午後8時の訪問者のレビュー・感想・評価
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いい人は悩む
フランス人って全然微笑まないのね。
可愛くて優しいのに無愛想で…
夜8時の訪問者を巡り
大きな陰謀、事件が繰り広げられ、
可愛く若い女医が自分を叱責しつつ
必死に解決へと導く。
ということは無く、
非常に現実的な話だったな、と思った。
身近なところで身近な人が起こした事件。
結果から見ればサスペンスとしては
動きは小さくこじんまりしていた。
そんなに責任を感じる必要もないのに
感じてしまう責任。
それは何だか良く分かる。
映画を通して、彼女がとても面倒見の良い人だってことはよく分かった。
彼女の家族とか背景は何も描かれず
すごく孤独な気がして可愛そうになった。
研修医のこととか、
事件のこととか、
責任を感じてしまった彼女は救われたのかなぁ…。
きっと、一人ひとりの良心のあり方を問われます
いまさら、良心ですか?と正面から問われるとちょっと口籠もってしまいそうですが、やはりそうです、と答えるしかないですね。
経済格差、差別、移民、テロ、自国第一主義、EU(設立の理念も含めた)崩壊の危機。どれもこれも個人のレベルで対処することの難しい大きな問題ですが、だからこそ今、個人で出来ることは何か、その行動基準は何か、ということを観るもの一人ひとりに問いかけてくる映画だと思いました。
死んだ者を蘇らせることは出来ないが、悼むこと、偲ぶことは出来る。それは名前を取り戻して、埋葬すること。それが8時5分に扉を開けなかったことの唯一の償い方。
例えば、難民のボートが沈んで、名前など誰もわからないままのたくさんの死者を悼み、偲ぶことは難しいですが、この街で生活してた誰某(名前)として埋葬されれば、遺族や少しでも関わりのあった方は、故人の生前のことに想いを馳せ、想像することで生きてる方の心の中に蘇らせることは出来ます。
ジェニーはきっとそう考え、それを実現させるために行動したのでしょう。良心とか、良心に基づく責任の取り方というものは、本人が決めることなので、他人が口を挟む余地はありません。だからこそ、ジェニーの行動には、我々からすると、何でそこまでするの?と思うようなことがあったのだと思います。
『たかが世界の終わり』に続き、このような(きっと興行的にはリスクのありそうな)作品作りを許容するフランス文化の奥深さにまたもガツンと打ちのめされました。
ただ、暗い気持ちになっただけの映画。
例えば『サンドラの週末』などもそうだったが、社会派のフランス映画(と言っても監督はベルギー人だが)というのは、効果音もなく淡々とストーリーが進んでいく。話のスジに興味がわかないと退屈でしょうがないであろう。
この映画は、ややサスペンス色のある展開だったせいで結末への好奇心が保ち、寝落ちせずに済んだのだが、そのラストは、期待値のハードルを越えるものではなかった。同じ黒人が殺されたからではないが、『人間の証明』における人間の郷愁のようなものでもあるのかと思っていたのは、自分勝手な思い込みだったようだ。
何より、主人公が暗い。研修医が辞めたのも、少女が死んだのも、なぜそこまで自責の念にかられるのか自分にはわからない。閉塞した映画の雰囲気からは、フランスの停滞した経済からくる人々の虚無感しか伝わってこなかった。
警察も医師も、カジュアルな私服なんだなという発見もあったか。
民主主義に寄せる信頼
とにかく淡々としていてつらい
渋い質実剛健な作品
音楽って映画にとって大事だな
消化不良感は残る。心を痛めた医師の、悲壮な葛藤。
【賛否両論チェック】
賛:自らのせいで少女が死んでしまった医師が、自責の念から調査を進め、やがて当日の真相へと辿り着いていく様が、静かな中にも緊迫感のある描写で描かれていく。
否:展開はただただ淡々と進むだけなので、眠くなりそう。終わり方もかなりの消化不良感がある。
自分が応答を拒んだがために、結果的に命を落としてしまった少女。そのことに深く心を痛めた主人公の医師が、自分の足でその夜の真実に迫っていく様子が、サスペンス特有の緊張感と共に描かれていくのが印象的です。
ただ一方で、その展開はかなり単調というか一本調子で、観ていて思わず眠くなってしまいそうでもあります。終わり方もかなり消化不良で、
「・・・えっ、そんな感じ?」
と思ってしまうかも知れません。
本格ミステリーともまた少し違う、使命感に突き動かされるサスペンスを、是非チェックしてみて下さい。
医者の視点から描いた移民問題。
医者の主人公は、診療時間がとっくに過ぎたころに訪ねてきた少女を無視した。翌日、少女は遺体で発見。なぜ、少女は亡くなったのか、なぜ訪ねてきたのか、少女は一体誰なのか。
物語が進むにつれて、今まで無関係だった人達も、少女の死亡に関係していることが分かる。人を救うことが仕事の医者が、救うことができた命を救えなかったことをきっかけに、物語は進んでいく。
移民問題がテーマらしく、所々で移民問題の深刻さが実感できる。
BGMが少なくて、エンディングもBGMはなし。珍しかった。BGMがないことによって、重たい雰囲気でストーリーは進んでいく。
これから移民問題はどのようにして解決していくべきなのか、問われている気がした。深い内容。
たんたんとじっくりと。
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