アダムズ・アップル
劇場公開日 2019年10月19日
解説
「しあわせな孤独」「真夜中のゆりかご」の脚本家アナス・トーマス・イェンセンが監督・脚本を手がけ、「偽りなき者」のマッツ・ミケルセンが出演したヒューマンドラマ。旧約聖書の「ヨブ記」とアダムのリンゴの寓話をモチーフに、草原の教会で繰り広げられる奇妙な人間模様をブラックユーモアたっぷりに描く。仮釈放されたスキンヘッドの男アダムが、更生施設を兼ねた田舎の教会へ送り込まれる。ネオナチ思想に染まっている彼は、指導役の聖職者イバンから目標を問われ「庭のリンゴを収穫してアップルケーキを作る」と適当な返事をする。この教会に集まる人々はどこか変で、聖職者のイバンでさえ過酷な現実から逃避し、神を妄信することで自分を守ろうとしていた。イバンの自己欺瞞を執拗に暴こうとするアダムだったが、そんな彼に奇怪な災いが次々と降りかかる。「未来を生きる君たちへ」のウルリッヒ・トムセンがアダム、ミケルセンがイバンを演じる。
2005年製作/94分/PG12/デンマーク・ドイツ合作
原題:Adam's Apples
配給:アダムズ・アップルLLP
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2021年2月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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救われる。父親からの虐待、妻の自殺、息子が脳性麻痺、自分は末期の脳腫瘍と数々の不幸なせいで全ては悪魔のせいと気持ちを押し込め、現実逃避をしながらも奇跡的に生きている聖職者イヴァン。各々の人生の試練に耐え切れず、そんな彼を慕う人々。出所したばかりのネオナチ思想のアダムはこの風変わりな人々、特にイヴァンに現実を分からせようと試みたところ、ついにイヴァンも受け入れた結果、息も絶え絶えに。しかし、奇跡が起き、脳腫瘍も吹っ飛び、生きることに。全ては神のなせる技。人生には必ず試練がある。それにどう付き合い、乗り越えていくのかは自分次第。ラスト、あれだけ苦虫を噛み潰した顔をしていたアダムが車中で口ずさむ姿が良かった。
2020年12月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
更生施設も兼ねている田舎の教会にネオナチのアダムがやってくる。
そのうち、この教会に集う人たちがみんな、ちょっとおかしいことに気付く。
一番は聖職者(マッツ・ミケルセン)で、言っていることのつじつまが合わず、神に逃げ込んでいる感じ。
ブラックコメディだが笑うところは少ない。
2020年11月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
恥ずかしながら聖書の知識は無いので、その知識があったらより楽しめるのかもしれないが、それ抜きにしても面白かった!
マッツのキャラクターがとんでもなく魅力的
他の登場人物たちもアクの強い奴ばかりでとにかく笑える。淡々としてて笑いを狙いすぎていないのが良い。
宗教は解釈次第。解釈で無敵にもなれるし、負け犬にもなれる。
2019年12月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
「ヨブ記」をモチーフにした、ある教会の物語。ネオナチの男アダムが自室にヒトラーの絵を掛け、最後までそれを外すことはなかったけど、心の中はすっかり変わったように思えた。再出発する際にはマッツ・ミケルセンの写真を壁に掛けてるかもしれません。
「アップルケーキを作る」などといい加減な目的意識を持つアダム。しかし、教会の庭にあるリンゴの木はカラスなどの鳥に襲われるし、撃退したかと思っていたら虫に荒らされてしまうという災難続き。撃退するにしてもナチ仲間に拳銃をもらうんじゃなくて、なんとか別の対策を取ってもらいたかった。この鳥の銃撃がリアルだったけど、エンドロール最後に「動物には一切危害を加えてない」と書かれていた。まじかぁ・・・猫はわざとらしかったけど、ミケルセンのメイクアップといい、結構VFXに金かけてる感じがしました。
「ヨブ記」での内容は試練を与えられるものでしたが、それは本当に悪魔サタンが仕掛けたものなのか、神が与えたものだったのか、やっぱり議論の余地がある。なんでもかんでも議論しようと持ちかける度に笑ってしまいましたが、やがてイヴァンの様子がおかしくなり、脳腫瘍だったことも判明するのですが、信じる者は救われる。奇跡か!?
キャラがみんな面白かったし、苦難を乗り越える様子も楽しかった。ネオナチが徒党を組むとやっぱり怖いこともわかったし、世界中に根付いてるんですね、きっと。
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