劇場公開日 2017年1月21日

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「転びバテレンにも聞こえたかもしれない沈黙の声」沈黙 サイレンス tukisikiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0転びバテレンにも聞こえたかもしれない沈黙の声

2017年2月26日
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塚本監督の約作りが物凄いモキチの殉教シーンは必見です(インパクトは加瀬亮に軍配w)情熱的な宗教家にとって【殉教】というのはある種の救いであり憧れでもあり(死ねばぱらいそに行ける理論)現代でも自爆テロが教義と合致してしまう恐ろしさがあります。島原の乱後の日本においてもその恐怖が身に染みているのか、為政者が宗教的指導者を殺さずに【棄教=転ばせる】選択をしたという設定は凄い説得力があり、作中でリーアム・ニーソンが再登場したときの絶望感はハンパないです。しかしいわゆる【転びバテレン】にも彼らなりに辿り着けた境地があるかもしれないという遠藤周作がいうところの弱者の声を見事に拾い上げたスコセッシ監督に拍手です。しかし窪塚洋介が何度も踏み絵をして褌一枚で走り去る姿は何かだんだんほっこりしてきて良いですねw

tukisiki