「名作は超えられなかった!」ゴースト・イン・ザ・シェル 映写技師さんの映画レビュー(感想・評価)
名作は超えられなかった!
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私がまだ二十歳そこらだった頃、『指輪物語』をアニメ映画化した意欲作が公開された。みなさんご存知の映画『ロード・オブ・ザ・リング』以前、1979年頃のことです。実写で撮影したフィルムをベースにアニメ化した斬新な技法は原作の世界観を抽出する事に成功し話題になるが興行的に大失敗~続編は作られずに終わりました。個人的には大好きなアニメだったので残念でした。以下は『攻殻機動隊』、『アバロン』、『イノセンス』を劇場で見て来た私なりの感想になります。本作は許されないミスを3つ犯しました。①ストーリーに変更を加えている。②未来都市は『ブレード・ランナー』の猿真似。そして最大のミスは③攻殻機動隊の命とも言えるテーマ曲(女性民謡グループ“西田社中”が唄う合唱曲)を冒頭の擬態シーンに使わなかった事です。川井憲次さんが作曲したサウンドトラック不在で攻殻機動隊を語ることはまず有り得ません!よって押井守監督作品を一度も見た事がない人は「つまんねぇ~」と叫ぶでしょう。熱狂的なファンは「偽物~」と怒るでしょう。CG描写に傾倒しすぎて映画の本質を置き去りにしました。海外版ポスターの出来栄えが良く、スカーレット・ヨハンソンの草薙素子がメチャ良かっただけに、う~ん残念!
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