ゴースト・イン・ザ・シェルのレビュー・感想・評価
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原作や押井版や神山版の攻殻機動隊へのリスペクトが感じられて、特に吹...
原作や押井版や神山版の攻殻機動隊へのリスペクトが感じられて、特に吹き替え版での細部への拘りが、楽しかった向きには楽しめるかわけだが、その表層の記号の拘りさえタチコマが出てこないのは失敗と言えよう。
吹き替え版の声優たちは攻殻機動隊の世界観を維持するために頑張っていたおり、その点は評価できるが、それも脚本があっての事でしかない。結局予算不足と研究不足。
個別の11人の傑作がちっぽけな世界観に収まってしまっている感は否めない。草薙少佐や荒巻か行使する長いセンテンスの曖昧接続の<が> を多様する会話を今のビートたけしが演じるのは辛かろうし、そうあるべきでもないだろう。
原作が持っている複雑系リゾームのネットワーク構造を単純な出自と記憶が織り成すアイデンティティと言う20世紀的な物語へと還元する事でしか、撮れなかったこの作品を断固として認めるべきではない。桃井かおりやビートたけしを召喚したこの映画は、結局、60年代的造反有理の世界に囚われすぎている。それがビートたけし事荒巻が演じる銃撃戦が北野武の映画を思わせてもである。それは別の世界観の別の映画でしかない。国会議事堂の前でプラカードを持って拡声器の前で叫ぶ彼らの言葉は、この映画よりもっと想像力に、溢れていたと言えよう。そうこの映画自体が、現実に追い越されているのだ。
吹き替えをされた声優陣は素晴らしかった
監督が攻殻機動隊を好きなのだという想いは映画を観ていてよく伝わってきたけれど、あくまでもそれだけでした。映像は綺麗です。ただそれは、あくまで表面的な部分の模倣であって、根底の部分のGhostが描かれていない。良くも悪くもハリウッド映画になってしまっていて、この映画が攻殻機動隊かと言われると、そうだと言えそうにありません。監督にとって原作の印象深いシーンをちぐはぐに繋ぎ合わせて作り上げた感が否めずに、最後まで集中して観ることが出来ませんでした。それでも最後まで観られたのは、吹き替えをされた声優陣が素晴らしかったからの一言に尽きます。
最後まで見ると案外うまくできてる気がする
桃井かおりが出てくるあたりまでは、これは失敗なのではないか?と思って見ていました。
劇中の情景描写はアニメと同じ方向性なのですが、実写のためか予算のためかグロテスクで汚い映像になってしまっていて、アニメの方を好きな女性も引いてしまうのではないかと感じました。 アニメを追わずにそこそこ綺麗でスタイリシュな実写映像を目指したほうが良かったように思いました(映画マトリックスみたいに)。
他のコメントでもあるように、北野武さんはずっと日本語でしゃべるわけですが、劇中で電脳化により、子供が数秒でフランス語を学習したといった話が出てくるので(吹き替え版)、電脳通信で他人とコミュニケーションできる人間が、口で何語を話すかは個人のアイデンティティーの1つという設定なのだろうと理解しました。そういうなんでも理解できるし、そうなんだと思い込まされてしまう(脳のハッキング)くらい電脳化が進んだ世界で自分のアイデンティティーを探すというテーマを意識させるための小道具ではないかとも思います。
全体を通して感じたのは、登場人物・設定はGHOST IN THE SHELLなのですが、ストーリーはロボコップの劇場第一作を少しハッピーエンドにしたような感じにまとまっており、個人的にはアニメの劇場版第一作のラストより、こっちの方が好きです。
アニメの劇場版第一作は草薙素子の晩年と思うので(テレビ版より未来)、長い捜査人生を経て人形使いとどっかへ行ってしまっても良いのでしょうが、本作の様にこの時点が彼女の義体での始まりとしたほうが見る人が混乱しないし、パート2が作りやすいと思います。老いないヒロインなので時間経過が難しいですね。
「草薙素子は日本人のはずなので、ヨハンソンは..」という人も桃井かおりとのやり取りで明かされる真相とラストの桃井かおりとヨハンソンが素子の墓を参るシーンで納得できる脚本なのではないかと思います。 その点が引っかかって観ないという方が居たら実に残念に思います。
本当の未来を観たような
面白かった!
名シーンの実写化
『同意します』
何故、『攻殻機動隊』でなく、『GHOST IN THE SHELL』なのか。『攻殻』の意はフチコマ、タチコマの事であり、今作品はそれらに該当する兵器は描かれない。それよりも『義体化』された近未来に於いて、果たして自分のアイデンティティを証明する何かは在るのかという疑問を問い詰めるテーマを主眼としているのが今作品である。それは今まで何を成したかの『記憶』ではなく今現在、そして未来に何をすべきかという行為こそ、自分たらしめることであると台詞でも発言されている。
そして今作品の監督のリスペクト振りが過剰な程演出されているという点も忘れてはならない。枚挙に暇がないのだが、たけし扮する荒巻の台詞の『キツネを殺すのにウサギを寄こすんじゃない』も、過去作にありげな雰囲気での台詞回しさえもそのオマージュ振りが半端無く感じ取れる。
それで、勿論このサイバーパンク的世界観が大好物な自分からしても、今ひとつ物足りない所謂『哲学感』の少なさはがっかりだが、それでもハリウッドのそして中華資本のパワーがこうして日本の作品に息吹を与えるという点は寧ろ歓迎ではある。何せ日本は金がないからね。有るところから引っ張ってくるのは邦画界でも積極的に奮起を促したい程。
ニヒルでアイロニカル、皮肉屋な素子とハリウッドナイズされた主人公というのも面白いと思う作品だ。ま、でも一番好きな作品は漫画版の2冊目なんだけどねw
期待し過ぎは禁物
ブレードランナーの世界観を継承し、マトリックスに影響を与えた映画として、以前から名前だけは知っていた世界に誇るジャパニメーション「攻殼機動隊」の実写版。
ということで、アニメ未見のままものすごく期待値を上げて観に行ったが、少しがっかりした。
がっかりした点は以下の3点に要約できる。
①映画の内容が予想以上に薄い、アイデアが古い
攻殼機動隊は難解である…とは以前からネットの口コミ等でよく目にしていた。しかし、それは1995年にしかも日本のアニメーションで一線を隔す内容であったため当時としては斬新であったし、それ以降のSF作品にも影響を与えたからである。
しかし、1995年の企画を現代の技術で実写化するということ自体が少々古臭い。他のSF映画やサスペンス映画でも観たことがあるシーンが数多くあり、新鮮味にかけるのである。逆説的に言えば他の作品にオマージュされ過ぎている原作がすごいと言えるのだが、このご時世わざわざ実写化する必要性はないかなとも思えるのである。
ブレードランナーな世界観で、ロボコップのようなノリで作られた主人公が、マトリックスな情報社会の中マイノリティリポートのように謎解きを行なっていく…と。最後はやはりロボコップのような戦闘シーンもある。
②世界観がやり過ぎである。
SF映画の最高の醍醐味でもある「世界観を楽しむ」という点において現代のCG技術の凄さを垣間見ると同時に、何かが物足りない。やり過ぎていて現実味がないのである。例えばブレードランナーでは同じアジアンテイストな世界観ながら将来的にこうなるだろうなーという退廃的だが革新的な世界観がうまく作られているのである。
対して本作では街中を立体化したコイが泳ぐ等、バーチャル技術の凄さは伝わってくるのだが、退廃的な世界としては物足りない。むしろバトーが犬の餌やりのシーン等ででてくる路地裏等、汚くて地味な場所にこそ、ブレードランナーのような退廃的な趣が伝わってきて共感できる。全体を通してごちゃごちゃし過ぎな感じは否めない。
③予告編に良いシーン公開し過ぎ
本作を本気で見たいと思ったのは予告編のシーンがかっこよ過ぎたからだ。
トレーラー映像では芸者ロボットが要人を襲うシーンがあり、芸者ロボットの造形等SF好きとしてはかなり惹きつけられた。また少佐がプレデターばりの光学迷彩で敵をなぎ倒していく等、公開前にこんなに公開しても良いのかと思えるほど多くのトレーラーが公開されていた。
これだけトレーラーが面白ければ、中身も面白いだろうと思って期待していただけに残念である。
良かった点はビートたけしが渋くてかっこよかった点である。この映画の最大の見所は最後のシーンで悪を断つために、ビートたけしがアウトレイジばりの熱演を見せるところである。
一緒に観に行った友人はアニメ「攻殼機動隊」を鑑賞済みの方だったので、その彼の感想も載せておく。
「結構楽しめたな〜。ハリウッドだからかなりわかりやすく作られていた感じはした。アニメの方はセリフとか難しすぎて子供の頃に見た時内容がほとんどわからなかった。でもやっぱりアニメ版のほうが俺的には好きかな」
とのこと。
機会があればアニメ「攻殼機動隊」や友人オススメの「イノセンス」も鑑賞したいなと思った。
あと、今年は何と言ってもブレードランナー2049の公開年である。
今から非常に楽しみである。
非現実感の中での自分探し!!!
感想を一言で言うと、題名の通り。
①映像がとにかくすごい!!
私の、映画館でみる理由の一つである、映像&音響の質の高さは本当にものすごかった!
電子社会なんてかなり非現実的ですが、それでも何となく現代のどっかの国を思い立たせるような懐かしさも感じつつって感じで、とにかく作り込み感がすごい!!
②映画の中で明らかになっていく主人公の過去に必見!!
内容は映画をみてください。
自分とは何なのか?その問いの答えをずっと探し続ける主人公。
主人公が答に近づくたび、周囲ととりまく大きな陰謀がちらつき、なかなか答えがわからない。
この映画をみて、自分を支えるものは何なの?それは、今までの思い出なの?それとも今直面している現実なの?と、主人公の葛藤がみて取れます。
③設定でちょっと萎えました笑
詳細は語りませんが、何となく名前とか、設定に萎えました。
そのおかげで、内容が入ってこなくなった!
折角のめり込んでみてたのに、変なあだ名で呼ぶなよ!!皆バカップルだと思うだろ!!!!湘南乃風かよ!!!
なので点数は3点です笑
以上です。
キライじゃないです
世界観とキャラを踏襲し、原作とアニメリスペクトしつつ、未見の方にもわかりやすく!って、企画会議でホワイトボードにでっかく書きました!みたいな。
超気を遣った感&わかりやすくするために頭ひねりまくった感に頭が下がる。
特に博士とヒデオが印象に残ったなぁ。ちゃんとお話として感動したから元は取った感じ。
さすがに原作とアニメにおける少佐の苦悩が、個人的記憶の話になっちゃうのはいただけないが、なったばかりの身ではこれでいいのかな。続編期待。
なんでモトコが白人なのかーっ!なんて文句は、全身義体なんだから、最も美しい規格のやつにしたというだけだし、それは原作の世界観でも同じですよねぇ。私にはアメリカ人の価値観はわかりませんが。
そこかしこに低予算感があふれていて哀しみを誘いましたが、キライじゃないです。
がっかりな実写化ではなく笑える実写化!
ファンですが、意外と面白かった!
光学迷彩や街のつくりなど細かな設定は原作やアニメを踏襲していて、鑑賞しながら色々な発見があって面白かった。
自らの記憶や存在に悩む少佐も、新鮮で面白いし、動くスカーレットヨハンソンはやっぱりカッコよくて観ていて飽きません。トグサやサイトーには「!?」と戸惑いましたが、バトーさんは慣れれば違和感なく、少佐にひっそりと想いを寄せるバトーさんや犬と戯れるバトーさんにほっこり。
私は三度の飯よりタチコマ君が好きなので、「多脚戦車が...」と話に出てきた時には胸を踊らせましたが、現物が現れて、かなり笑ってしまいました。アニメとは全く別物です。なぜあそこだけ20世紀のロボットのようなのか謎です。タチコマファンは要注意。ぜひ、次回作ではリアルなタチコマ君を所望します!
色々ツッコミどころがある映画でしたが、それも面白いし、CG技術や役者さんの演技、音楽は素晴らしく、邦画のアニメ実写化に比べればずっとずっと良かったと思います!!
がっかりする実写化でなく笑える実写化で良かった(о´∀`о)!!ぜひ原作を知る友達と映画館へ!
2017-10
むちむちスカヨハの、
透き通る肌の綺麗なこと。
原作知らないから不安だったけど、わかりやすいストーリーでよかった。
街並みは東京というより香港ぽかったけど、それでも未来がこうなったら面白いなと思える映像。
ビートたけしだけが日本語なのが奇妙。
英語話す日本人や日系人でよくない?と思ってしまった。
スカヨハがむちむちでエロい。
そして陶器のような肌。
スカヨハは金髪だと北欧ぽさが出るけど、黒髪だとまた印象ががらっとかわりますよね。
今回みたいなちょっと影のある役はすごい合ってると思う。
コスプレ的な要素が強いアニメの実写化って、あらーやっちゃってるー😃って感じになるのが多い気がして二の足を踏んで見ずに来ましたが、スカヨハの美しさとハリウッドのお金かけました感のおかげで躊躇なく見れました。
今更の実写感
判る人には判る、と言ったところかな
原作と随分違い判りにくい所はあったが、結末になってみれば成る程これは言わば「予告編?」なんだなと言う事が、マニアなら判る。
一番驚いたのは桃井かおりだ、吹き替えで見て桃井のしゃべりに英語の字幕は付いていなかったから、あれ英語で演技したんだね、
タケシはやっぱり今一だったね。
まあマニアにとっては次からが楽しみって言う事かな?。
タチコマは出てこない!
昨今、人気アニメがいろいろ実写化され期待外れの駄作が多い中、原作ファンでハリウッド映画ということもあってとても気になり見に行きました。
期待が大きかっただけに、原作とのギャップの差にがっかりな点がおおい内容でした。(映画は原作と全くの別物だと思った方がいい)
ストーリーは少佐の生い立ちにフォーカスするアニメとは別の視点で描かれていて、少佐も名前が「ミラ」とか名乗ってたり、いきなり「クゼ」が絡んできたり原作を知っている人には違和感が多々。
ファンが見たかったのは、少佐を中心とした個性ある9課のメンバーが警察では手に負えない難解な事件をハイテクを屈指して挑むシーンだと思うのですが。
しかし、これを撮った監督さんはアニメをよく研究していて冒頭の光学迷彩を使った突入シーンや、多脚戦車とのバトルなど随所にアニメのシーンを見ているなと感じるところはありました。でもそこにタチコマは出てこない!
初めて知る人にはアクション娯楽としていいけれども、原作ファンにはおススメできない作品でした。
街がすごい!!
街の細部が気になってしょうがない。遠くからも、街中を車で走ったり、歩いたりする中で何度も映るがもっと知りたいと思わせる力があった。
患者の衣服の袖部
会議の映像インターフェース
義体の修理ロボットアーム
車、バイクなどのオリジナルデザイン乗り物
…などなど、もっと自慢してほしい、チラッと映るイカしたアイテムに見惚れた。
要するに、ヒーロー誕生物語って感じ。バトーの眼のところ、好き。2002年のTVアニメ版を半分ぐらい見た知識で観たのでかなり楽しめたと思う。
ぜひ、続編を観たい。そこで、魅力的な敵と派手なバトルを期待。
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