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映画「汚れたミルク あるセールスマンの告発」 汚れたミルク あるセールスマンの告発
劇場公開日:2017年3月4日
解説
アカデミー外国語映画賞を受賞した「ノー・マンズ・ランド」で知られるダニス・タノビッチ監督が、パキスタンで実際に起こった事件を題材に、子どもたちを守るため巨大企業に立ち向かう男の闘いを描いた社会派ドラマ。あるグローバル企業がパキスタンで粉ミルクを強引に販売したため、不衛生な水で溶かした粉ミルクを飲んだ乳幼児の死亡率が増加してしまう。自分の販売した粉ミルクが子どもたちの命を脅かしていることを知ったセールスマンのアヤンは、企業を訴えようとするが……。出演は「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」のダニー・ヒューストン、「君のためなら千回でも」のハリド・アブダラ、「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」のアディル・フセイン。
2014年製作/90分/インド・フランス・イギリス合作
原題:Tigers
配給:ビターズ・エンド
スタッフ・キャスト
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2017年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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『ノー・マンズ・ランド』でその名を轟かせたダノヴィッチ監督。ユーゴ出身の彼が本作で選んだ舞台はパキスタンだ。妻や親たちに少しでも楽をさせたいと奮起して世界的な多国籍企業の営業職に就いた主人公。前半は彼の成功物語かと思われるも、中盤から一変。粉ミルクをめぐる社会派のアプローチを見せ、主人公が次第に追い詰められていく姿を描く。衛生状態の悪いこの国では、水質の悪い水で粉ミルクを溶くことで多くの乳児が健康被害に陥っていたのだ。
そもそもダノヴィッチはボスニア紛争の映像カメラマンとしてキャリアを始動させた人だが、故郷を遠く離れた彼がアジアの片隅で起こった“一人の男の戦い”に関心を寄せ(この主人公もまた故郷を遠く離れることになる)、「再現ドラマ」と「映画化を検討する製作チーム」という二重の構成でストーリーを織りなしている点も目を惹くところ。告発モノながら、語り口や構成上の実験要素が絡み合った異色作と言えるだろう。
2019年5月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
実話に基づいた話であり、重みがあります。
私自身も一般企業に勤める身なので、企業が果たすべく責任について考えさせられます。
正しいことをした人間が、なぜあのような目にあうのか?
映画を観終わって晴れ晴れすることは決してありませんが、多くの人に見てもらいたい映画です。
2018年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
いい映画だと思います。といいながら、ちょい後半寝落ちしましたが。粉ミルクを汚れた水で溶かし、乳児に飲ませることで成育障害や病気になる、その事実の内部告発を行なったある男のお話。
男が就職から内部告発に至り、会社と権力によって弾圧を受けるその経緯を丁寧にかつ端的に追っている。なので、理解しやすいし見やすい。
ただ映像作品を制作して広く事実を知らしめようとする、ということなのだが、映像制作している人たちの立ち位置が途中までよくわからない。そこがぼんやりしています。
あと音楽はいいです。滲みる音楽です。
巨大な市場を死守しようとする大企業とその恩恵を受ける政府、悲しいかないつの時代、どこの国でも同じようなことが起こっているものです。