昼顔のレビュー・感想・評価
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倫理観を問う映画ではない
単に不倫が「良い、悪い」という倫理観を問う映画ではなく恋愛の持つ普遍的なもの(誰かが結ばれると誰かが傷つくという側面)を強く描
いていると感じた。
そして紗和と北野の真っ直ぐで曇りのない愛は
眩しく、羨ましくもなる。
不器用で正直すぎる二人は周りを翻弄させ狂わせてしまうが、良くも悪くもそこが人間臭く、計算高くなく、清々しささえ感じてしまう。
結末はどうあれ、こんな風に誰かを愛し、愛されたいと心を揺さぶられた作品だった。
私は泣けませんでした
好きになった同士、伴侶がいた。
出会う順番が違っただけで、道ならぬ恋だと責められる理不尽さ。
それが、TVドラマを見たわたし(既婚)の感想でした。
どちらかと言えば乃里子より沙和に共感出来ると。
けれど、
裕一郎との新しい生活を夢見ながらマンションを訪ねた沙和に対し、
”まだ妻である”乃里子が望むただひとつの願いを沙和が拒否した瞬間、私は初めて乃里子に同情しました。
裕福な家庭で愛されて育ち裕一郎と結婚、
順調にキャリアも積み、彼との子供を願っている美しい女性。
完璧な自分の人生はパート勤務の平凡な主婦に夫を奪われたことで崩れてしまう。
(ドラマでの)示談の場で沙和に突きつけた条件も、その後慰謝料無しで離婚に応じようとしたことも、彼女のプライドに他なりません。
自殺未遂までした精神状態でありながら、必死で自分を納得させようと寛容さを装う乃里子の表裏一体の狂気に、目前にある二人だけの幸せしか見ていなかった沙和と裕一郎は鈍感過ぎました。
特に裕一郎は、別れようとしている乃里子を妻ではなく『家族』のような対象で見ている残酷さ。
左折のウィンカーのまま駅に向かわせなかったのは、乃里子に謝りながら乃里子の傷を理解していない裕一郎自身とも思えました。
沙和もまたしかり。
乃里子の前では、それがポーズでも頭を下げ続けるべきでした。
「これからも裕一郎と呼ばせて」
結果的に乃里子の夫を略奪した人間として、願いを受け入れ十字架を背負いながら生きるべきでした。
奪われた乃里子にとっては、沙和の想いが純粋であればあるほどその全てが邪悪なしたたかさに映り、
裕一郎が自分よりも沙和を選んだことを最後まで認めたくなかった。
純粋さは免罪符ではない。
勘違いをした悲劇、私は泣けませんでした。
最後の子どものシーンが…
不倫映画で結末としてはこうなるしかないかなという感じです
なんにしろ不倫は良くない、ダメという
メッセージはしっかりと伝わったと思います。
こういう映画を観て、変な憧れを抱かないように罪と罰で、
死という締めくくりで不倫にエンディングを打ったのもちょうど良かったかもと思います。
ただ最後の指輪を
いかにも北野先生ぽい子どもとさわちゃん風な清楚な子どもがやり取りするっていうエンディングも
白夜行のエンディングのように
せめて、ハッピーな部分をというベターな感じがしてそこが腑に落ちませんでした(笑)
ただ不倫映画ですので、ハッピーに終わらせず不幸にさせすぎて見る側をドンよりさせすぎないようなオチ方はとても難しいなと感じました。
心が痛くなりました。
やっぱり、こんな最後にするしかなかったのかなぁ…
と、感じました。
だからと言って、どうだったら良かったのか?と、問われると返答できない自分がいます。
せめて、最後の言葉は伝えてあげて欲しかった。
無難にまとめた感じ
驚愕のラストと宣伝でも言っていたので「もうこれしかないな」と思った通りの終り方でした。無難な終り方だけどもうこの終り方で良かったと思うし、観る人目線でかなり感想も異なる…その辺がうまくまとまってたと思います。レビューを見れば「不倫は結局誰も幸せにしない」とあれば「純愛」と見た人もいます。幸せはその人の捉え方なので、、私はのりこはさっさと北野先生と別れて次の出会いや幸せを見つけて欲しかったです。最後まで嫌な悲しい女で終わってました。不倫の前に奪われる者の辛さの前に「妻である自分がもう愛されていない」事に目を背けていた気もします。映画はみんな不幸せで終り、幸せに終わった。。両方に思えました。
乗る前から結果がわかっていても楽しい、ジェットコースター
そのタイトルが2014年の流行語にもなった、テレビドラマ「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」(2014)の劇場版である。
本作は50年前のカトリーヌ・ドヌーヴ主演でヴェネチア映画祭金獅子賞の「昼顔」(1967)をオマージュしている。貞淑な妻が昼間に隠れて売春をしているというオリジナルに対し、普通の主婦が昼間に不倫をすることを"昼顔"という言葉に懸けた。
さて完結編となる本作は、放送から3年。俳優・斎藤工の出世作であり、メジャーになった今だからこそ映画化が実現したのだが、ストーリー設定も同じ3年後になっている。
連ドラを見ていなくても、問題なし。むしろ登場人物も絞られて、シンプルにまとまっている。本編は、複数の不倫がパラレルに進行していたが、劇場版は上戸彩が演じる"木下紗和"と、斉藤工の"北野裕一郎"、その妻"乃里子"の三角関係の再燃で盛り上がる。
不倫問題は、巻き込まれた当事者とその周辺は大変だが、部外者は好奇心だけの、実に下世話なテーマにすぎない。社会通念や法的罰則がなければ、自然な"純愛"であり、見方によっては、"生物学的な繁殖活動"に過ぎなかったりする。人間界では、ケモノ呼ばわりされるわけだが…。主人公の"北野裕一郎"の設定が、"生物学の先生"であるのは、"聖職者"とのミスマッチを象徴している。
夫と離婚した紗和は、誰にも気づかれない海辺の町で一人暮らしをしている。そこに大学の非常勤講師として働いていた北野先生が、講演のためにやってきてしまう。
もうだいたいエンディングは読めるわけだが、だからといってネタバレ厳禁。とてもよくできた構成で、乗る前から結果がわかっていても楽しい、ジェットコースター展開なのである。不倫にハッピーエンドは期待できず、ラスト30分の"乗り心地"は、とんでもないアトラクションだ。2人以上で観れば、きっと観賞後のネタにつきないと思う。
なんといっても上戸彩の演技に圧倒される。わきあがる情念を理性で抑え込む演技は、切なく伝わってくる。斎藤工もしかり。こういう役どころが逆に魅力を引き出している。
西谷弘監督は基本テレビドラマの演出家なので、ドラマの劇場版の演出が多い。福山雅治の「ガリレオ」シリーズとその劇場版「容疑者Xの献身」(2008)、「真夏の方程式」(2013)。織田裕二の「外交官・黒田康作」シリーズとその劇場版「アマルフィ 女神の報酬」(2009)、「アンダルシア 女神の報復」(2011)など。いずれもスタイルは単発完結で、本作も気持ちいいくらいスッキリと完結する。
(2017/6/10 /TOHOシネマズ日本橋 /ビスタ)
上戸彩の演技力素敵でした
内容的には、想像出来る範囲でしたが上戸彩のやつれた感は、この映画に合わせて痩せたのでしょう。不倫で家族を失い、一人で知らない街へ引っ越し苦労しているさまがリアルに表情に現れていた。最後のシーンの線路でもがくシーンも演技力感じました。上戸彩もっと好きになりました。あと周りの出演者も映画を観る前は、なんでこの人なんだろうと思っていましたが観たあとなるほどと思いました。この人でしか出来なかったと納得します(^-^)
なんでかね。
ドラマが好きでサワと先生のその後が気になって見に行きました。が。途中から誰もが結末をわかってしまうようなそんなストーリー…なんであんなにありきたりにしてしまったんだろ。指にホタル止まるし。ドラマがリアルだっただけに映画も期待してたけどリアル感が無かった。でも、サワちゃんと先生は好きだから見て良かった。ありきたりすぎるけどせめて指輪はサワちゃんに…
号泣してしまいました😭
悲しく切ない、苦しくそして、怖いで終わるかと思ったら、エンドロールの指輪のシーンで少し救われたように思います。見る人の立場で各々の思いや受け止め方、意見が違うのではないかと思う作品でした。 誰かとみるより、ひとりでひっそりみて思いにふけるといいかなー。3年後くらいにまたその後をみてみたいです。
全ての人間は自分勝手に生きている
再開して関係を続け、結婚しようとするサワと北野先生
妻が男と逃げた事を恨み続け、サワに意地悪をしつつ、口説こうとするオーナー・自分が出来なかったことをしているサワに意地悪をする店の女・最終的に夫を殺して?しまうメンヘラの北野先生の妻
不倫した人、された人、したくても出来なかった人
どの登場人物も、自分を正当化し、自分が一番かわいく、自分勝手に生きている
それは良い、悪いではなく、それが人間の本質であり、人間のサガ。単純に不倫はいけませんとか、怖いとか、そんな視点で見るだけの映画ではない
北野先生の妻のメンヘラ度合いは結構キツイ
サワなら、同じ立場になってもラストのように暴走しないだろうし、ましてや北野先生を殺すことはしないだろう
結婚と言う制度、紙切れ一枚で自由を奪われ、縛られて
なんて人間は不自由なのか
二人が本当に楽しそうにしている姿を見ていると、とても切ない
サワが先生の子供を宿り、数年後にその子供?が指輪を見つける。ある意味、二人は結ばれたということでは、これもひとつのハッピーエンドだと思うのだが
おもかった。不倫する脳内お花畑な二人と傷つく周りの人たち。結果的に...
おもかった。不倫する脳内お花畑な二人と傷つく周りの人たち。結果的に不倫なんて幸せになれないんだなあ。それにしても上戸彩はかわいい。子供産んだのにさらに綺麗になったなあ
道徳を教えられたようで…
ドラマのファンで、公開を待ちきれず試写会へ。
結果、ショックで1週間ほど心がザワザワしてました。
トータルで思うことは、「不倫は悪いこと」と改めて教えられたようで、少し残念。
というのも、不倫が悪いことというのは誰しもが知ってることなので、せめて映画だけは、そこをグレーにしてほしかったというか。。
あと、「死んでも良い」と思ってるキャラクター(ノリコ)は生かし、「生きたい」と思ってるキャラクター(北野先生)を殺してしまう演出も、イマドキどうなの?と思ってしまった。
あまりにも呆気なく…少し安易では?
映画はやはり観客に希望を与えるものであってほしい。
サワが妊娠…というところで希望を残したのだと思うが、もう少し分かりやすい希望がほしかったかな。。
きっとこういう展開になるのがリアル、なんだろうとは思うんですけど、
ドキュメンタリーではないので、映画はもう少しファンタジーであってほしい。
ただし、終盤の上戸彩さんがホームから這い上がるシーンは秀逸。
女の強さにグッときました。
上戸彩さんて、こんなに凄い役者さんでしたっけ?
あ、でも金八先生のときも物凄かったですもんね。
北野先生がただただ哀れで、、
1週間ほど立ち直れません。
色々考えさせられるので、トータルで言うと良い映画なのだとは思います。
結婚と不倫、執着と愛のパラドクス
ドラマは見ないままで鑑賞。
主要人物4人、誰の気持ちも分かるだけに、何を恨んで誰を悪者にしたらいいか分からず、気持ちの整理が付かない。
けど、それこそがこの作品の狙いであり、このご時世に「不倫」を描く上で必要な要素なのだと思う。
死をもって、永遠に裕一郎を自分のものにした乃里子。
乃里子の「私の方がずっと裕一郎を愛しているのに、どうして!」という叫びは、もはや愛ではなく、執着の告白だ。
「不倫」というと欲や執着のイメージが強いが、実のところ、紗和よりも乃里子の方がずっと執着が強かったんだろうなぁ。
本当に裕一郎を愛していたのは、紗和だった。なんとも皮肉な関係図…。
あんなに紗和が欲しがっていた「紗和が好き」という言葉が、裕一郎からの口から発せられたのが、乃里子の前とは…あまりにも切ない。
その言葉が、乃里子の背の最後の一押しになってしまったと思うと、胸が締め付けられる。
それとほぼ同時、紗和が貼った左薬指の絆創膏をお守りのように手で押さえて、祈るように目を閉じた裕一郎。
その祈りや想いが蛍に形を変えて、紗和の左薬指にともって、紗和を生かしたのかな…なんてメルヘンな妄想で、モヤモヤした気持ちを払拭してみた。
ノリコが7階から飛び降りたのに、脊髄を痛めた程度だったり...ツッ...
ノリコが7階から飛び降りたのに、脊髄を痛めた程度だったり...ツッコミ所も何ヵ所かあったけど、楽しめました。
不倫劇に良い結末はない…よね
身籠る結末は原作もそうらしいので、分かってました。ドラマのラストがのりこが、気弱な事を言ってたので、のりこがてっきり死ぬのかと思ってたので、裕一郎がそうなるのだけは意外だったかな。純愛とはいえ、不倫劇に良い結末は予測してなかったけど、私も紗和とその子供で、思い出の河原の百葉箱のとこに行き指輪を見て感涙するで終わって欲しかったかな。ラストの小さな恋のメロディはいらない
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