パターソンのレビュー・感想・評価
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パッと見はシンプルな生活だけど 観てる側が主人公の気持ちを 読み取...
パッと見はシンプルな生活だけど
観てる側が主人公の気持ちを
読み取りやすくなってて
とっても深みのある映画だと感じました!
セリフが少ないからこそ
きっと今こう思ってるんだろうなって
たくさん想像がふくらみました!
ワンちゃんもポイントになってて面白かったです
移動時間は音楽を聴くことが多いけど
たまには何もせずそっと耳をすますと
色々と発見があるかも。。
繰り返しの毎日のようで全く同じ日はない!
白紙のページに広がる可能性
詩人のバス運転手が
妻と犬と一緒に暮らす
一週間の話。
作中に流れる時間の早さが
ここちよくて、
まったりします。
休日の昼に
ビール片手に
ゆっくり味わうような
テイストです。
眠っている時に
手を伸ばせば
触れ合える安心感と
浮かんだ言葉を
すぐ話せる距離感が
ありながらも
沸き上がる言葉を
文字にして残すことで
自分の世界観を
つくる行為がいいし、
共に暮らしながらも
それを認め、
無理に覗いたりして
ベールを剥がさない
やりとりがいいです。
お互いが
大切にしている価値観を
尊重しあっているのが
素敵に思いました。
おすすめ。
1日1日を大事にね。
パターソンという町に住むパターソンという名前のバス運転手の1週間をたんたんと描いた話。
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ジム・ジャームッシュの作品だから、当然派手なことは起こらない。ほんとうにある男の1週間の様子を描いただけ。奥さんと目覚めて(時には1人で)、バスの運転をして、詩を書いて、夜には犬の散歩がてらBARに行く。
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BARのマスターが客の女に気を取られて全く相手にしてくれない日もあるし、奥さんが作った謎の昼ごはんが美味しくなかったり、毎日少しずつ色んなことが起こる。
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これって私たちの日常そのもの。毎日一緒のようで違う。ちょっと嫌なことがあったり、ちょっと良いことがあったり。毎日が繰り返しなんて思わず大事に生きていこうと思った。
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この映画の最後に、「詩の翻訳はレインコートを着たままシャワーを浴びるようなもの」って言うセリフが出てくるんだけど、その瞬間今まで劇中で出てきた詩の字幕を必死に呼んでた時間はなんだったんだと思ったね(笑).
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だから字幕は無視して英語の韻とかに注目してみるのが良いかな〜
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大人が描いた大人
Patersonはじぶんとおなじ名前の街Paterson, New Jerseyでバスの運転手をしている。そこは有名な詩人William Carlos Williamsの故郷であり、Patersonも詩作をする。
Patersonは日常から刺戟をもらう。つれ合いのローラは自己完結している。勝手に幸福になっていてくれる魅力的なひとである。翻弄されるが、心地よい翻弄といえる。奔放だがPatersonの感情に無頓着なわけではない。
バスの運転手の日常は単調である。乗客の会話に耳をすますこともある。操車場の近くで、女の子が一人でいるのを見かけ、自作の詩を聞かせてもらう。韻は踏んでないという少女。その方が好きだとPatersonは伝える。
過介入はしないが傍観者でもない。バスの運行トラブルで乗客を誘導し冷静に対処する。ローラの飼い犬マーヴィンには敵対視されているが、散歩に連れ出しバーで一杯やる。失恋男から果敢に銃を取り上げる。
それらの途中にPaterson作の詩が挿入される。
語り口はリアルでもコミカルでもない。坦坦とかオフビートとは言えるが、anticlimaxが妥当と思う。皆、穏やかな人々である。
William Carlos Williamsを探求して米国を訪れている日本人の詩人──という役回りで永瀬正敏が出演している。瀑布の見えるすがすがしい公園でPatersonと詩について語り合う。
理知的だが、uh huhに不可解な抑揚をもつ男である。彼は「私の書く詩は日本語だけでね、英訳はしてないんだ」とことわって、Poetry in translation is like —taking a shower with a raincoat on.と見解をのべる。
明解な結論はなかったと思う。あるのかもしれないが、解らなかった。
たとえここに描かれている寓意が解らなくても、映画に、日本にはない大人度を見ることができる。それは、やみくもに羨ましくなるたぐいの大人度だ。
どうでもいい話だが、このような映画を見たときに、脈略もなく日本映画と比較して、日本映画批判がしたくなる。
そんな牽強付会をしたくなる以上、わたしにも大人度なんて言える大人らしさはない。だからよけい羨ましい──のだろう。外国映画と日本映画を比較する必要はない。すなわち比較するのは雨合羽を着てシャワー浴びるようなこと──かもしれない。
美しい
どこかのちょっと田舎町的な雰囲気も感じるパターソンという場所
その街でバス運転手をしながら詩を描いているパターソンという青年
結婚しており奥さんは白黒に夢中なアーティスティック(エキセントリック?)な女性
奥さんは売れてお金持ちになることを夢見ているのだろうか?
色々な事に挑戦する
そんな奥さんも旦那の詩に対しては絶賛し世に出ることを勧めてる
劇中の詩作を通じて流れる映像は色付けされていくかのようで
美しく何か独特な力を映像に与えている
ひたすら緩やかに流れる日常の時間の中で
主人公が詩作に没頭する姿に
創作する事とは?と問いかけられてるような気分になった
俺も何か作ろう...そんな気分にさせられた
デイリーニュース
のように毎日同じ時間に同じようなことを繰り返すが、よく見るとその日常は毎日新しくて、決して平凡であったとしても感じ方一つで楽しくもなり、感傷的にもなる。
そんなパターソンの日常を切り取り、少しづつ変化する新しい毎日をジム・ジャームッシュらしくゆっくりと時間をかけて見せていく。
少しの時間だけ出演する永瀬正敏が、、、。
永遠不滅
パターソンはバスのドライバー。同じドライバーでも、「タクシードライバー」のトラヴィスは、民主主義の理想と現実の狭間で、「腐敗しきったこの街を俺が浄化してやる」と決意した。
イギー・ポップは放蕩三昧に生き延び、次の世代の反逆児ロックスターの手本となった。
スマホの父、スティーブ・ジョブズによって、アメリカン・クールはついに消費至上主義のロジックにまみれてしまった。
そこで、ジム・ジャームッシュは自分の撮る映画を不滅にすることで、私たち市井の人々の営みを永遠不滅の価値あるものにしてくれた。
反復はそれぞれ独立して存在しているのではなく、互いに連鎖をなして支えあっている。それゆえ一連の創造と芸術は一連の反復によって生まれるのかもしれない。
小さなマッチ箱、バスのお客さんのおしゃべり、あちこちで出てくる双子のイメージから、そんなことを感じた。
そして。魂の回復は見ず知らずの他者との共有のなかにあると気づかせてくれた。
余韻がハンパないチャーミングな名作。
穏やかな日常なのに退屈さを感じない。
パターソン氏の持っている物がセンスが良い。奥さんの突飛な行動に少し困ってはいるけど本気で怒っているわけではないところに愛情を感じる。全てが詩的に進行していき、実際に詩を詠む心を持っている人には日常がこう見えているんだろうなと感じる。街の景色も綺麗で、散歩できる場所に住んでいるって良いなあ。感性とは、自分の人生を楽しむための道具なんだと思えた。連想した著書は、レベッカ ソルニット「ウォークス 歩くことの精神史」と四元康祐「偽詩人の世にも奇妙な栄光」。
丁寧に平和な日常を描く。
パターソンですごす彼パターソンは平凡な1日1日に、小さな幸せを見つけ、小さな発見を見つけ、そしてそれを詩にする。携帯も持たない彼そのものが名前の通り、まるで街パターソンを映し出す。愛犬とのつながりもクスッと笑ってしまう。ここまで日常を、丁寧に表す映画はあまりない、そして誰が見ても心地よーく平和に観れる。
日々を自然に穏やかに過ごすパターソンと、新たなことを楽しみ、独特な自分を表現しているローラ、2人の対比が、結婚しているのと同じようになぜだか、マッチしているの。
ローラの独特すぎるセンスがなんだか憎めない。
毎日同じように過ごしているけれど、毎日違うポエムができる、普通に見せかけて独特な視点を彼も持っている。そこが、心地よい映画を作り出した理由の一つなんだろうな。わんちゃんが、毎度ポストを傾けたり、キスしてるのうーーってうなったり、わんちゃんも、1人の俳優だったなぁ。マリッジストーリーや、パターソンを観ていると、SWのときのアダムがまるで、違う人間のように思え、また、隠れた優しさがちょろっと出てくる理由がわかった。
心が通じ合うという気持ちよさ
アダム・ドライバーの佇まい、声、表情。俳優としての器なのか、監督の力量なんでしょうか、なんかこの作品に他の演者はありえないのではないかと思えた。映像もセリフも静かにそっと傍らに寄ってくれるような、それも決して嫌味ではなく。幼馴染としみじみ昔を振り返っていたような2時間でした。彼女とパターソンの会話は言葉は少ないけど気持ちが本当に通い合って素敵。とても好きでした。
愛しい日常
噛み合ってない夫婦、変わらない日常。
なるほど、この映画はパターソンの日々のストレスが
終盤に爆発し、パターソンの町が火の海になる話だな!
と予想を立てて観てたのだけど、
月曜日、火曜日のバスの乗客の会話を見て、
ジャームッシュぽいなと、思って調べて観たら
監督はジム・ジャームッシュで、見方を変えました。
代わり映えのない日常のパターソン個人の話だなと。
同じルーティンで毎日を暮らす主人公。
何故か部屋の中をモノトーンにして行く空気の読めない妻。
バーで会う逆、バスの乗客。ブルドック。
これが主人公の全て。
なのだけど、地味な暮らしの中にも不思議な事がたくさん
起こる。
乗客の馬鹿な会話、仲の良かったカップルが別れたり、
やたら出て来る双子たち、バスの故障、
ランドリーのラッパー…
僕も、10年ほど日記を付けてたのだけど、
毎日同じ事の繰り返しばかり描いてる気がして、
何かした方が良いんじゃないか?と
その変わらない日々を愛せなくなってしまったけど、
パターソンはこの日常を愛してて、
代わり映えのない日常の素晴らしさに気付いてる
同じ日々が良いんだよ。と言ってくれてる気がして
とても嬉しかった。
これからどうやって生きようかと悩んでる時に、
全く違う場所から来た日本人と出会い、
詩を共通点として、ノートを貰い
また同じ日々を戻って来る。
不思議だけど、運命って、こういう出会いってあるよなと
感じる最高のエンディングだったと思います。
バスの運転手の何気ない1週間。
『パターソン』鑑賞。
*主演*
アダム・ドライバー
*感想*
朝6時帯に起床→妻にキスをして、出社→バスの乗客の話を聴きながらバスを走らせ、帰宅した後、愛犬のブルドッグと夜の散歩(マーヴィン可愛かった!)→いつものバーで一杯だけビールを飲む。
それが本作の主人公パターソンの何気ない日常。
バスの運転手ですが、合間に詩を考えながら、持参のノートに書き留める。妻はカップケーキ作り。
正直言って、退屈な映画です。しかし、この「何気ない日常」こそが見所。コロナの影響で普段の日常生活が一変した今、この作品を見つけてとても癒されました。
一週間の日常が描かれおり、様々な人間模様、一期一会のようで、「詩」を通して映し出されています。中には、ヒヤッとする場面がありますが、とても優しいです。そして、ほっこりします。(^^)
アダムドライバーの演技が良かった。
あと、永瀬正敏さんが出てました。
ちなみに、アクション要素やサスペンス要素は一切ありません。100%ヒューマンドラマです。
緊急事態宣言が延長、コロナの影響で色々と大変な時期だからこそオススメしたいです。
退屈ですが、とても素晴らしい作品でした!\(^^)/
安定のジャームッシュ節!
ニュージャージー州のパターソンに住むバスの運転手パターソンの日常。
決まった時間に目覚め、バス運転の仕事のかたわら、趣味の詩をつづる。ちょっと変わったパートナーとも仲が良い。仕事が終われば犬の散歩がてらに、いつものBARでビールを飲む。
特別な事は何も起こらない日常が、ジャームッシュが撮ると、そんな時間こそがかけがえの無い日々と思える。なんだろねー いいわー
アダムドライバーもいい味。ジャームッシュ節健在!
ペパーミントグリーンが何故か良い
日常に非日常をチョイと加えて
ジム・ジャームシュ×アダム・ドライバーは観ないといけないよね。たぶん、生真面目で神経質な主人公の何気ない1週間を描く映画。
朝起きて、仕事して、詩を書いて、バーで飲んで、家族との何気ない幸せを感じる。そんな日常。一歩間違えたら酷評になりかねないけど、そこはジム・ジャームッシュ、観る人を選ぶ、いや…観たい人が観る映画でした。
ちなみに主演の女優さん、どこで観たかなぁ…と思っていたら『ババールの涙』だった。
確かなのか、儚いのか。
ゆるい日常系なんだけど、なんとなく不穏な印象が残るのは音楽のせいだろうか。
目の前の現実が、実はすごく儚いというか
今にも崩れちゃいそうなアンバランスさを感じてしまった。
作品を通して感じたのは、自分の感性を信じてあげようっていうメッセージ。
気ままな彼女の表現を優しく受け止めるパターソンがたまらなく魅力的だし、
誰に読ませるでもない詩を書き続けるとこも素敵だと思った。
最後に急に永瀬正敏が出てきて、ちょっと笑っちゃった。
旅行に行った詩人って設定なのに、あのカバンとスーツなのかよって。
アダム・ドライバーの出演作はいくつか見たけど
彼にはこういう役こそ合ってると思う。
ヤング・アダルト・ニューヨークも良かったし、ブラック・クランズマンも良かった。
あの酷い出来のスターウォーズで初めて知った俳優だけに、
こんなに良い役者なのかと気づかされた。
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