ゲット・アウトのレビュー・感想・評価
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黒人の絶望
黒人の白人に対するコンプレックスと白人の黒人に対する絶望的なまでの人格無視が根底にある反吐が出るような話。これはある特定の秘密結社の話しではなく白人全体に潜む圧倒的な支配意識が、この話の様な特殊な家族と一族にカモフラージュされているが、KKKと何ら変わらない。「白人至上主義団体」とされるが、正確には「北方人種至上主義」(ノルディック・イデオロギー)で、主に黒人、アジア人、近年においてはヒスパニックなどの他の人種の市民権に対し異を唱え、同様に、カトリックや、同性愛者の権利運動やフェミニズムなどに対しても反対の立場を取っているこの集団はマニフェスト・デスティニーを掲げ、プロテスタントのアングロ・サクソン人(WASP)などの北方系の白人のみがアダムの子孫であり、唯一魂を持つ、神による選ばれし民として、他の人種から優先され隔離されるべきである、と主張する。ヒトラーが掲げたレイシズムに基づくアーリア人純血主義も根底には支配されるかもしれないという恐怖感が同様に流れ、その恐怖の裏返しとして徹底した他人種排除行為に至る流れも根底には同様のものがある。
名前の由来はギリシャ語の「kuklos(円環、集まりの意)」の転訛と英語の「clan(氏族、一族)」を変形させたものと言われる。別の説として、ライフル銃の操作音が起源という説もあり、アーサー・コナン・ドイルの短編『オレンジの種五つ』で紹介され世に広まったとされる。
アメリカやドイツのこういった過激な民族主義には恐らくバルト海や北海周辺の民族がバイキングとして略奪や入植行為とキリスト教徒の文化的衝突が恐らくかような極端な思想の母体になっているのであろうと思う。
途中まで閉じたコロニーに外界から生贄を連れ込むパターンは『ミッドサマー」や「ウィッカーマン」を想起させる展開であった。その根底にも同様の民族の移動と衝突、そして部族の外界からの遮断と維持のノウハウが、同様な事態を生み出しているのだという事がはっきりする。
但し物語としては大変面白かったのでこの星の数とする。
友よ!
登場人物のほとんどが何か変な感じ。そんな中、クリスの友人ロッドだけが、お調子者なんだけど唯一まともな存在で、観る者をほっとさせる。
初対面なのにほぼ全員がクリスに対して人種を話題にする異様さ。ガールフレンドがグルであることも途中から読めたのだが、どこで正体を表すのか?どう逃げる?最後までハラハラした。つい、「耳栓外すの早くない?」と画面に向かって叫んだ。
人種差別がテーマの社会派かと思いきや?
序盤から白人による黒人差別を思わせる描写が続き、人種差別をテーマにした社会派サスペンスものかな?どうホラーにつなげるんだろう?と思って観ていましたが、まんまと騙されました。話自体ははっきり言ってB級ですが、終盤まで展開が読めない構成の上手さは評価します。鑑賞後にもう一度見返すと新たな発見があって面白いです(なぜ主人公にタバコを止めさせたのか、とか)。
ジャンルとしてはホラーですが、恐怖よりも、得体のしれない違和感、気持ち悪さ、居心地の悪さみたいなものを感じます。アカデミー賞脚本賞受賞らしいですね。正直、そこまでの話か?とも思いますが、人種差別が身近な問題として残っているアメリカだとまた違った見え方があるんだろうなという印象です。
ただ差別を題材にした映画ではなかった
Amazonプライムで見つけて高評価だったので、軽い気持ちで見てみることに。
というのも「それでも夜は明ける」を見たので人種差別の映画に興味があった。
あと全編が100分ぐらいと短いというのもあったが笑
人種差別を扱ったラブストーリーかと思っていたが全くもってちがった。
ローズの家に招待され歓迎を受けるものの、どこか冷ややかな感じ、親睦会も同じように歓迎されるもののどこか冷ややかな目で見られている感じ。
同じ同士である黒人達のサイボーグのような冷ややかな感じ。
徐々に役者の目つきが変わっていくところや、表と裏の顔を見せる度鳥肌がヤバイかった。
ローズの母親が催眠術を使うのはわかったが、誰が催眠術に掛かって誰が掛かっていないのか、ここが最後までわからなかった。
あと最後クリスが愛していたローズを殺さないところここが感動的なシーンだ。
ローズの弟の「スポーツや映画で活躍しているのは黒人」。親睦会で「いい体ね!」とクリスに触れるシーンなどから、日本人の自分にはあまりわからないが、黒人差別もありつつ、白人が黒人に対して感じている劣等感が垣間見れる映画だったと思う。
今更ながら…
驚愕 恐怖
チョークスリーパーと鹿の角
まだ騙そうとしてる段階で、差別とかないですよ〜ニコニコってしてるはずなのに、本人達が気付かず差別的発言をしてしまう…言ってる方は全く気付いてない…
ないと願いたいが、自分もなにか気付かずにやってたら怖いなぁと。そんな奴はシカのツノで殺されてまえと。
まぁ、そんな説教くさい感じではなく、話としてはぶっ飛びサイコな話だった。後味スッキリ爽快。
チョークスリーパーされたときは柔道でなんとかして欲しかった。
友達は黒人なんだってとこにも悲しさがあるなぁと思いました。
微妙な気持ちに
何かがおかしい...が気になってしょうがない!!
この映画の面白いところは、
何かがおかしい・・・
というそれが気になってしょうがない!!
だから先がめっちゃ気になる。。
この話は催眠術の話です。
オバマ大統領の名前が出てくるんですが、いまだ黒人差別の残る世界。。
白人の彼女の両親の家で奇妙な体験をする主人公のクリス。
彼女の母親に、会話の途中クリスは催眠術をかけられたことから始まり、周辺の人たちの様子も何か違和感を感じるようになります。
そしてその謎や催眠術の目的が徐々に明らかに。。
この映画の面白いところは、その人物の行動が果たして催眠にかかっているのかいないのか、最後まで疑ってみてしまうところです。
そしてもっとややこしくさせるのが、彼女の父親が、脳の移植手術を施すことで人格を変える実験をしていることがわかります。
なので、人格が変わっているのは、果たして手術なのか、催眠なのか、それとも本心なのか??
この映画しかも104分というコンパクトに納まってるとこもプラスポイント!!笑
正体不明の違和感。
彼氏が彼女の方の実家に帰るとめちゃくちゃ歓迎されたけど、肌の色による違和感がずっと拭えない話。
ホラーといいつつも、ビックリ要素がそこまで無いし、グロさもあんまりない。(割とちゃっちいグロさ笑)
それよりも根底にある人の美醜、「ここの家何かおかしい」と思わせる不気味さが怖いです。
会話の端々にある引っ掛かりや、服装、言動のどれもに違和感。アメリカに住んでいる人なら余計に共感したり、違和感を抱くんだと思う。
正直、「黒人だからこの服着るのおかしい」とか「白人はこういう思想を持ってる」みたいな偏見にあまり馴染みがないので、この映画を100%には楽しめなかったと思う。
表面には現れない人種間での偏見を見れました。
【物語中盤まで、今まで感じたことのない「違和感」がすごい】
・2017年製作のアメリカのホラー映画です。白人のガールフレンドの実家に訪れた黒人の青年が体験した恐怖を描く、という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
1.噛めば噛むほど味の出る映画(複数回観たほうが良い)
2.物語中盤まで味わったことのない違和感を感じる
3.ミステリー要素も楽しめる
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[物語]
・物語そのものが「黒人と白人」に関する根深いテーマに対する監督の思考をちりばめた奥深い映画なのだと思います。1回見ただけでは、その奥深さはほんのりとしかわかりませんでした。笑 ただ、映画を見て、ほかの方のレビューなどを読んでいると「背景などを理解してもう一度観たい」という欲求にかられます。物語に出てくる一つ一つのアクションが、テーマを語るための切り口として据えられているようなので、その破片を集めることでよりはっきりと輪郭が見えるようになるのだと思います。
[演出]
・物語中盤まで、これまで観た映画で味わったことのない違和感を感じさせてくれます。カット割り、家政婦や兄弟の演技、雰囲気…「何かがおかしい」と。でも、何ら確信めいたことは提示してくれないので、「大丈夫この映画?」とさえ思ってしまいます。しかし、この「違和感」こそが終盤で走り出す物語をより面白く見せるための秘訣であることに後で気づきます。
[映像]
・特に際立って感じたものはありませんでした。
[音楽]
・特に際立って感じたものはありませんでした。
[演技・配役]
・今回のベストオブはローズという恋人役のアリソン・ウィリアムズさん。いやぁ、まさかの演技で、最後まで確信を持てずにいました。
[全体]
・実はこの映画のラストシーンは、当初の想定のものとは製作の過程で真逆になったようです。それも政治的な背景があるからのようです。映画というエンタテイメントの中で、現実世界をどう投影して表現するかをしっかりと考えて作られている面白さがあると思います。まずはエンタテイメントとして鑑賞して、気になったらWikipediaやレビューサイトなどで内容をより深く咀嚼してみてください。とても奥深い映画だと思います。
#映画 #ホラー #ミステリー #スリラー #ダニエル・カルーヤ #アリソン・ウィリアムズ #ジョーダン・ピール監督 #2017年 #違和感 #テーマ #黒人 #白人 #ゲット・アウト #GetOut
#全体3.6 #物語3.6 #演出3.8 #演技3.6 #配役3.6 #映像3.6 #音楽3.6
黒人は、産まれ持って生涯変わらないという筋肉を組成するエレメントの“数”が多いらしい。
純粋にストーリーが奇抜で面白い。
アカデミー賞で作品賞・監督賞にもノミネートされ、脚本賞を獲得している。
白人が黒人の丈夫な肉体を求めるという捻った設定。
脚本でオスカーを獲ったということは、日本語字幕では読みとれなかったウィットや風刺か散りばめられていたのだろう。(と、想像するのだが、私にはそれを評価できる知識がない)
前半はサスペンス調で、恋人一族の計画が明かされる終盤がホラー色となる。
謎めいた前半部分の方に無気味さがあり、終盤はむしろ恐くはない。
精神科医(のはず)が脳移植の手術を行う場面などは笑ってしまう。鹿を嫌っていたから鹿の角で刺し殺されるというジョークもある。
囚われた主人公がソファーを爪で引っ掻いて綿を出すことはできるだろうが、それを耳に詰めて栓にするのは無理がある。これもジョークだろう。
事件性を感じた主人公の親友が刑事に訴える場面に象徴されるように、全体的には風刺コメディの意味合いが強いのかもしれない。
“乗っ取られた黒人”は3人しか登場しない。
恋人が他に何人もの黒人男性を罠にはめてきただろうことが写真で見せられるが、あの黒人たちはどこかで別人格として生活しているということか。
祖父母を移植した黒人2人が使用人のままなのは主人公を騙すためだったのか。
恋人一家が全滅しても、黒人の体を求める一族は残り続ける。順番待ちしてた者がいるはずだから、その内の誰かが協力する医師を見つければ続けられる…と考えると恐い。
恋人役のアリソン・ウィリアムズと、使用人を演じたベッティ・ガブリエルの演技が作品の雰囲気を盛り上げている。
深いのか?浅いのか?
とにかく明るい❗️黒人俳優さん達の演技が明るい。今風でコメディの方作ったからそれはそれで面白いデス。ですが、衣装、画面から滲み出ているアメリカ南北戦争の奴隷主義の押し付け感が結構わざとらしくてー。ラストは軽くて良かった
人間の歪んだ欲望とそれに巻き込まれたことで感じる感覚
ホラーでもあり、ブラックコメディでもあり、サスペンスでもあり、ヒューマンドラマでもあるように思える。すべての作品に対して思うが、この作品も同様にひとつのカテゴリーには入らないし、入れることに無理がある。好みかどうかでの判断はいいかと思うが、良し悪しの判断なんてできない。
しかしながら、レビューには差別を題材とした意見が多く見れるが、どこか筋違いなように思う。たしかに要素としてはあるが、それはストーリーを進めるための布石で、だから主人公は狙われたと考えさせることにしかならない。
発想やアイデアは面白いと思ったが、ホントにそんなことを望む人が多くいる気はしない。ホントにそういう方法で欲しいものを手に入れたことで喜びや幸せを実感できるのか疑問は残る。だからこそ、どこか歪んだ欲望として描かれていることにホッとしたのも確か。
奴隷なんてまだぬるい
当初人種差別、人身売買、奴隷とかで人怖の胸糞映画を想像してたがちょっと予想外。
まさか自分の体が競売にかけられ乗っ取られそうになるとはね。
体の主導権を奪われるけど自我は残されるって考えるとゾッとする。
不気味な使用人達の正体はちょっと以外だったかな。驚くほどではないけど。
終わり方は好きだけど、DVD収録のもう一つのエンディングの方が個人的に好きかな。
是非2回観ましょう!!
どんな映画か全く知らなかったので、冒頭暗いシーンが多く効果音もあって、ホラー映画?と思いながら見進めていきました。そのあと人種差別映画かと思ったけど、ホラーサスペンス&コメディ?でしたね。かなり高度な脳移植が出来る外科医の父親と催眠術師の母親、誘拐担当の娘と弟。後半からどんどん面白くなっていきました。今もう一度見返しています。二回目は更に面白い。各々の目的を知っているので加害者側、ドナー待ちレシピエントの心理も分かるし、過去の被害者の気持ちも垣間見れて却って面白い。フラッシュを浴びたり、スプーンでかき回す音が聞こえると一瞬催眠をかけられていた時の自分を思い出すのでしょうか。それで「出ていけー逃げろー」とつい喚いてしまう。
娘ローズの亡き祖父恒例のパーティが見所。招待客は主人公を触ったり身体能力に興味深々だった。無事移植が済んだ人も招待されていて良くありがちな勧誘パーティ。彼女(娘)の彼氏紹介シーンでの表情はその視点で見るとちょっと違うなぁ。彼氏に気付かれない為に?横であそこまで知らない素振りするかな?視聴者を騙す為なのかな?彼女は紹介が終わったタイミングで会場から彼を連れ出し、パーティはクライマックス、オークション会場に!!指一本が何を表すのか分からないけど、盲目の美術商が今回のレシピエントに決定。一家は身寄りがいない人を選んだ所までは良かったけれど、親友が黙っちゃいなかった。禁煙にこだわっていたのは移植成功の為でしょうかね〜ホラーサスペンスなのにそんなに怖くないしコメディーのような映画でした!
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