パターソンのレビュー・感想・評価
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マーヴィンかわいい、いや全部かわいい。
詩の芸術性を味わう素養がなく、英語の詩なんて更にわからないけど、雰囲気だけでも十分楽しい映画でした。
パターソンみたいに暮らしていけたらいいなと思います。
食うに困らぬ仕事、趣味、馴染みの店、マーヴィンとローラ、乗客の会話の盗み聞き。
同じことの繰り返しのようでいてドラマチックな日常。
いいなと思いました。
ふたごリフレインとか、街の名のパターソンと主人公の名前のパターソンとか、飲み屋の壁の殿堂入りとか、日本人の詩人の存在とか、わからないことはたくさんあるんです。私には難しいだけなのですが。
でも、ローラ面白いし(水をがぶ飲みしなあかん=ま◯い料理とか)、バスの乗客の会話もふっと和むし、何よりマーヴィンが、可愛いすぎるやろってことなんですよ。
毎日ポスト蹴ってたんかなー?、散歩ルード変えたら嫌がるとか、ちょっとローラと仲悪いよねとか、詩のノートをあれしちゃったとか、ソファーに駆け上る仕草もいちいち可愛い!はっはっはっはってゆう息さえもかわいい!!!と思いました。
詩を愛するパターソンも可愛いです。詩的なものを見つけたら近づかずにはいられない。道端の女の子も、コインランドリーのラッパーも。
ノートが粉々にされてマーヴィンを許せない時の顔の可愛いこと。
一番かわいいのは、ローラにありがとうを何度もいい、ローラのすることを何度も褒め、ローラに何度も口付けるパターソン。それがあたりまえであるパターソンですね。
詩が読みたくなる
ジム・ジャームッシュの映画を久しぶりに見ました。
パターソンって本当にあるんですね、ニュージャージー州に。
パターソンとローラはどうやって知り合ったのかなと思いました。高校で一緒だったのかな? だってこの二人、そんなにうまくいってるようには見えなくて。5年後も一緒にいるでしょうか?
NYも遠くはないのに、ローラははたして今の生活に満足しているんでしょうか? 昼間 彼女は何してるんだろう? ギターが欲しくなる気持ちもなんとなくわかります。カップケーキを作ってファーマーズマーケットに売りに行く。彼は来ない(家で詩作)。本当は彼にあのキケンなバーにも行ってほしくないし、携帯電話だって持ってほしいと思っている。
二人がいつマリーとエヴェレットみたいになってもおかしくないなと感じました。紙一重のところでつながっている、みたいな。
エヴェレットがバーで暴れたとき、パターソンがとびかかったのはちょっと意外でした。ただ傍観し観察するだけの人かと思っていたから。
でもこんなハプニングがあったのに、ローラにその話をするのは翌朝なんですね。彼が帰った時、彼女はもう寝てたんだ。お互いにあまり干渉しない方がうまくいくのかもしれません。
ケーキの売り上げで映画を見に行き帰宅すると、愛犬が彼の大切な詩のノートをぼろぼろにしていた。これは、芸術が日常や現実の生活に脅かされるという事なのかな、などと考えながら見てました。
猫派だけど犬もかわいい。
とにかくインスピレーションがかきたてられるすてきな映画でした。
2017年度ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️✨
とても良い映画。詩が素敵でした。 *『JIM JARMUSCH Retrospective 2021』にて鑑賞(再鑑賞)。 Sam&DaveのDaveは、パターソン出身なんかぁ…。 *ストパラを除けば、ジャームッシュの作品で一番好きなのは、これかも知れない…。
Would you rather be a fish?
かなり難しい作品。『ポエム』という日本ではあまり馴染みのない世界での、ある若い夫婦の1週間を描いたものだが、その何気ない日常の中にもちょっとした事件が起こる度、詩の題材やテーマ、それを端に発する夫婦の会話や優しさが映像に滲み出てくる流れである。BGMが少々オーバー目な雰囲気をだしているので、サスペンス的要素が現われるのではと思うのだが、別にそれ程酷い状況にはならない。勿論、主人公にとっては大事件なのだろうが・・・
鑑賞していて思うのは、ニューヨークの上に位置するロケーションの良さをベースに、風光明媚な滝、アメリカの古い町並み、適度に都会で適度に田舎的な雰囲気が、この作品にかかせない大事なところだということ。なんせ、主人公の役名がそのまま町の名前なのだから。そして、一種幻想的に誘う、双子の大量出現。ネットで調べてみてもこの町の双子の出生率についての記述が見当たらないので、単に演出上の効果なのだろうが、でも充分その登場が作品のスパイスを利かせている。ちょっと変わってはいるけど、決して踏み外さない程度の逸脱さ。ダイバーシティというのを綺麗に扱った作品としてもなかなかの傑作だ。
考えてみれば、この手のジャンル、日本の方が得意なんじゃないかなと思うのだが。そういう心の機微を丁寧に慈しむ映画である。
一言で言えば、『いっぷくの清涼剤』
日常を楽しむ
大事件は起きない、大恋愛もしない、大病もしない。詩が好きで妻を普通に愛しながら過ごす日々。 多くの人にとって、生きるということはそういうこと。そうやって生きていくこと自体が、(普通ではあるけれど)大事であり、尊いことなのだということをテーマにしているのではないか。結構面白く見た。鑑賞後もスッキリした気分だった。
パターソンのパターソン
パターソンのパターソン ニュージャージーのバスの運転手 パターソンのパターソン 妻は気儘なクリエイター パターソンのパターソン 正直者でお人よし パターソンのパターソン 実は繊細な詩人 パターソンの日常はいくつか時代をさかのぼったようにアナログだ。自分の目で見て耳で聞いて本で読んだことだけがこの世界のすべてなのだ。詩人にはデジタルの情報は無用の長物だ。ただし他人がそれを利用することを否定はしない。 時の流れが止まったかのような平凡な日常を繰り返すパターソンだが、彼自身にとっては決して平凡ではない。毎日いろいろな出逢いがあり発見がある。生きていることが詩作そのものだ。 パターソンのような精神性の人間が存在していることを伝えるのは、不寛容が蔓延した現代では非常に意義のあることだ。商業主義のB級映画が主体のアメリカ映画界だが、こういう作品を作れるところにまだまだ奥深さというか、文化としての体力を感じる。 エミリ・ディキンスンを高評価するところも、アメリカ文学をよく理解していて好感が持てる。双子のメタファーも意味ありげで面白い。
レインコートを着てでもシャワーを浴びたい!
ここ数年ほど年間200本以上映画館で映画を観ているが、本当に面白い!観て良かった!と思える作品には年間数本しか出会えない。
まさに本作はその1本に当たる。
本作の監督であるジム・ジャームッシュの作品を観るのは『ストレンジャー・ザン・パラダイス』『ダウン・バイ・ロー』『ミステリー・トレイン』『ナイト・オン・ザ・プラネット』『デッドマン』『ブロークン・フラワーズ』『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』、それに『10ミニッツオールダー』の短編を入れて9作品目になる。
シネフィルのジャームッシュはかつて撮影監督として宮川一夫を起用したいと思ったが、既に高齢だった宮川が断ったというエピソードがある。
この宮川はフランスで宮川週間と銘打った特集上映が組まれるくらい有名な映画カメラマンである。
『羅生門』で志村喬演じる杣売りが山道を歩くシーンで志村にS字の道を歩かせることで移動カメラを2度またがせてワンカットにまとめることに成功したり、溝口健二からは撮影の構成やカメラの位置はすべて宮川に任されていたり、とにかく日本を代表する巨匠たちから信頼の厚いカメラマンである。
前回観た『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』も期待せずに観に行ったのだが、生きるのに飽きたヴァンパイアのカップルが主人公という設定が秀逸だった。
男ヴァンパイアは音楽狂で音楽知識も豊富だが今はそれすらちょっと飽きていたり、各時代時代の有名な作家と友達だったりと知的好奇心も満たしてくれる。
女ヴァンパイアの妹が登場して物語は急展開するのだが、2人のカップルがとにかく波風を立てないように生きていたいと願うのには笑ってしまう。
ただ確かに数百年生きていればそうなるだろうなと妙に納得してしまった。
さらにいろいろな引用にも洗練されたものを感じた。
そして同じことが本作にも言える。
パターソン市に住むパターソンという名の男の1週間を追った物語だ。
起床して、バスドライバーとして働きに出て、始業前にノートに詩を書き、中東アジア系の彼女の持たせてくれた弁当を食べながらまた詩をノートに書き、インド系の上司から自宅の愚痴をこぼされ、帰宅する際倒れたポストを直し、彼女とキスする度に吠える愛犬マーヴィンの散歩がてら行きつけのバーに行ってビールを1杯注文して黒人のマスターと他愛ない話をする。
多少の異同はあるものの土日を抜かせばほぼ変わらない毎日を過ごしている。自宅正面を捉えたカメラアングルは常にいっしょである。
活動的で常に何か新しいことを始める彼女とパターソンはまったくの正反対だ。
パターソンは地味で仕事着以外でも毎日似たような服装だが、内面は詩という自分だけの宇宙を持っている。
一方彼女は服装も含めて常に新しいことを求め続けるアバンギャルドな性格だが、どこか表面的で微妙に悪趣味だ。
穏やかな自宅を勝手に改装していって草間彌生のような神経質で落ち着かない空間にしてしまったりする。
美術館で観る分にはいいけど、自宅ではちょっと…と思ってしまう。
ただそんな彼女の行動をあまり肯定はしていないながらもパターソンが許せてしまうのは、彼の内面が豊かで余裕があるからだろう。
パターソンはスマホどころか携帯電話も持っていない。
筆者も携帯電話自体持つのが遅かったし、いまだにスマホではない。
しかしつい最近ライブで本人認証の際にスマホかタブレットが必要なことがあり、うっかり注意事項を読み忘れて必要な画面を印刷することも忘れてしまい会場で相当苦労する羽目に陥った。
また過去に携帯電話自体を解約してみたこともあるが、知り合った人から「携帯の番号交換しましょう」と言われ、「いや、持っていなくて」と答えるとほぼ全員から呆れた顔をされた。
昔はなくても平気だったのに徐々に社会が我々の生き方を規定していく、まさにパターソンと同じ経験をしたし、現在進行形でそれを感じている。
電車に乗ってもスマホ画面を見るために顔を下に向けている人を多く見る。都会も地方も変わりはない。
スマホを持たない筆者からは異様な光景に映る。
ジャームッシュは詩という内面世界を提示することでめまぐるしく変化してがちゃがちゃと騒々しい現代社会に静かに抗議している。
たしかパターソン家にはテレビもなかったように感じる。
本作を観た友人が「最近の映画は貧乏人は不幸せに我慢しろと暗に伝えてくる映画が多いが、『パターソン』からはあまり裕福でなくても人生をポジティブに捉えるメッセージが伝わってくる」と言っていた。
たしかにバスドライバーという職業はセレブからはほど遠いが、パターソンのように自分たちの考え方1つで世界は豊かになると示してくれる。
土曜日に2人で過ごす最高の贅沢が古い白黒映画の鑑賞なんて実につつましやかではないか。(彼女のギター購入は相当な散財っぽいが…)
時折映る軍服姿のパターソンの写真があるがイラクやアフガンで従軍したのだろうか?バーでエヴェレットのオモチャの銃を取り上げるシーンの伏線になっているように感じた。
重要な役割を担う大阪出身の詩人永瀬など、本作はパターソン以外主要な登場人物に白人がいないユートピアを体現しているようだ。大上段から人種差別を語ることなくメッセージを込めているのもスマートだ。
ある種の符牒のように毎日登場する双子、バスの中で交わされる乗客の会話、どれも何か意味があるのではないか?と何度も観返したくなる作品である。
他にも詩人のアレン・ギンズバーグやフランス画家のジャン・デュビュッフェの名前などが出てくる。
ギンズバーグの詩自体は読んだことはないが、彼らビートジェネレーションを描いた映画の『オン・ザ・ロード』を観て、ジャック・ケルアックの原作の『路上』も読んだことや、デュビュッフェの絵を国立西洋美術館の常設展示で観たことなどを想い出させてくれた。
『スター・ウォーズ』の出演依頼注目の集まるアダム・ドライバーだが、本作も含めて『ヤング・アダルト・ニューヨーク』『沈黙』など面白い作品を選んで出演している印象を受ける。
詩は少ない言葉の中から無限の広がりを持たせることができるまさに宇宙だ。
小学生の時はテストで詩の解釈が正解と尽く外れて苦手意識を持っていたが、大人になってから短歌や俳句、漢詩、西洋詩などをいろいろと触れてみることで自分独自の解釈をしていいことに気付いてその面白さに目覚めた。
つい最近は頼山陽という江戸時代の詩人の漢詩を集中的に読んでいたが、漢文なので意味を取るのが難しいながらも無限の広がりを持つ詩をいくつも発見した。
筆者は本作の核をなすウィリアム・カーロス・ウィリアムズという詩人を知らなかったが、本作を観て興味を持ったのでいずれ彼の詩を読んでみようと思う。
ただし本編中で永瀬が手にしている本は実在しない小道具だから、日本語訳だけで読み「レインコートを着てシャワーを浴びる」ことになると思う。
二刀流のススメ
この映画、ウィリアム・カーロス・ウィリアムズが町医者兼詩人であり、ジム・ジャームッシュもまた映画監督でありながらミュージシャンとして活躍中という事実を知っていると、より深い理解が得られる1本に仕上がっています。 前作『オンリー・ラヴァーズ…』と同様、アダム・ドライバー演じるバスの運転手兼詩人パターソンに自らの生き方を投影させた、非常にpersonal(≒paterson??)な作品のように私には思えるのです。すくなくとも仏陀の教え(無常=苦しみ)と真逆のことを啓蒙しようとしているような映画などではけっしてないでしょう。 それは、平穏な日常生活自体が(詩人にとっては)どちらかというと“苦行”(円のモチーフ→輪廻→業)として描かれていているからです。どう贔屓めに見ても、アラブ系の奥さん(ゴルシフテ・ファラハニ)は突飛な思いつきだけで行動する困ったちゃんだし、マーヴィンに至っては大切な詩を書きためておいたノートをビリビリにしてしまうダメダメ犬です。 内心では「スーパーでレジ打ちのパートでもして家計を助けてくれよ」とか「ビールを飲んでいる間に誰かワンジャック?してくんないかなぁ」なんて思ってはいるけれど、心優しきパターソン決して口には出しません。 本業であるバスの運転中にも思わぬトラブルが発生し、心身ともに疲れはててしまうパターソン。あの滝のある公園では「面倒なバスの運転手(映画監督)なんかもう止めちゃおうか」と、思い悩んでいたのかもしれません。そこへ日本の詩人役で永瀬正敏が登場するのです。 WCWをこよなく愛するこの男とパターソンの会話がなければ、劇中やたらと出現する2in1の双子たちや、2足の草鞋ならぬワークブーツのアップ、アボット&コステロの凸凹コンビ、白と黒に塗りわけられた内装などのメタファーが何を意味していたのか、気づかないまま映画を見終わっていたことでしょう。(趣味性の強い『ギミー・デンジャー』とのセット公開に踏み切った意図も同じなのかもしれません) 趣味を仕事にしてしまうと途端人生がつまらなくなるという話を聞いたことがありますが、WCWも本業で日常を素直に見つめる目を養ったからこそあんなに素敵な詩が書けたはず。詩人(アーティスト)とはなるものではなく生き方そのものであり、金儲けの道具にしようとスケベ根性を出したりすると日常生活がかくも息苦しく感じられることに、パターソンいなJJは気づいたのではないでしょうか。 大谷翔平をラストに登場させた方がむしろわかりやすかったのではと思えるこの映画、ファンにとってはJJが今後映画監督を続けるかどうかが最も気がかりところ。2刀流の可能性(真っ白なノート)について指南を受けたパターソンが、翌週の月曜日元気に出勤していった様子を見る限り、この人まだまだ映画を撮り続けるようですよ、きっと。
ちょっとだけオカシイ毎日があれば
人が生きて行く為に繰り返される生活。当たり前の日常の中に生きる術と、ほんの少しの喜びを見い出すことは、とても尊いことだと気付かされます。自分と異なる他人だからこそ見えてくる、共有できる価値感と少しのズレのおかしさが滑稽で愛おしく思えるのはパターソンが日常の中で起きることを、自分なりに、なんとか面白がって受け入れて生活しているからなのでしょう。この生活を彼が嫌々ながら続けるならば本作は成立しない。こんな事もあるから人生は楽しみなのかもしれないと、心が暖かくなります。 とりわけ美しい映像表現を散りばめたような、よくある大作映画とは一線を画したジャームッシュならではの映像表現は、かえって新鮮にも思えます。 少し眠気が起きるほどのテンポですが、これは何度でも見たい映画です。
ふつうの生活
ニュージャージー州パターソンに住むバス運転手のパターソン(アダム・ドライバー)。彼の1日は朝、隣に眠る妻ローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをして始まる。いつものように仕事に向かい、乗務をこなす中で、心に芽生える詩を秘密のノートに書きとめていく。帰宅して妻と夕食を取り、愛犬マーヴィンと夜の散歩。バーへ立ち寄り、1杯だけ飲んで帰宅しローラの隣で眠りにつく。そんな一見変わりのない毎日。パターソンの日々を、ユニークな人々との交流と、思いがけない出会いと共に描く、ユーモアと優しさに溢れた7日間の物語。
ローラの夢であったカップケーキを市場で売ることがうまくいったお祝いにディナーと映画で過ごして家に帰ると大切な詩のノートが愛犬にびりびりに破られたいた、失意の日曜の公園で呆然とするパターソンの前に永瀬演じる謎の男が現れる。彼との会話が弾んでゆく。その男がパターソンに白紙のノートを渡される。これを機会に再び詩を書いてゆくパターソンであった。そしていつもの月曜が始まる。
毎日の仕事と美人の嫁さんと一杯のビール
幸福って何。 嫁さんが働かなくても食っていけてるのは、子供がいないからなのだろうね。赤ちゃんができた時この家庭がどうなるのか見てみたい気もする。 わが家も20年くらい前までは、ああやって朝方チューとかしてたよなー、とか。 でも、観て損をした気分にはならなかったので、言葉にできない何かを、心の中に残してくれた作品なのだろうと思う。
銚子商業の銚子君
パターソンという街に住むパターソンという苗字のバス運転手の1週間。 特に事件が起きるわけでもない日常生活の話だけど、退屈しそうで退屈しない。 行きつけのバーのカウンターでの会話や、妻の新しいレシピのピザを食べるところや、フフッと笑えるシーンが散りばめられている。 ジム・ジャームッシュの王道路線。
不安
これ程までに不安定で不安で終始ドキドキしながら映画を観たことがかつてあっただろうか。 終わってみれば日常を描いた映画だったんだと思うし、最後の永瀬正敏でギャグ映画だったんだとわかるが、本当に原因不明の得体の知れないモヤモヤが漂う怪作だった。 フライヤー等にある「いつもと変わらない日常がかけがえのない云々」は無視して観ることをお勧めしたいです。 今年ナンバーワンかもしれぬ。 素晴らしかった。 84
何の変哲もないでもちょっとだけおかしい毎日
パターソンに住むパターソンさんは毎日同じくらいの時間に起きて路線バスの運転手をしながら趣味の詩を書き、奥さんの話を聞き夜は愛犬の散歩に行きがてらいきつけのバーで一杯やるのが日課。 1日、1日、本当は全然違うのになぜか埋もれてしまうのが日常。 だけど、見ること、聞くこと、感じること、毎日違う。 そんな当たり前のことを7日間の日常風景で描き出す。 それでも少し事件は起こり、パターソンさんのまた新たな1ページの始まりに期待して月曜日を迎えたくなる映画。
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