々、特に沢田課長に言い放った「もっと人間らしく話してくれ」の一言には、大企業で育った沢田課長をはっとさせる強い意志を感じる言葉です。
悪役である岸部一徳演じる狩野常務は「ザ悪役!!!」と言わんばかりの倫理の欠片もない表情と発言の数々。
大物感バンバン出ていて、発言の節々から背筋が凍る非情さがにじみ出ています。
いやはや、これはもう一度劇場に行きますかね。
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