映画レビュー
"あなただったのね・・・ずっと私の頭の中を覗いていたのは・・・"
ひとくちに妄想性障害orパーソナリティ障害or二重人格といったヤバい女性の話と片づけられそうな映画。
あえてヒロインのミンジョンを上記でカテゴライズせず、限りなく一般的な女性であると仮定して考えてみた。
小説家の遠藤周作曰く、自分という者には1.「世間が知ってる自分」2.「自分だけが知ってる自分」3.「自分が知らない自分」がいるとのこと。(3つの自分)
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私の偏見ではあるが、女性は自覚的にしろ無意識にしろ、嘘の記憶や存在しない記憶をあたかも真実で存在したかのように、自らの記憶を改竄する能力を有すと考える。(女性の記憶改竄)
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自覚的あるいは無意識であるにしろ、少なくとも2と3の間をゆらげるのは女性だけ。(2.5.「女性だけの2.5次元の自分」)
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一方なおのこと、男性には2.5次元の自分が女性に存在していることなど知るすべもない。作中ではミンジョンの周りの男性たちは、そのことで苦悶して煩悶して自問する様が滑稽に映る。(男性の不可知の苦闘)
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では、男性はどうすべきか?ミンジョンは、知人として声をかけて来た男性に、双子だから人違いだと述べる。当然、男性は信じない。だがである。しかしである。それを信じるべきなのである。女性にはいくつも自分がいることを、男性は知るべきなのである。(3.5つの自分)
補足:
ラストにおいて、ミンジョンは男性との会話中に突然頭痛で顔を歪める。そして、男女の仲は丸く収まり急なハッピーエンドを迎える。それはまるで、『進撃の巨人』のミカサによる頭痛がキッカケの世界改変みたいだった。ちなみに、世界を改変する能力は本人のではなく、別人であるユミルによってもたらされていたのだが・・・
【一人?の酒好きな可愛い女に振り回される3人の男の恋愛会話劇。ホン・サンス監督マジック炸裂映画である。】
■恋人のミンジョン(イ・ユヨン)が男(クオン・ヘヒョ)と酒を飲み、喧嘩をしたという話を聞いた画家・ヨンス(キム・ジュヒョク)。
その夜、2人はユンスの部屋で口論になり、ミンジョンはしばらく会わない方がいいと言って出かけてしまう。
一方、彼が住む延南洞では、ミンジョンにそっくりな女性が男たちに言い寄られていて、その女はアッサリと男と酒を飲むのである。
◆感想
・不思議な作品である。ミンジョンは、本当に双子なのか、それとも彼女の芝居なのか。
・だが、確かにミンジョンは可愛いのである。男にもてるのである。まあ、演じているのが、イ・ユヨンだからね。
・そして、ミンジョンは、男達と酒を仲良く飲み、一人の男(クオン・ヘヒョ)は、アッサリ降って、もう一人の映画監督の男と飲んでいると、その男がやって来るが、二人は高校の同級生で盛り上がる。
で、ミンジョンはトイレに行くと言って、姿を消し、ヨンスの事を知らないと言いながら、仲良く同衾するのである。
<今作は、不思議な男女の恋愛会話劇であるが、何故か面白いのである。これが、ホン・サンスマジックなのであろうな。>


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