キングスマン ゴールデン・サークルのレビュー・感想・評価
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ゴールデンコンビ復活!の英米折衷スパイアクション
今年最初の劇場鑑賞作は、
キレの良いアクションとブラックユーモア満載の
英国式スパイアクション『キングスマン』の続編。
前作ではチャキチャキのアメリカン大富豪が敵だったが、
今回は逆にチャキチャキのアメリカンスパイとタッグを組む展開。
キレッキレのアクションはのっけから満載で、
新年早々景気が良いぜ!
夜のロンドン市街でド派手にカーチェイス!
イタリアの雪山で空中ブランコ&逃亡戦!
カンボジア奥地での大銃撃戦クライマックス!
ボンドカーっぽい水陸両用キャブにメカわんこに
ロボットアームに治療ジェルに爆発酒にと
相変わらず妙なガジェット満載で楽しい楽しい。
主人公エグジーも今や立派な腕利きスパイに成長し、
下町仕込みの軽口と師匠仕込みの流麗アクションで大活躍。
出番は少ないがチャニング・テイタムのカウボーイっぷりや
ハル・ベリー、ジェフ・ブリッジスなどの豪華共演陣も嬉しいし、
敵には回ったがエージェント・ウィスキーも超カッケー!
牛追い鞭・電撃“投げ縄”・二挺リボルバー
曲撃ち無双でクール&ワイルドに魅せる。
そして初代ガラハッド=ハリー・ハート電撃復活!
まあかなり無理のある復活だとは思うし(苦笑)、
頭にチョウチョが舞ってるせいで本調子ではなかったものの、
強く優しく几帳面な英国紳士ハリーの復帰は素直に嬉しい。
エグジーにとって彼は、偉大な師匠であると同時に、
下町で燻ぶっているだけだった自分を認め、
真っ当な人間に育ててくれた父親のような存在。
ハリーが記憶を取り戻すシーンや結婚式前の
やりとりでバグジーのそんな想いが感じられ、
少し目頭が熱くなってしまった。
...
サミュエル・L・ジャクソンが演じた前作の敵も面白かったが、
今回の仇役であるジュリアン・ムーアも超ブラックで大好き。
『全米で大人気のカリスマ主婦』みたいな明るく
ステキな笑顔でえげつない悪事を次々実行。
あのハンバーガーにはドン引きです……。
遂にレクター博士に毒されたかクラリス……。
主人公にライバル心を燃やす義手兄ちゃんと
前述のメカわんこも敵役として良いアクセント。
(それでも前作の斬殺義足ガールの方がクールだったが)
あと、実は一番アブないアメリカ大統領。
「麻薬をやる奴は全員生きてる価値のないド悪党
だから一掃しちまえガハハ」と暴論を吐く姿が
現在の自称“天才”大統領を思い起こさせて苦笑い。
このキャラの扱いといい、権力者やお高くとまった人間を
おちょくるユーモアセンスはさすがイギリス仕込み。
権威にかまけた人間には辛辣な一方で、下町の若者が
ヒーローになったり、王女様も超フランクだったり、
出来心で罪を犯したような人々には寛容さを見せたり、
この辺りの善良さもやっぱイギリス仕込みかね。
...
ここから不満点。
まず前作よりも敵の頭数は減ったように思え、その点で
アクションスケールがやや縮小してしまったように感じた。
それとウィスキーの裏切りをハリーがどう見抜いたのかの
説明が無いので、ウィスキーがハリーに撃たれる展開が
観客を驚かせたかっただけの演出になっちゃった気がする。
けれど一番の不満点は――
この映画、僕はどのキャラクターも茶目っ気があって
好きなのだが、どのキャラクターもものすごくアッサリ死ぬ。
主人公の親友も、名優マイケル・ガンボン演じるアーサーも、
前作でほぼヒロインだったステキな戦友ロキシーも、
頼りになる頭脳派で心優しいあのマーリンすらも――
歌いながら爆死って悲しめばいいのか笑えばいいのか――。
そしてッ!誰よりッ!!あのウルトラキュートなJBまでをッ!!!
貴様、マシュー・ヴォーン(監督)ッ! てめえの血は何色だァッ!
作り手の側はキャラクターにあまり愛着が無いのか。あるいは
物語上での強い動機や、先を読ませない展開を入れたかったのか。
いずれにせよ個人的には、物語上のサプライズありきでキャラクター達が
ポンポン殺されているようなモヤモヤ感を感じてしまった。
あとは、上記も含めて随所に盛り込まれたブラック
かつエグめのユーモアや下ネタに乗れるかどうか。
挽き肉とか……追跡装置とか……主役を食う勢いで
活躍しすぎるエルトン・ジョン(本人)とか……
...
前作と比較してアクションスケールがやや減じたのと
作り手のエグめのユーモアセンスが増強された点から
個人的には前作よりややテンションが落ちた鑑賞
にはなったものの、それでも並のアクション映画
よりはずっとずっと楽しんで観られた。
前作と同じく観て損ナシの3.5判定としたが、
スコアを細かく付けられるなら前作が 3.75、
本作が3.50くらいの感覚かな。
さて、制作側は第3弾についても前向きだそうな。
下町の兄ちゃん→世界を救うスパイ→王子と
下剋上しまくってるエグジーが主人公続投なら、
次は世界を救うスウェーデン王子ってこと?
なんかすでに面白くなりそうな予感はする……。
<2018.01.07鑑賞>
最高の一言につきる
とにかく楽しい。
毎回、悪役の思想に説得力がある点が素晴らしい。
ジュリアン・ムーアがとてもチャーミング。
エルトン・ジョンの無駄遣いも最高。
あんなに感動的なカントリーロードは初めて聴いた。
しっかり泣かせてもらいました。
キングスマン最高。
2018年1本目
安心のマシューボーン
前作を予習して臨んだので楽しめる部分は多い。観てなかったら分からん人間関係多い。
アクションシーンのカメラのズームインとアウト、カメラワークが素晴らしい。最初のカーチェイス、後半の敵アジトでの2対1戦。早回しとの組み合わせで魅せる魅せる。
エルトン・ジョンのアクションシーンは印象的。
だけども全体としては前作をパワーアップさせただけで新鮮な驚きは少ない気がする。ノリノリになれない。ちょっと置いて行かれた感あり。
前作はあくやくのサミュエル・ジャクソンのアシスタントの両義足の女殺し屋がとっても気に入ったが、今作では主人公含め特に好きになったキャラがいなかった。
アイデアもキャラも満載で面白かったけどもテンションはマックスにならんかった。
勢いって大事
女性や子供には怖い映画です。
駄作
前作ほどではないが
2作目
秒でアガると広告していただけに開始1分からガチアクションの作品でした。
前作のガゼルのような敵がいたらもっとアガるのになぁと思いつつ観てましたが、個人的にはコリンファースの復活もジュリアン・ムーアのサイコパスが非常によかったのがナイスな点でした。
次回作はやらない方がいいかな。
素晴らしかった
現役で最高のアクションエンターテイメント監督だと思うマシュー・ボーンの最新作で、今回はいよいよこけるのではないかと思ったら予想以上の傑作でまたしても素晴らしかった。シリーズ2作目はだいたい落ちるものなのに本当に面白かった。長いのが嫌いなオレでも長さを全然感じず最後までとても楽しかった。
特に素晴らしいのはジュリアン・ムーアの悪っぷりで、本当に悪いけど完全に悪いとも言い切れない、人間の痛いところを突いてくるところだ。パソコンのデータを奪い合うような不毛なやりとりじゃないところがすごくよかった。ただ山小屋で、「これが解毒剤か」とわざとらしくケースから取り出していたら案の定落として割るのはどうかと思うのだが、そんなところも微笑ましく思えた。
エルトン・ジョンとトランプ大統領に捧ぐ
予備知識なく観た前作のインパクトこそなかったが、非常に楽しく拝見出来ました。エルトン・ジョン失踪の新聞記事からエルトンが活躍すると思っていましたが、思わぬ大活躍!歌もゲイっぷりも笑えました。そして大統領の極端な右翼思想もトランプさんへの風刺。そこかしこにブラック含めサービスたっぷりでした。チャニング・テータムは最後にはキングスマンになるしね。
でも、3作目は要らないかな。
他の国にもいっぱいエージェントがいそうで…。
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