「これが、あの」ゴースト・イン・ザ・シェル イチイさんの映画レビュー(感想・評価)
これが、あの
初めに、私は攻殻機動隊はSACシリーズしか見ていません。
その上での感想となります。
総括すれば、よく出来たハリウッド映画だと思います。
SACでの“少佐”は大人といいますか、スマートといいますか、任務にかけるリソースを省いていきつつ必要に迫られれば大胆な行動に出るという印象があります。また、露出狂ですが部隊を率いるリーダーとしての力もあったように思います。
あとゴリラなので戦車の部品をぶっこ抜いたくらいで損傷もしません。ゴリラなので。
それに対して、この映画の“少佐”は「造られて」間もないせいか、どちらかと言うと子供に見えました。戦闘技術の洗練された子供です。制御不能です。“They created me, but they cannot control me.” というセリフのCMがありますが、まさにその通りです。
また、「造られた」ばかりだからだと思いますが、この映画の少佐は少佐と呼ばれつつも大した位置を占めていません。子分はバトーだけです。
あと、ゴリラ化しようとはしましたが、スカーレット・ヨハンソンという女性度のかなり高い方が演じたこと、また露出度の制御が上手くいかず0か100だったこと、この2つの要素のせいで失敗してしまいました。
この映画の少佐は草薙ゴリラではなかったようです。
くだらない話はここまでにしておきます。
話が長いのでまとめますと、ハリウッドのいつも通りのアレ、と言った感じです。
中国感のある街並み、ホロ広告、ホンダのバイク。
ホンダは関係ありませんが、画面の色調的にはマイノリティ・レポートに似ていました。
気になった点は下の2つということにしておきます。
・ビートたけしさんが「この国」と言った時の字幕は“state”なのにどうして国のトップが総理なのかわからない
・サイトーとかも日本語なのでは…?
話は飛びますが押井監督が公開前に奇妙な映画と仰っていました。ゴージャスな映画、とも。
そうとしか言えんわな、って感じです。
あと関係ないですが、私はとても優しいです。
そう、とても。かなり、めっちゃ。
優しい。
☆5を押すつもりでCG上手だねの☆2を押しちゃってても、それは手が滑っただけです。
吹替版にしておけば、印象は違ったのだろうか。