散歩する侵略者のレビュー・感想・評価
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黒沢監督ありがとうございました
クライマックス、愛をシンジに奪わせたナルミ、愛をナルミからもらったシンジそれぞれが始めと全く違う生き方になっていたけど愛が変わらずに誰かを救うことは間違いではないと思う。また、天野と桜井との関係も不思議なものだったが、通信機の設置のシーンを見る限り愛がそこにはあったと思った。侵略者にガイドとして仕えた桜井が、おかしくなったのか、と捉えることもできるシーンだったけどなぜか私には、あのシーンに愛しか感じなかった。感動という言葉じゃ言い表すことのできない、愛とはなにかって、言葉じゃわからないけど私達が思う愛が愛なんだと思う。愛はそれぞれ違うんだと思った。キャストに関しては本当に素晴らしい方々でした。侵略者という難しい役を演じた3人もそうですがある概念をうばわれるという役もまた難しかったと思う。たくさんの方がなにかの概念を奪われていました。映像だからだけじゃなくそれぞれが、しっかり演じきっていたので世界がわかりやすかったのもあると思う。言いたいことたくさんあるけれど長くなってしまうので、、、この世界に入り込んで損はありません!!観ましょう!!!
the日本人の映画って感じ エイリアンなどの大胆の侵略など ド派手...
the日本人の映画って感じ
エイリアンなどの大胆の侵略など ド派手なアクション映画が出来ない日本ならではの 普通の世界に宇宙人が散歩するように侵略を進めていく、 タイトルにはとても興味を引かれたが 見てみるとなにか今ひとつという感じ、しかし宇宙人ならではの演技は長谷川さんの演技にはとてもひはいってしまうなにかがあった。
突然の非日常(原作未読)
好きな監督のひとり黒沢清監督と聞いてクリーピーを思い出したので鑑賞して見た。
ストーリーについては先の読めない展開が楽しめて飽きがこない。急な展開で非日常な感じをうまく表現しているなぁと思った。
三人宇宙人が出てくるが松田龍平演じる宇宙人は最後まで地球にいたが人間達は気付いていたのか?そこは疑問が残る。それに長澤まさみ演じる主人公が意外にもあっさり宇宙人を受け入れたのが自分にはなんかシュール過ぎて減点対象。それに全体を通して愛の力だけでそこまでいくかね(´-`).。oOと思ってしまった。
総合的に見たら面白い映画だったと思う。
原作も読んで見たいと思う。
愛は地球を救ったのか?
最後がよくわからなかった。なぜ宇宙人は侵略をやめたのか。そこに松田龍平はどう関わったのか。長澤まさみはどうなっちゃったのか。
この映画の不思議な世界観は受け入れられたけど、不思議なラストは受け入れられなかったみたい。
不思議?...不思議って何
人間の概念って…⁉️
宇宙人が人間になりすまして地球侵略のために、人類の概念を奪っていく。やがて、宇宙人の侵略が始まる…と聞けば、ハリウッドならCGを駆使した大作SF映画になるのかも…。
本作品は、元が舞台劇だったそうで、淡々とした宇宙人の会話で地球侵略の危機を表しているだけに、役者さんの力量が試される作品なのかも。
その点では、長澤まさみや松田龍平、長谷川博己等の一流の俳優さんを配し、なかなか良い味を出していると思いました。
但し、やっぱり舞台設定やストーリー展開は雑さが目立ち、今ひとつ入り込めなかった。
最後は何を訴えたかったのかな…❓
うーん
125本目。
ちょっとなぁ。
気になり出すと仕様がないんだけど、何か雑と言うか、そうする為の演出が強引と言うか、えっ?えっー!って感じ何だなぁ。
あの距離でマシンガン当たらない!?片手で銃持って近づく?プロだよな?
何て、本当ご免なさい。
粗探しに走ってしまった。
独特な世界観…。
受け入れられるか、阻害してしまうか、人によって意見が分かれそうな内容でした。
ざっくり言うと、謎の宇宙人に、地球を侵略されてしまう話です。
もし、夫から「地球を侵略しに来た」と言われたら…。
という、突拍子も無いテーマに、正直ポカーンとしてしまいました。
でも、徐々に映画の世界に引きか生れて行ったことも事実です。
人間が持つ様々な概念を、次々に奪ってゆく宇宙人たち。
地球侵略の糧として、数多くの罪のない人々を襲い続けます。
これほど静かな侵略は、なかなかないのではないでしょうか?
アメリカ映画のような、大規模な戦いは起こりませんが、小規模な侵略によって、徐々に人々は狂っていきます。
何をどう解釈していったらいいのか難しいですが、エンターテイメント性は十分に感じられそうな内容でした。
この映画の魅力はなんと言っても、豪華キャストの方々の出演があってこそ!
長澤まさみさん、松田龍平さん、長谷川博己さんなど、ベテラン俳優の方々の演技に、魅了されました。
個人的には、高杉真宙さんが出演していたことが嬉しかったです。
終始、彼の演技に魅入ってしまいました(笑)
また、東出昌大さんにも注目してしまいました。
ちょっと、人間離れした雰囲気を醸し出す人たちの演技は、最高に魅力的です!
世界が終わるとして、その時自分はどうするべきなのか、考えるきっかけとなる作品となりました。
日常と非日常
宇宙人に侵略されるという非日常の不思議なストーリーでしたがすごく面白かった!
松田龍平さんと長澤まさみさん夫婦の、非日常と日常の違和感のようなものが作品に漂っていて見入ってしまいました。
長谷川博己さんの翻弄される役もとってもよかった!
散歩する侵略者の舞台も見て見たいと思いました。
公開されたらまた見に行きたいです!
それでも愛は
黒澤清監督の近作は、「夫婦愛」がその底流に描かれている。
『岸辺の旅』では、死んで幽霊となった夫を愛する妻。
『クリーピー』では、たとえ夫が超変人だとしても愛してしまう妻。
『ダゲレオタイプの女』では、自分が死んで幽霊になっても恋人を愛し続ける女(この作は夫婦設定ではないが)。
死すらも、女たちから愛を奪えない。それが切なく怖い。ラブストーリーでホラーな映画だった。
本作『散歩する侵略者』も、
たとえ夫が宇宙人で侵略者だったとしても、愛し続ける妻の物語だった。
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『散歩する侵略者』では、
侵略者たちが地球にやってきて、次々と人間の「概念」を奪っていく。
奪われていく「概念」…「他者と自己の区別」「所有」「仕事への責任感」などなど。
奪われると書くと、何か困ったことが起きそうだが、案外そうでもない。
「所有」の概念を奪われた満島などは、むしろイキイキし始め、「概念の消失」=解放・救済なのではなかろうか?とも思う。
「他者と自己の区別」を奪われた児嶋に至っては、そもそもこの人、そんな概念持ってたの?最初から必要なかったのでは?とすら思う。
侵略者の側も、奪ったからといって大して嬉しそうでもないし彼らの何かが変わるわけでもない。
日々固執し大切だと思っていた事(概念)が、さして必要でも重要でもなかった…。
価値観が入り乱れ混迷する現代で、奪われて困るものなどあるのか?奪う意味があるものなどあるのか?本当に大切なものなんてあるのか?侵略者たちは、その事を問うているようにも思える。
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主人公の女性は、夫が何だがおかしい、夫が侵略者だと気づいても、何故だが夫を愛し続けてしまう。
(宇宙人ということは差し引いても、かなりポンコツな夫なんて愛さなくていいんじゃない?と思うが、愛に理由や分別は無いのだろう。)
そして侵略者が取ろうとしても、「愛」という概念だけは女性の中に残ってしまう。
果たしてそれが彼女にとって幸せだったかは判らない。
(満島の例が「概念の消失」=解放・救済だとするならば、主人公に救済は訪れない。)
それでも愛は残る。
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原作、前川知大。
(ストーリーの構成がどうのこうのというよりも)このスレた世の中で、前川知大氏が、臆面もなく「愛」の物語を描いたことに、何かしらの希望を感じる。
それを、黒沢清氏があえて若いキャストを起用して映画化したことにも、希望のようなものを感じる。
「混迷する現代で、本当に大切なものなんてあるのか?奪うor奪われる事に意味があるものなどあるのか?」が侵略者(演じたのは若い高杉真宙・恒松祐里)の問いだったとするならば。
侵略者=若者への答えがこの映画にはある。
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追記1:
舞台版『散歩する侵略者』も観た。前川氏の舞台は、ミニマムかつシンプルで、描写を省略し、その先を観客に想像させるのが非常に上手い。
それの映画化となると、舞台では省略されたシーンを視覚的映像的に表現しなくてはならない。これは、とても大変なことだし、果たして映像化に向いた話なのか?と映画を見る前は思っていた。
舞台ではセリフのみで語られる事象(例えば血まみれの部屋とか)が、映画内では嬉々として視覚化映像化されている。あえて「視せる」事にこだわった映画だなあと思った。特に恒松祐里のアクションシーンなどは、ストーリー上の必要よりも、「視せたいから撮った」感じすらする。
(黒沢監督『リアル』でも、匂わす程度で十分な筈のネッシーをあえてガッツリ視覚化してたしなあ。)
黒沢氏の映画は、登場人物の心情が変化するとき風が吹く。風は目に見えない。だから各映画で風車が登場し、風を視覚化する。
「目には見えないものを視覚化する」に固執する黒沢氏だからこそ、ミニマムな舞台の映画化、非常に面白かった。
追記2:
松田龍平氏の素なのか演技なのか判別できない得体の知れなさが素晴らしかった。あと脇役の東出さんも面白い。
追記3:
長谷川博己さんの切ないコメディ感も良かった。
長谷川さんのインタビュー「黒沢清映画の衝撃」by文學界10月号がメチャクチャ面白い。長谷川さん、映画オタクをはるかに超えた怒涛の映画マニアだったんだなあ。知らんかった。
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