「なかなか」昼顔 夕霧さんの映画レビュー(感想・評価)
なかなか
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描写が美しいです。
細かい描写にこだわって作り込まれていると思いました。
当事者たちだけではなく
色々な立場からの気持ちが伝わってきました。
途中、幸せなシーンの端々でフラグが立ちます。
見ているものに 悲しい結末をわざと予感させ、ざわついた気持ちでラストシーンへと誘われます
事故の直前 ドライブレコーダーが映り
「ただ、紗和をすきなんだ」と祐一郎が口にします
紗和が1度も聞くことが出来なかった言葉。
妻は死に行く夫の最後の言葉に一生許す気にはなれないでしょう。
紗和は、自分の言葉「離婚しても祐一郎と呼んでいい?」「嫌です」のくだりのせいで妻が追い詰められ祐一郎を死なせることになったことに気づかないままでしょう。
ラストシーンで随分と時間が経過します
(百葉箱がボロボロに朽ちている)
そこに子供たちがやってきます。
(シンポジウムにいた子供たちに似ていましたが年月が経過しているようなので違うのでしょう)
おそらく紗和のお腹にいた子だと思いますが 「めがねくん」から指輪を受取ります。
歳月を経て 二人の血が流れる子が紗和の手元に指輪を運んできた、ということでしょう。
何度も出てくる「神様」
指輪が戻ってきたのは
長い贖罪の時間を経て神様に許されたということでしょう
ラストシーンに少しだけ明るい未来を予感させられました。
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