「松竹の気合を感じるけど…」空飛ぶタイヤ あるぱかさんの映画レビュー(感想・評価)
松竹の気合を感じるけど…
池井戸潤さんの映像化作品の定番とも言える展開が随所にみられる作品です。実際に起きた事件をモデルに力強く描いており、キャスト、主題歌からも松竹の気合が感じられました。
しかし、堅実につくりすぎているせいかどんでん返しや爽快感があんまり感じられませんでした。劇中、物語のカギとなるさまざまな資料が写るカットが一瞬すぎて、せっかく丁寧に作り込んでいるのにもったいないように思いました。
これほど厚みがある物語なら前後編にして製作したほうがより見応えあるものになったような気がします。
まるでTBSの日曜劇場を120分ダイジェストで観ている気分でした。
主題歌は作品にうまく調和していて素晴らしいですが、エンドロールに歌詞があればもっと良さを実感できたように思います。
全体としては120分にうまくまとまっているので、見応えはかなりあります。ただ、高橋一生さんファンの方には多少もの足りないかもしれません…。
本作のモデルとなった自動車会社が実際に行っていたことはこれ以上だったと思うと背筋が凍りつきますね…。
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