「人の心を考えさせられる映画」沈黙 サイレンス レインオさんの映画レビュー(感想・評価)
人の心を考えさせられる映画
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題名は「沈黙」
誰の沈黙だろう。
追い詰められる日本人キリスタンの沈黙、
祈る伝教師の沈黙、
そして神の沈黙。
伝教師はどんなに祈っても、何も変えられない。だが、後半で彼は、神の声が聞こえるように...
「試練」に堪え、信仰を抱きつづいていた。
そもそも、信仰は何だろう。
信じることかなー 何かを信じて、そしてそれほど強い意志を持って信じる自分が好きになる。生き甲斐を感じる。
それが始まり。
一種の命より大事なアイデンティティのようなものだろう。
だから神の肖像のある鉄板を踏むことは、何度しても許されると思うことなく、踏む時点でその行為が人生の汚点になり、人は自分が好きでいられることもできなくなる。むしろ罪の塊となる。
面白いのはこの映画にはキチジロウという日本人は、何度も棄教徒になるが、何度も神父の許しが欲しかった。彼は神を信じるというより、神父の祈りに託したのでは。まさに「本当のキリスト教徒ではない」の典型だろう。
日本は沼だ。神父のこの一言は無力感を出してよかった。
あと浅野忠信演じた通訳はとても良かった。英語が喋れる日本人が多すぎるが、この通訳は映画の中に重要な役割を果たしている。 彼は、ただの意思伝達の存在ではなく、日本という沼の中の一人として、自身の意思も彼の言葉からわかる。
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