バリー・シール アメリカをはめた男のレビュー・感想・評価
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お調子者の成り上がりコメディ
映画から教訓を得ようなんてある意味さもしいことであるし、特にこの主人公から何かを学ぼうなんて考えるのはムリがある。お調子者で、つい危ないことに手を出したがるバカな男が、とんでもない大金を手にして、やがて破滅していく。ストーリーだけを要約するとそれだけの話だが、コレがやたらと面白い。
そもそもトム・クルーズの持ち味は正義の味方でも超人的なヒーローでもなく、自意識過剰で自信過剰な憎めない男。その魅力は本質的には愚か者である本作のバリー役でも存分に活かされている。
そしてバリーが転落に向かうのは、盛者必衰というより自業自得に近いのだが、実は本当の責任は裏で糸を引いていたCIAにある、という告発の映画でもある。ただ政治的なテーマを扱いつつも、説教くさくなるより可笑しなブラックコメディに仕立てたダグ・リーマンにも、作品の方向性にちゃんと自分自身を合わせてきたトム・クルーズにも拍手を送りたい。
天才も政権もどっちもどっちなリアルクライムアクション
弱冠16歳でパイロット免許を取得し、元航空会社大手TWA史上最年少で当時の最新鋭機、ボーイング707の機長を務めた操縦の天才、バリー・シールにとって、旅客機のコックピットは退屈極まりない空間だったのかも知れない。劇中で、深夜飛行の最中、わざと操縦桿を動かしてタービュランスを"演出"し、乗客をたたき起こしてしまう場面もあるほどだ。だから、彼がTWAを退職し、CIAの偵察飛行を請け負い、その流れで南米の麻薬コンツェルンから運び屋も頼まれ、ダブルインカムでボロ儲けするのも、要は才能の見返りと思えば納得がいく。勿論、そんな天才を政権が交代する度に便利に使い倒す政治の自己チューには呆れかえるけれど。才能に溺れて自分を見失う側も、状況に合わせて政策をころころ変える側も、どっちもどっちなリアルクライムアクションなのだった。
悪党で金の亡者でもかっこいいトム・クルーズ
トムが違法で不徳な金儲けにのめり込む実在の人物を演じている。まあ、トムだけに悪事を働いても爽やかでかっこいいのだが。本格的なワルに扮したのは「コラテラル」以来か。もっとも近年の傾向は、「ジャック・リーチャー」にしろ「ザ・マミー」にしろ、チョイ悪な面もあるヒーローが多くはなっている。 ダグ・リーマン監督は「オール・ユー・ニード・イズ・キル」でもタッグを組んだが、今作のほうがトムの多面的な魅力をうまく引き出している。少し前の「ザ・ウォール」はまた違うタイプの戦場シチュエーションスリラーだったし、引き出しの豊富な作り手だ。 「ウルフ・オブ・ウォールストリート」や「ゴールド 金塊の行方」に通じる、桁外れのジェットコースター人生を送った有名人の実録モノ。強烈な性格と大胆な行動に呆れて眉をひそめるが、心のどこかでうらやんだり憧れたりしてしまう、そんな大衆の心理をくすぐるようだ。
実話?
実話を元にはしているものの、忠実な史実では無いみたいですね。
観終わって解説とか見たら、この映画の飛行機シーンの撮影で2人が亡くなってて、1人の遺族にトムクルーズも裁判で訴えられたとか。MIの派手なアクションを観ちゃっているので、この映画でそんな事が起きてたなんてって感じでした。その後裁判はどうなったのか気になる。
話しは、そんなに楽しい話しでは無いはずなのに、なんだか軽快なタッチで、お尻を出してるトムクルーズには笑えました!
色褪せない面白さがある
この映画のメインストーリーは、トム・クルーズ演じるバリー・シールの数奇とも言える人生をアクションタッチで描いているが、世界で起きている問題の根源がアメリカにあるということを、パズルのピースのように出てきたエビデンスを元に作られている。 悪魔の取り引き。つまり、必ず最初は自分で選択させるのだ。仕事の見返りは大抵金だ。 しかし一旦請け負ってしまえば、家族の身の危険という口実で脅され続け、はめられ続け、最後は売られ、やがて殺意街される。 今まででこれから逃れたのは、2~3人もいるのだろうか? エクスペンダブルズとは、まさに彼らのことだろう。 CIAは何をしているのか? まずは運用資金づくり、そしてスポンサー軍産複合体が設けやすくする手配だ。 主人公であり、その他大勢の一人だったバリー・シールは、最期に今までのことを告白したビデオを作り、それが映画の冒頭に試写される。途中にも。 それが何を意味するのか、視聴者は最後にわかるのだ。 この作り方も、面白い。 映画としての救いは、彼の家族が健全だったとしているが、実際に麻薬カルテルに追われた場合、最初に子供たち、そして妻の膀胱と殺害映像が彼に届けられることになる。 そんな映像も影もなかったのは、娯楽映画として良い着地点だった。
バリーシールってどんな人?
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パイロットのトムはCIAからの依頼で敵国の軍隊を軍機から撮影する仕事につく。
しかしそこにマフィアから声がかかり、軍機で麻薬の密輸もするようになる。
それがバレて逮捕、しかしCIAが手を回してくれて出所、別の州で暮らす。
そこで今度は米軍の代理戦争をしてる国に銃を輸送することが任務となった。
しかしそこでも同じマフィアと遭遇、再度麻薬の密輸に手を染め、銃も横流す。
ある日また捕まるがCIAの手回しで再び救われ、新たな任務を得る。
それは親しくしてたマフィア達の密輸の様子を盗撮することだった。
盗撮は成功、しかし証拠写真はトムの写真入りで報道される。
これは表向きはCIAのミスだった。こうしてトムはマフィアに命を狙われる。
トムは逃亡生活の末、表向きはマフィアに見つかって射殺された。
しかしそれもCIAの仕業だった。
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史実ベースの話。こういう人がいたんやな。
でも事実関係を時系列に表現するだけで、トムの心情の描写が薄いと思う。
だからバリーシールが本当はどういう人なのかあんまり分からない。
トムが演じてるからトム同様に根はいい奴にしか見えないが実際はどうなのか?
まあ普通に面白いが、できればそのへんを描写して欲しかったなあ。
アメリカに”はめられた”男と学ぶ米国近代史。 これぞトム・クルーズの新境地っ!✨
1970〜80年代を舞台に、CIAにリクルートされ中米でミッションを実行するも、その裏で麻薬組織の運び屋としても活動していたパイロット、バリー・シールの波乱に満ちた人生を描く、史実を元にしたクライム・コメディ。
主人公バリー・シールを演じるのは『トップガン』『ミッション:インポッシブル』シリーズの、レジェンド俳優トム・クルーズ。
バリーをリクルートしたCIAエージェント、モンティ・”シェイファー”を演じるのは『ハリー・ポッター』シリーズや『アバウト・タイム 愛おしい時間について』のドーナル・グリーソン。
バリーの義弟、JBを演じるのは『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』『アンチヴァイラル』の、名優ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。
まず一言。
この邦題つけた奴映画観てねーだろっ!!💢
誰がどう見ても『アメリカをはめた男』じゃなくて『アメリカにはめられた男』じゃんこれ!!ダグ・リーマン監督やトム・クルーズが知ったら怒るでこんなん…。
本作でトムが演じるのは、実在したパイロットのバリー・シール。トムにしては珍しい、拝金主義の小悪党という役どころである。
注意しておきたいのは、本作は実在の人物をモデルにしているとはいえ、史実とはかなりかけ離れているという点。
作中でバリーは1978年、TWA(トランス・ワールド航空、後にアメリカン航空に吸収合併される)在籍時にCIAに勧誘され偵察任務に従事することになるが、史実では74年の段階でバリーはTWAをクビになっている。
また、バリーがCIAの手先として働いていたという証拠はない。TWAをクビになった後、75年ごろからメデジン・カルテルの運び屋として活動を始めたようだが、その頃は麻薬王パブロ・エスコバルと面識はなかったらしい。
83年ごろ、DEA(麻薬取締局)により逮捕。バリーとカルテルとの繋がりを重要視したDEAは、司法取引としてバリーにスパイとして働くことを提案。ニカラグアの政権を握る共産主義政党サンディニスタとカルテルの繋がりを暴くためにバリーを使い、それがバレちゃってカルテルの怒りを買ったバリーは、結局暗殺されることなる…とまぁ、史実的にはこんな流れのようです。
つまり、CIAとメデジン・カルテルの両方と関係を持って立ち回っていたというのは映画的脚色であり、麻薬の運び屋が仕方なく政府の犬として働いていたというのが実情のようですね。
この映画はバリー・シールという運び屋の生涯を、イラン・コントラ事件(1985〜86年にかけて、アメリカ政府がイランに武器を売って得たお金を、ニカラグアのゲリラ「コントラ」に横流ししていた事件)とうまく絡めて作り上げたフィクションであり、アメリカの歴史に蠢く闇を暴く実録ものではないという点には注意しておかなくてはならないでしょう(まぁ本当にバリーがCIAの手先だった、という可能性もあるんでしょうけど、真実は闇の中🌀)。
映画の内容を鵜呑みにしてはいけないとはいえ、80年代初頭の中米の情勢や、伝説的な麻薬王パブロ・エスコバルがどのようにして勢力を拡大していったのかを学ぶ教材としてはとっても良く出来ていると思う。”無重力ではめた男”描写さえなければ、そのま世界史の授業の教材として使えそう。
教材的な面白さを差し引いても、この映画はなかなかによく出来ているし面白い♪
自分の能力を過信し過ぎた男が、引き際を見失って破滅していく様がコメディ要素たっぷりで描かれている。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(2014)以来、2度目となるダグ・リーマン監督×トム・クルーズのタッグ作。『オール〜』を観た時にも思ったが、リーマン監督はトムのコメディアンとしての素養を引き出すのがとても上手い。この映画でも、あのトム・クルーズ特有のニヤケ男感を上手く操り、どうしようもないアドレナリン・ジャンキーな小悪党をスクリーンに現出させることに成功しています。
トム・クルーズといえば正統派スターって感じで、あんまり軽薄な金の亡者を演じるなんてイメージはないわけだけど、この映画を観て、実はこういう愛すべきバカキャラをトム以上に上手く演じられる俳優はいないんじゃないかと思った。めっちゃハマっている!
もちろんトムにはイーサン・ハントやマーヴェリック・ミッチェルのようなアクションキャラを演じ続けてほしいけど、サイドラインとしてこういうクズキャラを演じるというのも、役者の幅が広がってありなんじゃないかなぁ。
映画のジャンル上、普段のトムらしい派手派手なアクションを本作で観ることは出来ない。
とはいえ、本作の飛行シーンは基本的には全て実際のものであり、そのスタントの大部分はトム本人がこなしている。”無重力ではめた男”もリアルにやってるらしい(”はめる”ほうじゃなくて”無重力”の方ね)😅
そのスタントの中で特にやばいのが、街中にセスナ機を不時着させるところ。映画鑑賞中は普通に観てたけど、あとでメイキングを見てみてぶっ飛んだ…。トム・クルーズさん、あんたイカれてまっせ…😱
この映画の撮影中、2人のスタントマンが亡くなってしまうという悲劇が起きたらしい。一見派手なアクションのない作品でも、やはり映画撮影というのは命懸けなのだ。
楽しく鑑賞したのだが、突き抜けた面白さという感じではなかったかも。
超トップスターが主演かつ金と欲に塗れた実録犯罪ものという点で、マーティン・スコセッシ監督×レオナルド・ディカプリオ主演『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)とかなり類似しているこの作品。
エンディングにジョージ・ハリスンの「ワー・ワー」が使われていたが、こういう音楽の用い方もなんとなくスコセッシを想起させるし、本作を制作するにあたって『ウルフ〜』をかなり参考にしたのではないだろうか、というのが個人の見解。
そんな先行作品『ウルフ〜』の圧倒的な下品さ/カオスさ/エネルギーと比べてしまうと、この映画はちょっと大人しすぎる。せっかくこの題材を選んだんだから、もっと「金!ドラッグ!SEX!」満載な、人間の業を煮詰めた様を見せて欲しかった。
もし本作をスコセッシが監督していたら、きっととんでもない傑作になっていたことだろう。…まぁそんなこと言ってもどうしようもないんだけどね。
従来のトム・クルーズらしさもあるし、トム・クルーズの新境地という趣きもある本作。トムの主演作の中ではちょっと地味目だけど、面白さは十分!
もっと多くの人に観てもらいたい良作であります👏
クライム映画らしからぬレトロポップな雰囲気が抜群に酔う
のっけからレトロポップな雰囲気でイケイケドンドン感満載。クライム映画ながらカラフルでド派手なところがとても良い。 奥さんはまさにバービー人形の実写番的だし、建物や車そして時折出るテロップもカラフルでポップで、その雰囲気は増長していく犯罪とは裏腹に夢の国を彷彿させるほどだ。コロンビアの空・雲・海・森・土の原色感とその上空を駆け抜けて行くセスナ機の姿は、本当に圧巻できれいに映えまくりだ。このクライムをカラフルに表現するギャップが本作の最大の魅力だと思う。 実話とは思えないほどのドラマティックなストーリーを、本作はユーモアさえ交えてポップに描いたが、観方によっては相当重くもなるほど奥行きがあり、重厚感たっぷりで観ごたえありの題材だ。 ストーリー良し映像良し音楽良しで、個人的に娯楽映画としては100点満点と言ってもいいだろう。
トム様祭り
少し長めの髪型のトム様は超絶格好良いです。 実話を元にしているみたいですが、ご本人はトム様とは違う面持ちでした。当たり前ですが。 内容は娯楽映画でした。 今日は仕事が休みだったので、ちょうど良かったです。 ドーナルグリーソンさんが出演してきたので何気に嬉しかったです。
想像通りのトム・クルーズがわちゃわちゃするクッソ面白い話
『実話ベースらしいけどアメリカの昔の事件なんて知らないし~』 『でもトム・クルーズが出てるなんか面白そうな映画なら見てみたいな~』 という人でも楽しめるノンストップでスリリングな映画でした。まさにポスターから想像させられるトム・クルーズがなんか面白そうなことをやってる映画です!! もうね、トム・クルーズってだけで何やっても面白い。それが再確認出来ました。 ほんとアメリカのこういう麻薬モノ、十代の青春モノ、それからリアル系ホラーはハズレないな~という印象。
過去鑑賞
実話を元にした作品とは思えない程面白かったです。 それなりに脚色されているみたいですが、ここまで大胆に犯罪に手を染め、国と麻薬カルテル(メデジン・カルテル)、ニカラグアの反政府組織であるコントラの間を上手く渡り、何度も窮地に陥りながらも逆境を乗り切っていく姿はなかなか爽快でした。 ただ、事実なので仕方ありませんが、ラストが…。 これは作品がどうこうではなく、副題が悪いですよね。 過去の事とは言え、政治絡みのお話をこうして大々的に映画に出来てしまう辺り、言論の自由が守られている証拠でしょうし、アメリカの懐の深さが感じられますね。
スリルだけ楽しめる作品。
主人公バリー・シールはお金のためなら自分や家族の安全や法のことなんか考慮しない。最初はCIAという国のためという大義名分があったが、実際はすべて金のためで、最後まで危険な道を突き進む姿が見させられる。そういうスリルが醍醐味の作品であるが、バリーに同情や共感ができないため、この作品はそんなに没入感なく、目の前で馬鹿をやらかし続ける人間の落ちていく様を見ることになる。実際最後はちゃんとした落ちがある。
2022/06/12@アマプラ 世界仰天ニュースみたいだった トム...
2022/06/12@アマプラ 世界仰天ニュースみたいだった トムクルーズが頼まれたら断りきれないキャラで可愛い 不運体質ではあるかもだけど、率先して悪事に手を染めてるのは確かなので自業自得というか、、 あとめっちゃ汗かいてたね 蒸し蒸ししてるの伝わってきた バリーシールについてWikipediaをチラッと見ていたので最期について知っていたけど、それにしてもちょっとわかりにくいラストだった
実話に基づく話。 ストーリーのテンポや音楽、映像は背景の1970年...
実話に基づく話。 ストーリーのテンポや音楽、映像は背景の1970年代の雰囲気がすごく出ていて、全体的に凝っているなぁという感じ。 入りきれない札束って…そんな状況が爽快でした。 アクションが多いトムだけど、こういったアクションがない役もいいものだなぁ。
破天荒で落ちてゆくバリーをトムが好演
当時のアメリカ、中米の闇の部分が 破天荒なバリーを通してよくわかる作品。 実在の人物というから驚き。 敏腕パイロット役ということで、 トム以上の適役はハリウッドのトップスターにはいないでしょう。見事に俳優を超えた腕前も見せてくれてます。 またいつものクールな役柄とは真逆のキャラクターを演じているが、クレイジーな振る舞いぶりはバリーそのものに見えてくるのも、トムの演技力によるものだと思う。 何より、いつもより少し長めの髪型がセクシーでそれがまた素敵!パイロットの制服姿も!ファンにはたまらない作品ですね
これがもしフィクションだったら麻薬カルテルと政府から大金をせしめて...
これがもしフィクションだったら麻薬カルテルと政府から大金をせしめて仲間とビールを飲みながら飛行機でイェーイ!って高飛びするラストシーンがノリノリの曲と共に流れるんだろうけど(イメージはワイスピ)
実話のこちらはそうはいかないよね
こんな無茶やったら家族皆殺しかと思ったら妻子は存命でこの映画にも助言で携わったとか
良かった…良かった…
四方八方に良い顔し過ぎて最後らへんどことどこが
どうなってんのか分からんくなったけど
飛行機とトムクルーズってだけでとりあえずハズレではないよ
超快速映画
手持ちカメラ使ったり、イラスト説明入れたり、ストップモーション多用したり、シーンをブツ切りにしてCM的に、或いは予告編的にバンバンつないで、話がスピーディーにどんどん進んでゆきます。冗長でダラダラした作風の真逆です。 映像センスはひたすら「カッコイイ」です。更にクルーズ君大熱演。 サスペンス、ダイナミック、ドラマチック三拍子そろいました。
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