映画レビュー
妖怪?
ポスターから怪物退治のポップコーン映画と思って鑑賞したのだが肝心の怪物はなかなか姿を現さず、腹違いの兄弟や悪友、ガールフレンドたちとのくだらない交わりが延々続く、悪党が失踪した父親だったり訳わからん展開。
ビラボンて言う怪獣かと思ったらオーストラリア先住民のアボリジニの言葉で、ビラ (billa) は小川や水溜まり、ボン" (bong) は死を意味するらしい。
怪獣をバニヤップと呼んでいた、バニヤップはアボリジニに伝わる、水陸両生の幻の生き物ですが妙な骨が見つかったことからUMAとしても話題になったそうです。映画では人間の言葉も理解するし、女を霊力で操る妖怪でした。
低予算なので怪獣より人間同士の格闘シーンで尺を稼ごうという魂胆が丸見え、とても怪獣映画とは言えません、どうでもいい話ばかりが無駄に長い・・。
長っ
「オキュペーション:侵略」と続編「インベイド」のルーク・スパーク監督作品。上記二作品よりも前に製作された作品だ。先住民アボリジニに代々伝わる伝説の生き物「バニャップ」が現代に蘇る恐怖を描いている。どう見てもB級映画に当てはまる作品だが、人物描写が非常に丁寧であり、身内ならではの衝突や、先住民の土地を狙う者らの目的等に長く尺を使っている様子が伺える。それは物語の質を上げるうえで重要なポイントではあるが、本作はそれに時間をかけ過ぎという印象が強い。普通この手の作品は80〜90分位に収められているが、本作は何と113分。劇場未公開の作品に費やす時間では無い。いくら丁寧な描写であってもこれには流石に長いと感じてしまった。肝心のバニャップだが、一瞬女性の後ろに写っただけで、開始一時間程にならなければその姿すら拝むことが出来ないのである。それまでは若者らの人物描写にフォーカスを当て、正直どうでも良いシーンが続いていく。「オキュペーション:侵略」等も本編が長く、もう少しコンパクトに出来たのではと思う所もあったが、ルーク・スパーク監督はこの様な作風なのだろう。
個人的にはバニャップに対して古典的すぎる武器で応戦するシーンが最高である。玩具の様に感じるそれは、意外にも互角の闘いが出来る代物であった。無理くり設定等は無く、今後の展開を匂わせて幕を降ろすわけだが、何やかんや気になってしまう作品である。
逆に好きになっちゃう系
まずビラボン喋れるんかい!!!というところでひと笑い。
そしてビラボンとのバトルでブーメランを使うおじさん、無謀すぎるよ〜!と思いきや割と互角の戦いをし始めるのでまた笑ってしまう。
ラストも「次はあなたの番かもしれません…」的な、世にも奇妙な物語を思わせるようなナレーションでニヤニヤしてしまいました。
ビラボンと戦うシーンだけ何回も観たい〜