火花のレビュー・感想・評価
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菅田将暉と桐谷健太が見せた“関西人”としての底力
山崎賢人主演の「劇場」が話題を呼んでいるが、こちらは又吉直樹の第153回芥川賞受賞作が原作で、Netflixでのドラマ化、板尾創路監督のメガホンによって映画化されている。
奇しくも、Netflix版と映画版、どちらも静岡・熱海でのクランクインの瞬間に立ち会うことが出来たのだが、いずれも原作者の思いを作り手がきちんと汲み取った意欲的な現場だったことを記憶している。映画では、どうしたって尺の問題が付きまとうが、121分で非常に上手く原作の空気感をまといながら、クライマックスまで持っていくことに成功した。
また、主演を務めた菅田将暉と桐谷健太は、ともに生粋の関西人。それぞれの相方役の川谷修士、三浦誠己(元芸人)との相性も抜群だったが、それ以上に骨の髄まで染みついた関西人としての矜持みたいなものが底力として発揮されたのではないだろうか。
夢破れし者への優しさが染みる
徳永と先輩芸人・神谷が目指す笑いは、原作者の又吉直樹がピースで披露した芸と同様、大衆受けする王道の漫才とは明らかにセンスが異なる。分かりやすさとは対極にある独特さゆえに、徳永と神谷はそれぞれのコンビがなかなか売れず苦しむことになる。監督の板尾創路もまた、独特のセンスで知られる芸人であり、製作に関わる吉本興業による粋な起用だろうか。
徳永のコンビ名スパークスは題名の火花に通じ、刹那輝いて消える花火のはかない美にも呼応する。この映画版は原作以上に、芸人を夢見るも食えない現実に負けて諦める者、淘汰された者たちへの優しさ、肯定にあふれている。
菅田将暉は話芸では健闘したと思うが、イケメンの印象を消し切れず、テレビに出ても女性ファンがさして増えない役としては不自然。鬱屈より爽やかさが勝っていた。あと妊婦や子供がいる店内でも配慮せず煙草を吸うなど、喫煙シーンが不必要に多いのが気になった。
菅田将暉の相方を演じる川谷修士が秀逸だ!
売れても、売れなくても、ただ、お笑いの世界で花開くことだけを考えている芸人たち。損得ではない、彼らのそんな切ない人生を、物語の主人公と同じ関西にルーツを持つ菅田将暉と桐谷健太がゆったりと演じていく。メインキャラを本当にお笑いが分かるプロに託したいと考えた監督の下、菅田の相方を演じる漫才コンビ、2挺拳銃の川谷修士が実にいい味を出している。生活のために解散を決意する公園のシーンで、そして、菅田の大熱演を堂々と受けて立つ解散ライブの壇上で、主役を喰って余りある懐の深さを見せる彼の熱演に、お笑い芸人の凄味を感じて圧倒された。好きが高じてプロになる。そのことの意味が、物語と演者によって伝わって来る出色の青春ドラマである。
やるじゃん
話題性はあったけど大して期待してなかったから、録画してたこれをいつか観よういつか観ようと思いつつ7年。やっと観た。
徳永(菅田将暉)の演技が凄かったせいもあり、終盤は涙、涙、涙の感動作だった。
ええやん。やるじゃん。
原作読んでみたくなった。
結論は分かってるから読み終わるのに10年かかるかも知れないけど。
久々にいい日本映画に出合えた。良かった。じ~んときた。
芸人の大変さも、人生の儚さも色々と感じられた。
兵どもが夢の跡。夢の跡に送る憧憬の物語。
内容は、お笑いコンビピースの又吉による原作火花を映画に起こした物語。漫才で一発大きな花火を都会で打ち上げようと集まる若者達の野心的で一心不乱・不器用で純粋・狡猾で愚鈍な泥臭い心熱くなる物語。
印象的な台詞は、『捨てれる事だけを誇らんといて下さいよ』主人公の徳永が師匠の神谷に噛み付く台詞。自分の限界と尊敬とが対立した叫びの様な台詞には、芸人としての世界の残酷さを垣間見た様な気がして、自分にも溜まった感情がある事に気が付いた。
印象的な状態は、砂に埋まって頭出す神谷・東京タワーの天辺に突き刺さる神谷・巨乳振り乱しながら馬に乗ってくる神谷と規格外の行動をする笑いに取り憑かれた様な特異な人物像を表そうとしている映像表現の弱さを感じた所。もう少し神谷の無邪気さが悪意に満ちた危険を孕み徳俵ギリギリの攻防加減が徳永の尊敬に値する所を見たかった。
印象的な場面は、全て終わった後の爽やかな渋谷の光景が美しくて良かった。雑踏乱れる都会での静かな光景は、そこに気付かねば分からない兵たちが数え切れず居ることを思わせます。
『何やっても芸人に引退はないねん』神谷が徳永に放つ言葉には、まだ始まってすら無い人生への応援歌の様な気がして原作読んで分かっていながらも胸が熱くなります。
又吉直樹の自伝的小説には、心理描写が巧みに使われて芥川龍之介テイストもマッチしている素晴らしい作品だと思います。この小説の深みを映像で表現する事の難しさを感じました。話の流れも分かりやすく芸人としての裏側を描いた物語には、やりたい事に挑戦する人々に刺さる元気の出る撮り方は素晴らしいと感じます。中々想像が膨らんで補正する事の難しさを感じました。
理想と現実のギャップに苦悩する若者達
もっと派手な作品だと思っていたが、予想以上に真摯に直向きに青春に向き合った作品だった。本作は、菅田将暉、桐谷健太の演技が光る、漫才コンビとしての成功を夢見て、理想と現実の狭間で彷徨う若者達の10年間の軌跡を赤裸々に描いた濃厚に青春が詰め込まれた物語である。
主人公・徳永(菅田将暉)は、相方と漫才コンビ・スパークスを結成し、成功して売れること、を夢見て研鑽の日々を過ごしていた。徳永は熱海で出会った漫才コンビ・あほんだらの先輩天才漫才師・神谷(桐谷健太)に惹かれ、神谷の弟子になる。東京・吉祥寺を拠点に、全く売れなかったスパークスは次第に頭角を現していくが、同時に、徳永は、自分が描く理想の笑いと観客に受ける笑いのギャップに苦悩していく・・・。
本作は、厳しい漫才の世界に身を投じた若者達の青春群像劇であるが、普遍性がある。青春時代に誰もが経験することになる夢を追い掛ける我武者羅さと、自分の理想と現実のギャップへの苦悩、即ち青春時代のほろ苦さが濃厚に詰め込まれている。当時の自分を思い返し、思わず頷くシーンが多かった。そんなに理想に拘らなくても、もっと現実的に巧く生きればいいんだよと画面に向かって叫びたくなるが、そんな私も、当時は天邪鬼で不器用だったなと思うと主人公と自分が重なり、胸が熱くなった。
台詞が多く、会話劇が中心であり、散漫な部分もあるが、桐谷健太のぶっ飛んだ生き方と菅田将暉の真面目でストイックな生き方が見事にブレンドされ、青春時代特有の、無限の可能性と、理想と現実のギャップへの苦悩と葛藤の入り混じった危うく不安定な雰囲気が画面から伝わってきて、心に沁み渡る。ラスト近くのスパイクスの漫才シーン。今まで秘めていた自分の想いを込めた徳永の台詞には息を飲む。菅田将暉の直線的な演技には迫力があり、青春を感じた。
ラストシーン、主人公達は夫々の次に向かって歩んでいく。主人公達には時間がある。若さがある。希望がある。人生の可能性がある。青春時代への惜別とともに、そんなことを感じさせるエンディングだった。本作は、青春は人生において一瞬の煌きであるかもしれないが、掛け替えのない時代であることをリアルに問い掛けている作品である。
ふふ にやついてしまう
エンドロールの時の私
にやにやしていました
人とのフィーリングってその人たちにしかわからない、感じない
人との絆って見えないけど
この人とってみつけられたら
そんな幸せなことない
いつでも
どんなときでも
この人って思う人がいるっていうのはいいなと思った映画でした
主人公と同年代が見たらハマるのではないか
おじさんにとってストーリーはあるあるにか感じなかったです。
しかしまだ夢を追っている方や、夢見てる方などには感情移入しやすいと思う。
また、この映画のメッセージとして芸人讃歌というか売れずに屍となった先人への鎮魂歌的な側面がかなり強いのではと感じた。
それと菅田くんが華奢過ぎてビックリした。
「浅草キッド」が沁みる
正直あまり興味も無く観てなかったのですが、先日久しぶりに美舟に行った事もあって思い出したように借りてきました。
しかしこれは中々に魅せてくれる。
菅田将暉と桐谷健太の相性が良いのでしょうね、二人の芝居がよく回ってました。
芸能界には付き物の栄光とその挫折。そこに翻弄される若き二人の青春模様が良かった。
なんか観ていて酒がうまかったです。
またエンドロールで流れる、「浅草キッド」が沁みすぎるんですよ。
主演二人で歌っているのですがこれが良い。
じんわりと来る、良い青春を描いていいました。
特に目新しい内容ではないが、芸人として売れるために日々努力と葛藤を...
特に目新しい内容ではないが、芸人として売れるために日々努力と葛藤を繰り返している若者たちの姿には心を動かされた。
舞台の袖では厳しい表情をしているが、客の前に立つと一瞬にして満面の笑顔で芸人としてのスイッチが入るのはリアルだ。
バカヤロー、まだ始まっちゃいねぇよ。 二匹のマシンガンが散らす火花に照らし出される、芸人残酷物語。
売れない若手芸人・徳永と、彼が師匠と慕う型破りな芸人・神谷の2人を中心に、芸人たちの人生が描き出されるヒューマン・ドラマ。
主人公の徳永を演じるのは『何者』『帝一の國』の菅田将暉。
徳永が師と慕う芸人、神谷を演じるのは『ソラニン』『バクマン。』の桐谷健太。
神谷と同棲する女性、真樹を演じるのは『イニシエーション・ラブ』『ピースオブケイク』の木村文乃。
なお主演を務める菅田と神谷は、主題歌も担当している。
原作は既読。
徳永を菅田将暉に演じさせるのはミスキャストだろ〜、と思っていたけど、いざ観てみると結構ハマってた。
神谷を演じた桐谷健太はなかなかにイメージ通りでグッド👍
観賞してみて、率直に感じたのは2点。
一つ、やはり「漫才」を演じるというのは難しいんだな、ということ。
長年の練習を積んで、ぴったり息の合った2人が演じるからこそ漫才は漫才たり得るので合って、やはり映画の為に組まれた即席コンビでは、「漫才」という表現媒体の面白さは引き出せない。
これが本作の一番のネックで、「あほんだら」の漫才の面白さや凄さが伝わらないので、徳永が神谷に心酔するという展開に若干無理があると感じてしまった。
二つ、やはり本職の漫才師は凄い。
「スパークス」のツッコミを演じるのは、漫才コンビ「2丁拳銃」のツッコミを担当している川谷さん。
「2丁拳銃」について詳しく知っているわけではないけど、漫才シーンでの丁々発止のやり取りを聞いて、すぐに本職の芸人さんだとわかりました。
20年以上も漫才を続けている人というのは、やはり漫才の呼吸のようなものをしっかりと理解しているらしい。
菅田将暉が悪い訳ではないが、やはり2人が並んで漫才を披露すると、川谷さんの技量の高さだけが目立ってしまい、「スパークス」に対して偽物っぽさを感じてしまった。要するに演者のバランスが悪い。
「あほんだら」のツッコミを演じるのは三浦誠己さん。
この人のことは全然知らなかったんだけど、元芸人さんのようだ。
全然知らない人だったのにも拘らず、観賞中「この人は本物の漫才師なんだろうな。」と思った。
「芸人に引退はない」という作中のセリフの通り、たとえ引退していても、漫才シーンのリアリティはやはり未経験者とは全く違う。
桐谷健太はとても頑張っていたと思うが、やはり本職を経験している三浦誠己さんとは技術的に差があり、「スパークス」程ではないにしろ役者のバランスの悪さが際立ってしまっていた。
「せやけど」を「しゃあけど」と発声する三浦誠己の関西弁が凄く本物っぽい😆
あと、もう一点。
菅田将暉と2丁拳銃川谷が同級生だというのは、いくらなんでも無理があるだろ!💦
20歳も歳が離れているんだよ!そこが気になり過ぎてお話が入って来んかったわい!
ついでにもう一点。
エンディング曲が「浅草キッド」なのはちょっと安直すぎる。
大体、この2人と浅草はなんの関係も無いじゃない。
『キッズ・リターン』をやりたかったから、最後にたけし要素を入れときましたみたいな感じなの?
桐谷健太と菅田将暉に熱唱されても、作中の温度と違い過ぎて全くノレなかった。
邦画の多くはエンディング曲を適当に考えすぎ。タイアップかなんか知らんけど、EDまで含めて一つの映画だっつーの。
関西由来ということで「ボ・ガンボス」とか「憂歌団」とかを使えばよかったのに。
ここからは映画というよりは原作の問題点かもしれないけど、やっぱり勿体無いのは徳永の書く神谷の自伝が、物語的に一切関係なかったこと。
いきなり自分の自伝を書くように指示されるという、結構インパクトのあるツカミだったのに、オチでそれを拾わないのは勿体無いと思う。
この自伝って結局なんだったんだ?
あとはお笑い芸人を題材にしておきながら、笑えるシーンが一つもなかったのはなんとも…。
終始重く苦しいシーンの連続で、抜きどころがない。
最後にちょっとした抜きのポイントはあるんだけど、そこまでが果てしなく長く、正直疲れちゃった。
映像的にハッとさせられるポイントや、美しいポイントが有ればまだ良かったんだけど、それも別になかったしねぇ。
結構酷評めに書いたけど、決して嫌いではない作品。
芸人として売れることの過酷さ、現実の残酷さが終始一貫して描かれており、作品にブレがない。
また、監督/原作ともに芸人ということもあり、お笑いや芸人に対する愛情がヒシヒシと伝わってきた。
ものすごく強度の高い芸人青春物語になっており、かなり心が揺り動かされました。
本作を観れば、芸人に対するリスペクトの気持ちが一層強くなること請け合いです。
神谷のアメカジファッションはダウンタウンの浜田雅功を、斜めに世間を見るようなカリスマ性は松本人志をモデルにしているのだろう。
対して、オシャレだが人とはうまく付き合う事が出来ない、そしてサッカーで大阪選抜に選ばれた経験があるという徳永は、又吉直樹自身をモデルにしていると考えられる。
多くの若者がダウンタウンを目指して芸人の世界へと足を踏み入れたことは言うまでもない。
又吉がNSCに入学し、芸人の道を志したのは1999年。
おそらくは又吉もダウンタウンからは大きな影響を受けているのだろう。
というのも、90年代のダウンタウンといえば、飛ぶ鳥を落とすどころか、飛行機でもロケットでも撃ち落とせるほどの勢いがあった。
89年〜の『ガキ使』や91〜97年の『ごっつ』などでバラエティやお笑いの常識を覆し、94年に松本人志が書いたエッセイ『遺書』は大ベストセラーに。
1995年、浜田×小室哲哉の楽曲『WOW WAR TONIGHT』は200万枚以上のCDセールスを達成。
98〜99年に発表された松本の映像作品『VISUALBUM』は、未だに多くの芸人から圧倒的な指示を受ける聖典と化している。
本作には神谷=ダウンタウン、徳永=又吉直樹とその同世代の芸人たち、という構図がみて取れる。
神谷に憧れ崇拝するが、その影響を受けるが故に自分自身を見失い苦悩する徳永。
最終的に神谷への崇拝を捨てる徳永。しかし、彼の笑いが大好きだという気持ちは変わらない。
又吉は、ダウンタウンを崇拝するあまり、自分自身のお笑いを見失い破滅する同世代の芸人たちを多く見てきたのだろう。
本作は自らの生み出した偶像としてのダウンタウンを崇拝するあまり、無念のうちに散っていった芸人たちに対する鎮魂歌であり、同時に若さゆえに苦悩していた若手芸人時代の自分自身を救済するための物語だったのだろう。
その、ほとんど私小説のような物語を、ダウンタウンに最も近い後輩の一人である板尾創路が監督しているというのは、非常に感慨深いものがある。
前半は圧倒的なカリスマ性を放っていた神谷が、終盤になるに従ってどんどん小物化していくのは、徳永が神谷を崇拝する気持ちが薄れていっているから。
神谷が変わった訳ではなく、徳永の気持ちが変わったことを表しているのだと思われる。
これは主観的な表現を行える小説という媒体だとうまく機能するのだが、客観的な表現にならざるを得ない映画という媒体だと、今ひとつうまく伝わらないな、と思ったりもした。
かなり胸がしんどくなる、重く苦しい作品であると同時に、何かを挑戦しようという時に背中を強く押してくれるような作品でもあると思う。
敗者にだって役割はある。その敗北を糧に、次どうするかが問題なのだ。
バカヤロー、まだ始まっちゃいねぇよ。
長台詞が良かった
菅田さんにも桐谷さんにも、長台詞の多い作品であったが、お二方とも心に響く台詞回しで見事だと感じた。グッとくるシーンが多く、心が熱くなった。
一方でストーリーとしてはやや物足りなさを感じてしまった。何かセンセーショナルな展開を無意識に期待してしまっていた。しかしそれがなかったからこそ、ノスタルジックで温かみのある空間を作り上げることができていたようにも感じる。
【“淘汰された奴の存在は無駄ではない!” 漫才の世界に身を置き、様々な葛藤を抱える人々の姿を優しき視点で描き出した作品。】
■若手芸人の徳永(菅田将暉)は、相方の山下と”スパークス”として、デビューする。が、中々芽が出ない中、熱海の営業先で先輩芸人神谷(桐谷健太)と出会い、その破天荒な芸風に惚れ込み、弟子入りを志願する・・。
2000年の初めからの12年間の二人の関係性を描いた作品。
・板尾創路さんの脚本は、正直に言って、粗い。瑕疵も多数ある。
・尚、吉直樹さんの原作を描き切れたかについては、言及しない。
(私は、映画と原作は別物として考えている、とこのレビューサイトでは頻繁に述べている。私の嫌いなレビューのコメントは”原作の世界観が表現されていない・・”である。だったら、映画を観なければ良いではないか!と思うからである。)
・それでも、この映画を飽くことなく観れたのは、独自の笑いを”意識なく”持つ神谷を演じた桐谷さんの自然な関西弁の演技と、東京弁の徳永の相性の良さが、とても気持ち良く観れたからである。
二人でコンビを組めば良いのに・・、と何度思った事か・・。
・そして、時代の流れについていけない神谷の姿。後輩のシヤタニ(加藤涼)が、あっという間にスターダムへの道を駆け上る中、あと一歩、壁が壊せない”スパークス”の姿。その姿が、多くの芸人さんの姿と被って見えてしまったからである。
(年初だから・・という要素もある。
朝から多数流されるお笑い芸人さんたちの姿。彼らは、圧倒的な勝ち組(嫌いな言葉である)である。)
・スパークスのラストライブでの、徳永の思っている気持ちを”反対語”で叫ぶように口にする姿。”絶対に、漫才士には成りたくなかった・・”
<笑いが生活の一部になっている人が、必ずしも成功する訳ではない、シビアなお笑いの世界。けれど、神谷と徳永の存在は、確かにお笑いの世界の基を支えて居たという事実。
そして、且つて神谷と同居していた(恋人ではない・・)真樹(木村文乃)がラスト、金髪に染めていた髪を黒き色に戻し、幼き子供二人を連れて穏やかな表情で公園内を歩く姿が、妙にココロに沁みてしまった作品である。>
もがき倒す
2020年11月21日
映画 #火花 (2017年)鑑賞
#又吉直樹 による芥川賞受賞のベストセラーを #菅田将暉 と #桐谷健太 主演で映画化した青春ドラマ
お笑いの世界でもがき苦しむ若者のお話
監督は #板尾創路
原作もよかったけど、映画もよかった
夢を諦めた人が見る映画ですね。若い人はちょっと待ってね
大阪人ならわかるノリやツッコミ、俳優陣の熱演
おもしろいです。原作に忠実だし。
桐谷健太も菅田将暉も素のまま、めっちゃ自然体です。
さらに二丁拳銃川谷さん、最近は野々村さんの夫の印象が強い(笑)ですが
演技?素?未来に希望をもてなくての視線やしぐさが、ほんまの俳優ですやん。
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