彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー・感想・評価
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実行出来ませんが、共感は出来ます
蒼井優は面食い。竹野内も松坂も格好いいし、エロい。惚れるのも分かる。しかし、二人とも中身はゲスである。竹野内は保身のために蒼井を他の男に差し出すし、松坂も妻子と別れるつもりはないのに、体をもて遊ぶだけ。プレゼントは偽物の3000円の腕時計だし。対して、同居人の阿部サダヲは不潔で下品。働いて養っているのに家事もさせられ、いいなりである。後半、蒼井は真相を知り、阿部の深い愛を知るわけだが、好きになる時間はもう、残されていない。きっと、ゲスな二人の男の嘘を見抜いていたが、抜け出せないんだろう。阿部を愛することが出来ていたら、幸せになっていたのかも知れない。破滅に向かってしまう気持ちは分かる気がした。
余談ですが、松坂の悪い男ぶりは、良かった。あーと言ってみて。ていうのが耳に残った。シンケンレッド、変わったなぁ。
何故あんなに深く愛せるのか
みんなおかしい
ヤバいですね
最後の最後にカタルシス
自分を愛してくれる人がいる世界があるのは素晴らしい。
この映画のネタバレは知っていた上で鑑賞。それでもラストは「そういう観せ方するか!」と面白さ倍増でした。
現代は恵まれた時代になり、人々も目が肥えて好き嫌いがハッキリした個性があふれる世界。
生まれつき色々恵まれている人間、恵まれていない人間。それでも自分なりのスタイルを確立して生きて行かなければならない時代になったのは事実だ。
そんななか1スタイルを誕生させたのが阿部サダヲ演じる陣治。カッコ良くもなく女性から見れば不潔な人物だろう。しかし、彼はその人生を受け入れ、自分が愛される事が無ければ愛する方を選んだ人物だ。それしか生きる方法は見出せないスタイル。
悲しいけど、それが運命なのよね的。
そりゃカッコイイ方が得だが、そんなのは生まれつきだし、親を恨む事も出来ない。
蒼井優演じる十和子と出会わなければ、一生異性と巡り合う事が難しい人生だっただろう。
一方、十和子は容姿的に恵まれており、異性との巡り合わせは有るものの、運が無い女性。愛されるより愛したいスタイルだ。
そんな2人の物語、結末には「愛されるとは?愛し合うとは?」と言うテーマがあり、かなり考えさせられる。
私個人とすれば愛されるよりは愛してしまう方なので、陣治の考えも一応理解は出来たし映画としても面白かった。
悲しいラストだけど、陣治にとっては良い人生だったと思います。あなたはこれを愛と呼べるか?とサブタイトルにありますが、愛だと思いますよ。
ただ、メインタイトルの意味がわからないw
全員あわれ
愛と呼ぶのか情と呼ぶのか…
究極の愛
綺麗な愛ではないけど
R15だったので、どこまで官能的に写しているのかと思ったら、細かく長い描写が映されており
しかし、いやらしさよりもかなり客観的に観れる描写となっていた。
というのも、この映画をどこか安っぽい恋愛映画ではないというところが、そうさせているのか。
役それぞれが、自己愛的であり、男女のもつれや行く末がかなり非現実的な状況であるが故に、誰にも同情や感情移入出来ないからである。
皆それぞれ、主演のような見応えがある演技と役回りで役者の素晴しさを感じた。
最後の終わり方も、十和子の人生の次のステップへの一区切りとなっているまま終わったのが良かった。
人間的な感情と愛に狂ったサイコパス的な間を、最後は人間で終わったのだと感じた。
狂気的で終わるのは簡単だが、それだとこの映画は身近に感じられない。
だから、あの終わり方で良かったのだと感じた。
色々な見方ができる映画だと思う。
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