DESTINY 鎌倉ものがたりのレビュー・感想・評価
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イメージと違った…
西岸良平原作×山崎貴監督という『ALWAYS三丁目の夕日』のコンビというコトで、感動を期待してたら、けっこうコメディ色強くて感動する場面はほとんど無し。
内容的には、ファンタジーに近かったかなぁ…
それにしても、山崎貴監督はさりげないCGは上手いけど、オリジナルのガッツリCGはイマイチだなぁ~
魔物なんかのデザインも、イマイチな感じ…
まぁ、個人的な好みだけど(^_^;)
それから、1番違和感があったのが、安藤サクラの死神。
軽い口調の死神なんだけど、安藤サクラがそんな口調を言い慣れてない感が出てました…
ってゆーか、昭和とかのちょっと時代モノだと思ってたんだけど、思いっきり現代だった(^_^;)
『指原の乱』の構想が実現?
観ていて思った。ああ、山崎貴の作品だなぁ〜、と。
決してつまらなくない。しかし、同時に物凄く面白いわけではなく2回観たいとは思わない。
作家性が強いせいで好き嫌いがはっきりわかれるわけでもなければ、実験を試みて大失敗することもなく、かといって膝を乗り出してのめり込んで観るような作品を創るわけでもない。
点数をつけるなら常に60点から70点の作品。
ある意味偉大と言えば偉大なアベレージヒッター型の監督だとつくづく思う。
本当はホームランを打てるのに、空振りしないため敢えて狙いにいかないのかもしれない。
とはいえ監督作品が上映されるたびに何となく観に行ってしまう。
そして映画館で適度に楽しんで以後はBlu-rayやDVDを購入して見返すこともないので時間が経てば内容は殆どうろおぼえになってしまう。
さすがに柳の下の3匹目のどじょうはしつこく感じたので3作目を観ることはなかったが『ALWAYS 三丁目の夕日』の2作品、『SPACE BATTLESHIPヤマト』『永遠の0』『STAND BY ME ドラえもん』『寄生獣』2部作、『海賊と呼ばれた男』と、筆者も今まで8つも山崎の監督作品を観ている。
ただ百田尚樹の原作小説である『永遠の0』を映画化し大ヒットさせたことで、左寄りな日本映画界の中にあって世間的に右寄りと思われる作品の映画化に風穴を開けた功績は大きい。
『海賊と呼ばれた男』も愛国的傾向の強い作品であり、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや本作も肯定的に日本を捉えるという意味においては同じなのかもしれない。
また初期作品の『ジュブナイル』と『リターナー』以外は監督作のほぼ全てに原作が存在し、山崎が脚本を兼ねることも多く、長い原作の中から面白いエピソードを抜き出したり、そのエピソードをふくらませたりして1本の映画にまとめる才能に長けているように思う。
しかし山崎の監督作品には苦手な点が2つある。
まず映画が全体的に長い。本作も含めて殆どの作品が2時間を超える。どうにも我慢ができなくなって『永遠の0』ではゼロ戦の空戦シーンでトイレに立ってしまった。
もう1点は感情を誘発するための音楽が常に過剰なところである。
特に『ALWAYS 三丁目の夕日』で顕著だが、感動させたいシーンではこれでもかと言わんばかりに扇情的な音楽が大音量で流れいささか疲れる。
本作は『ALWAYS 三丁目の夕日』と同じく西岸良平の漫画『鎌倉物語』を原作としている。
そして今までにも増して出演俳優が豪華である。
個人的には福田雄一監督作品の常連であるムロツヨシが出演しているのが興味深かった。
ムロは山崎から「今までのムロツヨシにない一面を出せるような役柄をやってもらいたい」と言われたらしいが、それは福田作品で見せるおちゃらけた演技をするな!と釘を刺されたに等しい。
たしかに今回は一切笑いを取る演技をせず終始真面目な演技をしている。それにもかかわらず、うわっ、メレブが真面目な演技をしてやがる!と思ってしまって出演場面では終始ニヤニヤしてしまった。
また山崎作品は主役選びに失敗しないと常々感じているが、本作の堺雅人と高畑充希の主演コンビの組み合わせもなかなか良かったと思う。
話は全然変わるが、高畑には忙しい時間の合間を縫って福田雄一と是非『女子ーズ2』を創り上げて欲しい。
ただなぁ、高畑も有村架純も超売れっ子になってしまったから、あんな役は二度とやらなさそうなんだよなぁ〜。
前述したように山崎作品は特別良いところも悪いところも見つけるのが難しい。
ただ本作では、江ノ電のタンコロが黄泉の国へ向かうシーンから黄泉の国の建物の描写までが『千と千尋の神隠し』を想起させてしまうところが独創性を感じさせない。
また全編を通じてCGがまだまだCG然としている。
同じ時期に観た『鋼の錬金術師』に内容や配役では格段に優っていても、本来山崎が売りとするはずのCGの完成度において完全に敗北している。
2013年に放映されていたテレビ東京の番組に『指原の乱』というバラエティ番組がある。
演出は福田雄一で、HKT48の指原莉乃と福田が実際に各業界関係者のもとを訪れて指原の勝手なお願いを聞いてもらうという趣旨の番組である。
「黒指原」と化した指原が業界の裏事情に切り込んで自分の欲望を遂げようとするのだが、積極的にお金の話をし、というよりほぼお金の話しかせず、福田をはじめとする周りにことあるごとに文句ばかり垂れるアイドルの姿は笑撃である。
当時はテレビ東京で深夜2時以降の放送だったために視聴率はわずか0.1%だったらしい。
指原のHKT48を世間に広めるために映画を創りたいというとても雑な思い付きから、福田と2人で山崎のところへ足を運ぶ回がある。
指原が山崎を「ザキヤマさん!」と呼ぶ第一声とともに、当時流行っていた「半沢直樹」の人気にあやかりたい下心が見え見えで堺を主演に迎えてCGをふんだんに使った作品を山崎に監督してくれないかとお願いする。
その際、山崎は絶対に堺が主演で先生と生徒などの年の離れた恋愛ものなら鉄板で受けるから自分が出資してでも監督すると発言している。
ん?本作は『指原の乱』の構想そのままに見えるが…気のせいかな?
なお言うまでもなく指原の映画を創る構想はポシャった。
感動的な幻想物語
年内にどうしても見たい映画はこれしかないので、年末年始の休みを利用して見に行った。129分やや長い時間だったが、ちっとも長くに感じずつい見終わった。非常に完成度が高い作品で、神話や民俗の要素がふんだんに入れ組まれていだが、プロットの辻褄合わせられないところがほどんとない。よくまとまった物語を作り上げったこと自体は素晴らしい。それにやはり役者たちの演技は素晴らしいと思う。特に初めて夫婦役を演じる堺雅人と高畑充希との間のやり取りは、説得力があって違和感なし。年を離れる夫婦ってことは、世間によく見られることだけどそれなりに高く評価されてはいない。それゆえ、その度を把握するのは一番難しい。そこには本当に演技が試されたところがある。堺雅人と高畑充希の演技に満点を与えたい。お二人の愛情表現は完璧であるからこそ、物語自体を成立させている。高畑が黄泉の国へ連れて行かれるまえに、堺と別れたシーンを見て、座席のあっちこっちにすすり泣き声が聞こえて来た。もちろん自分もかなり涙が出た。感動でした。
不思議だ
高評価ばかり。不思議。
別の某ラジオでは90%が批判的だった。
俺も山﨑監督映画はやっぱダメだわ。
原作の良いとこ切り貼り映画(=素晴らしいのは「原作」)
泣けるところ、笑うところを意図的に設定、それら要素をブリッジして作品にして、その割にはセリフでないと場面の説明が出来ない。だったら映画でなくてもいいじゃん。
良い映画、風、っぽい、気(げ)作りをやる人。
断じて「映画作家」ではない!名監督なわけない。
私は映画が見たいんだ!
もうこの監督に時間を使うことはない。
この人が東京オリンピックの演出かあ…まあ中身カラッポの表面だけキラキラしたものを作る(巧いか知らん)のが好きみたいなので。
CGのレベルなんてソコソコだっていいのよ。ちゃんと人間が描けてれば!
有難う山崎監督
とても良い、幸せな映画でした。
テンポも良く、自然の流れで黄泉の世界に納得しながら入り込めました。
出演者も最高の演技で、鎌倉に溶け込んで見事でした。
文句なし感動と娯楽を兼ね揃えた大作です!
往年のゴジラファンから山崎監督にお願い!!!!!!!!
山崎監督「新ゴジラ」作ってください、
山崎監督だったら、観客の期待を裏切らない面白い「ゴジラ」作ってくれると信じてます。
オムニバス形式の映画だと思った方がいい
公式サイトや各番組で紹介されているこの映画の本筋は「不慮の事故で亡くなった妻を黄泉から取り戻す」です。
私はこれに興味を持って観に行ったのですが、実際にこれらの事件が描かれたのは映画のかなり後半の頃でした。
それまでは「鎌倉」という不思議な土地にまつわるお話がいくつか語られます。
そのどれも「死後の世界が身近である鎌倉」を丁寧に取り扱っており面白いお話でしたが、「死んだ妻を黄泉から取り戻すお話」と紹介されていたため、「こいつらいつになったら黄泉の国行くんだ」と思ってしまいました。
また、実際に黄泉の国に行ったら行ったで話がすごくまきで進んでいき、見どころである黄泉の国のCGであるとか、主人公・正和の葛藤の解決、前世からの因縁、亜紀子の奪還などがすごく物足りないです。故の☆3です。
ですがこの映画を「妻を黄泉から取り戻す話」として観るのではなく、「不思議な土地・鎌倉と一色夫妻にまつわるオムニバス」として観るのなら普通に面白いです。
なんというか、あらすじやら番宣やらをしっかり観たために損をした映画でした。
(というかそもそも正和は病で倒れていないし、妻も不慮の事故ではない)
一緒の暮らしを知ってしまった
当たり前の日常にある温もりは
無くなってしまった時に
その大切さが身にしみます。
一度知ってしまった幸福感は
求めずにはいられない。
前半シーンで、惹かれ合う二人を
みれば、
亜紀子を黄泉の国から
取り戻しにいく動機は凄く
共感できます。
本作は、終始、幸せな二人が醸す
雰囲気に包まれたように
味わえたのがよいところ。
世界観は好きなんですが、
気になったのが、ぬいぐるみのような
CGが周囲から浮いている感じが
残念。
背景が明るいからなのか、質感なのか。
血がだめなら、
粘着感や生物感がもう少し欲しいところ。
シーンにおける怪物や背景の位置付けが
舞台やミュージカルのような役割で
役者の演技力がメインのような
演出に感じたのでもったいないと
思いました。
できれば、
上映中は、
画面のなかに引きずりこんで欲しい。
現実との境がわからなくなる演出で…
と、いうのが望みなんですけども
雰囲気が好みで
ホッコリしたので、たのしめました。
昔、Y氏の隣人でも読んだ覚えが
ありますけど、
貧乏神も神様なので幸せに
導いてくれる。
粗末にしてはいけないらしいです。
とても素晴らしい映画でした
もう40歳なのに、子供のように目をキラキラさせて見入ってしまいました。
見て数日経ちますが、余韻が止まりません。
またあの世界を体験したい。
大袈裟かもしれませんが、自分の人生の中でこの映画に出会えて本当に良かった。
山崎監督、ありがとうございます。
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