KUBO クボ 二本の弦の秘密のレビュー・感想・評価
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三味線なのに「二本の弦の秘密」とは?最後に分かる
こんなに侍の世界なのに邦画アニメじゃないのが悔しい
かつてここまで日本の世界観を再現した洋画は無かった
サムライと魔法の組み合わせも違和感なし
素晴らしいと評判を聞いていたのに劇場で観なかった事を後悔
ストップモーション・アニメーションが凄い、顔の表情から髪の毛の動きを表現するのは苦手とされているのに。
エンドロールに製作風景がチラリ
頭に刀が刺さっているがしゃどくろ
ビートルってカブトムシかと思ってたけどクワガタ
折り紙が格好いい
While My Shamisen Gently Weeps
アメリカで作った日本が舞台のファンタジーアドベンチャー。
母を殺された主人公クボはサルとクワガタの助けを得て、伝説の三種の神器、刀、鎧、兜を見つけ、仇を討とうとする。
これがストップ・モーション・アニメとは驚き。
ストップモーションアニメーション
今回紹介するのは、アニメーション会社Laikaが製作した、最新作をご紹介。
Laikaといえば、ストップモーションの技術を現代的に発展させながらも、原型を受け継いでいる数少ない長編映画ストップモーションアニメーション会社です。
今回はアメリカを中心に人気の衰えない、3Dアニメーションとストップモーションアニメーションの違いについて話していきましょう。
3Dアニメーションというのは、ディスニーピクサーやドリームワークス、イルミネーションを代表するようなCGをつかった仮想3次元世界をコンピューターの中で作り出したアニメーションです。
一方で、ストップモーションアニメーションというのは、実際に粘土でキャラクター模型を作り、それを実際のカメラで撮影したアニメーション作品です。
全く同じように捉えることができない二つの作品ですが、それぞれに良さがあります。今回の記事では、ストップモーションが優れているとこはどこなのかを見ていきましょう。
先ほども紹介したように、ストップモーションアニメーションは実際に模型を使ってそれを動かして動画を作っていくというところから、照明やカメラに収められる映像の質感がまさに現実世界のものと同じに映ります。
3Dアニメーションでは、カメラというのは3D仮想空間のもとでの仮想のカメラですので、全ては計算式で作り上げられた世界なのです。なので、間違いは起きません。起きたとしてもそれは人為的なエラーであって、明らかなミスです。
しかし、ストップモーションは実際のカメラで実際の模型を撮影しているので、模型とカメラの間には空気があり、実際に模型を照らしているのは実際の照明です。なので、作り手が思いもしなかったことが起きることがしばしばあります。
例えば、偶然手がぶつかって、キャラクターのコスチュームが少し破れてしまった。やべっと思って、カメラのレンズを見てみると、その破れ方に洋服の質感が出ていて、悪くない。
こんなことはコンピューターの中では絶対に起きませんね。このように、実際の3D空間で撮影しているが故に、人為的な操作が及ばないリアルが起こりうるところが、ストップモーションの優れているところです。
今作品でも、やはり、キャラクター模型やセット模型の照明や影というものは、3Dアニメーションにはない独特の雰囲気が出ています。まるで、実際に美術館でミニチュア模型を見ているような感覚です。というよりも、そっちの方が近いんですけどね。
さらには、そこにかけられた時間と、人々の努力を見て見ると、信じられないものがスクリーンの後ろには隠れています。Behind the Scenes もいれて、この作品一つといってもいいのではないかというほど職人技が詰まっています。
時代の流れに逆らったこの伝統と、時代の流れに乗ったVFXの融合も見ものです。
アニメーションとはひとくくりにはできないほど、とっても広く、多くの人が輝いている場所なんですね。
CGとストップモーション撮影の境界線
キャラクター等をストップモーションで作成しているのだが、綺麗な映像かつ滑らか過ぎて「これCGじゃないの?」と映画.comの予告動画欄にある「スタジオライカ、メイキング映像」で確かめ、目を疑ってしまう程。
CGとストップモーション撮影の使い分け。
凄い事してるのよ。
だけどね、ここまで来ちゃうとストップモーションを昔から観ている人間の私にはストップモーション独特の動きなどの温かみというか、有り難みが無いのよ。
CGとストップモーション撮影の境界線を考えさせられる。
製作者はそこをどう考えたんだろうか?
進化と言われればそれまでw
聴いてみたくなる作品だ。
昔、スピルバーグが「ジュラシックパーク」を作る際、SW等で実績があったストップモーションで恐竜を作るのでは無く、あえて当時初試みに近かったCGでの恐竜を採用した話を思い出した。
今のスピルバーグにもこの映画の感想を聴きたいw
さて、内容に戻りますが序盤から謎が多い映画です。
一言で言えばKUBOとその仲間の冒険譚なのですが、主人公設定が謎だらけなので、中盤でも???のまま映画を観なければなりませんでした。
ゲームにも似たような展開。
仲間が集い、強い武器を求め、難関地域を乗り越え、、、。
ディズニーの様におちゃらけ感たっぷりと言う訳でも無いので好みは別れる。
今後、CGとストップモーションがどういう形になるか分からないが、私は物語の内容重視で可もなく不可も無く。
で、この評価。
ストップモーションでしか味わえないリアル
ストップモーションならではの味がスゴク出ていて、素晴らしい!
影とか、黒い色とか、立体感とか、CGではまだ表現しきれていないリアル感がある。
ストーリーもド定番な内容だし、とても楽しみやすい。良い作品。
風情がある
まずストップモーションアニメのクオリティが高すぎる。滑らかな動きに細かい描写に感動します。
そして、日本人が描く日本感よりも日本らしいと言いますか、本当に日本の美を感じます。音もいい。ここまで感動して、世界観にのめり込むアニメは久し振りに見ました。
「三味線、お見事」
59本目。
いや〜、泣いてしまいました。
開始5分の三味線で、心を「グッ」と掴まれて、本編途中で、泣くシーンがありました。
あわよくば、最初の三味線が凄い良かったので、後半最後に流してくれたら、号泣だったと思います。
それを差し引いても、いい映画でした。
むか~しむかし、語り継がれるべき物語があったそうな…。
むか~しむかしのことじゃった。
あるところに、三味線の音色で折り紙を自由に操れる少年がおってな…。
…と、そんな語り口で始まっても何の違和感もナシ、アニメーション・スタジオ“ライカ”によるストップモーション・アニメ。
これまでも『コララインとボタンの魔女』『パラノーマン』などオリジナリティー溢れる良質の作品を発表してきたが、今作は格別!
レビューの語り始めからも分かるように、題材は“日本”!
物語の舞台は、江戸時代風の昔の日本。
キャラの造型や村の雰囲気、回想シーンは浮世絵風、三味線、折り紙、侍、灯籠流しなどなどなど、挙げたらキリがないほどの日本文化のインスピレーションとオマージュ。
“サル”と“クワガタ”をお共に冒険、襲い掛かって来る化け物は妖怪。
これまでのライカ作品と日本文化を合わせたような異色の冒険ファンタジーだが、こりゃもう立派な日本の昔話。日本の昔話にだって、こういう奇妙な味わいの物語は幾らでもある。
大の日本文化好きという監督のトラヴィス・ナイトの、細部にまでこだわり抜いた日本絵巻に魅了される。
ライカ作品と言えば、手書きともCGとも違う、パペットを動かすストップモーション。
今回もそのクオリティーの高さに目を見張らされる。本当に、瞬きしてはならぬほど。
村、雪原、海、竹林、洞窟など見事なセット。
特に、波風荒立つ嵐の海の表現、巨大骸骨との闘いは、作り手側が苦労を滲ませた甲斐あって、必見モノの迫力。
また、主人公クボの豊かな表情。
パーツの組み合わせでライカ史上最も表情豊かなキャラらしく、クボの喜怒哀楽の表情、確かにそれは感じた。
日本文化やクオリティーの高さに目が行ってしまいがちだが、話の方も独特で面白い。
病弱な母と暮らすクボ。
そんな彼に迫る魔の手が、月の帝。何と、実の祖父!
元々天界人であった母が人間の男と恋に落ち、怒りを買ったのだ。
母は自らの命と引き換えに我が子を逃がす。「3つの武具を探して」という遺言を遺して…。
危機とアクションのスリルいっぱいの旅、不思議な世界観…冒険ファンタジーとしても単純に面白い。
そこに、クボの出生の秘密や親子愛を織り交ぜ。
旅の同行者である厳しいメスザルと、抜けてるクワガタ侍。
この二人の夫婦漫才のようなやり取りがユーモアもプラス。
実はこの二人…。
冒険を経て、自らの出生も知り、遂に月の帝と対峙。
実の祖父との闘いの決着は…?
むか~しむかし、あるところに、一人の少年がおった。
その少年は旅に出て、敵や困難と闘い、
自分の生まれも知り、
母様、父様の愛や思いも知り、
美しい三味線の音色と共に、語られるべき物語を語り継いでいったそうな。
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最後に、本作とはほとんど関係ないが、この場を借りてどうしても言いたい事が。
クボの日本語吹替を担当したのは、先日『クレヨンしんちゃん』の野原しんのすけの声を降板する事になった矢島晶子さん。
矢島さんあってのしんのすけ。だからもう、信じられなかった。
でも、長年あの独特の声を保ち続けるのは非常に難しいらしく、他の仕事を断る事も暫々あったという。
あの声をもう聞けなくなるのは残念だが、本作のクボのような好演を聞けないのも惜しい。本当に才ある名声優さんなのだから。
プロとしての英断。
拍手と尊敬を持ってそれを尊重したい。
26年間、野原しんのすけとして、笑わせ、泣かせてくれて、ありがとうございました。今後の幅広い活躍にも期待してます。
それから、先日決まったばかりの2代目声優さんも頑張って下さい。
(関係ない事を長々と申し訳ない! 本来なら、矢島さん最後の今年のしんのすけ映画がレンタルされた時にでも書けばいいのだが、それだと遅くなり過ぎるので…)
瞬きするなら今のうちだ…
観る対象によって印象の変わる作品。
カラフルな絵本のようにエピソードが展開し様々な苦難を乗り越えていくクボと仲間のサル、クワガタ。
3つの武具を探して行くエピソードは低年齢でもある程度理解出来るし、恐さのある緊張感は子どもの長時間視聴を可能にする。
月の帝や叔母達との確執、考えの違いなどは子どもには難しいと思うが。
映像は大変丁寧なストップモーションで撮られており、技術革新と製作者の執念が相まって、「こりゃ凄い」としか言いようがない。
世界観はアジアテイスト、目鼻立ちもつり目のキャラクターが多く、髷を結っている男性もいるが日本が舞台と言う訳でも無さそうなのは世界で観てもらう事も含めてかな?
折り紙の独特な雰囲気は折っても切れても紙の質感が伝わってきて、何だか優しい。
ラストに二本の弦のオチが回収されると
クボの「おしまい」で締め括られ絵本が閉じたような気がしたが、その後に巨大な人形をストップモーションで撮影しているスタッフ達の姿が流れて、手間のかかり具合を改めて認識させられた。
ここまで書いて何だが、作品としての内容は目新しくない為、評価は低くなりがちと思うけど、ストップモーションで気の遠くなる時間を掛けて撮られた映像はとんでもないモノであることは間違いない。
やってる事は本当に凄い。
どっからどう見てもCG。これを全部ストップモーションでやったのは本当に凄いし感服する。
CGに見えるからこそ何故CGでやらずに手間のかかるストップモーションでやったのだろう?と疑問を持った。言われて初めて確かに質感がリアルだなと感じた。
集まったクリエイター達とか時間と技術と労力は想像を絶する。それに評価が伴って良かったなと思う。
やってる事は凄いのは誰もが認めるところだと思うのだけど、ストーリーはと言うと15分くらいで見れる日本昔話みたいだったし、始まりと終わりではテーマが変わってる気がして、しっくり来なかった。
日本への愛も感じたし、外国人だからこそ出来る時代劇ファンタジーと言う感じで世界観も好きだった。
なんか「日本昔ばなし」を英語吹替えでシリアスにした感じだった。会話...
なんか「日本昔ばなし」を英語吹替えでシリアスにした感じだった。会話はアメリカンだが 文化は日本かアジア が違和感 お祭りのお囃子も英語をしゃべってたら 絶対生まれない。改めて言語と文化の結びつきを思った。日本人声優に英語でjapanglishの方が感じが出たのでは?吹替えで見てみたい。猿がやたらクールセクシーと思ったら シャリーズセロン(^_^;)
アニメのできは素晴らしいけど、やたら市原悦子と常田冨士男の声を聞きたくなってしまった。外国で食べる寿司とか そんな感じで よーくできてるし 美味しいんだけど 味噌汁が恋しくなってしまう。そんな感じでした。
If you must blink, do it now. これスゴいよ!
正直スゴいモノを観たという感想です。これがストップモーションとかあり得ない。もうCGかと見間違うような画面の素晴らしさ。このヌルヌルした動きを手作業でやってるとか意味がわからん!製作者本気で頑張ってます。下記パンフレットから一部引用になりますが・・・
⚫一週間で制作される尺の平均 3.31秒
⚫クボの表情の数 4,800万通り
⚫1つのカットで使われた顔の最大個数 408個
⚫落ち葉の船に使われたカラーペーパーの数 250,000枚
⚫落ち葉の船のシーンの撮影期間 19カ月・・・等々
物凄い努力の結晶。うん、頭がおかしくなりそうなレベルです。ホントCG でやったが全然楽なのに、ストップモーションへのこだわりには狂気すら感じます。これメイキング見たいわ~。メイキングだけでもドキュメンタリー一本撮れそう。
内容も日本がベースのストーリーにしては、あまりヘンテコ日本になってなくって良かったです。トラヴィス・ナイト監督は幼少の頃から何度も日本を訪れてて大の日本好きのようで、これまたパンフレットからの引用なのですが、インタビューで「宮崎駿は自身が魅了されたヨーロッパ的な物を統合して、自身の映像作品の中に織り込んでいる。宮崎がヨーロッパに対して行った事を僕は日本に対してやってみたかったんだ。僕に取って本当に重要な場所と文化についての僕なりの解釈を表現したかったんだよ。」との事です。なんだかイチ日本人として、そんなに日本を気に入ってくれてありがとうと言いたい!!
ストーリーもクボの冒険と成長譚として、よくある主題ながらも上手く出来てたと思います。確かにキャラクターが日本的な外見の割りに性格は西洋な感じですが、でも考えてみれば宮崎作品だって他のアニメだって西洋人の外見で日本人的な性格のキャラクターってよくいますよね。クボとサルとクワガタのやり取りメッチャ好き。はしゃぐ子供と親父を眉間にシワを寄せながらも暖かく見守る母親って感じです。それぞれのキャラが立ってて、ちゃんと活躍してるんですよね。こういう話好きやわ~。最後はちょっとビターでしたがジンッと来ました。
そういえば声優もスゴい豪華俳優でしたね。クボの声はアート・パーキンソン。子供なのでそこまで有名ではないかも知れないですが、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のリコン・スタークです。サルは近年最強の女性と名高いシャーリーズ・セロン。「マッド・マックス」でフュリオサ演じて以来すっかり強い女性のイメージですね。クワガタにはマシュー・マコノヒー。あまりコミカルなイメージないんですが、コメディ・リリーフ的な役割バッチリでした。月の帝にレイフ・ファインズ(ハリポタのヴォルデモード!)、更に闇の姉妹はルーニー・マーラとキャラクター少ない割りにはやたら豪華です。
でも本作ってアメリカでの上映は2016年なんですよね。日本に来るまで一年以上かかってます。早々と作品の情報知って心待にしてたのですが、いつまで経っても日本に入って来ないので、日本を描いた作品なのに日本では公開されずDVDスルーになる・・・どころか輸入すらされないか!?と思ってドキドキしてましたよ。実際アメリカで公開されても日本に輸入されない作品は沢山ありますし、確かにたいしてヒットしてないんですよねぇ、残念ながら。無事に配給してくれたGAGAさん、ありがとうー!
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