家族はつらいよ2のレビュー・感想・評価
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ぜんぜん愉快な気分になれず。
仕事で車に乗る身としてまず言おう、自信過剰のくせに実は相当にへたくそな高齢者の運転ほど、社会と家族に迷惑なものはない!!
コメディとして笑えるならいいが、全然笑えない。だから「リアル家族はつらいよ」爺さんがずっと許せななかった。せめて寅さんのように茶目っ気や憎めない愛嬌があるならまだしも、威張ってるだけだから観るに耐えない。
家族の心配を一切聞こうともせず、それどころか嫁などにストレスを与えるばかり。それでいて自分は色ボケのええカッコしい。そんな我欲を押し通す頑固爺さんの、いかに不愉快なことか。
そうなると、この家族たちの人の好さにかえって苛立ちさえ感じ始める。こんな爺さん放っておくなよ、と。
監督、あなたなにか勘違いしてませんか?
これは喜劇じゃなくて悲劇です。
ただのコメディにあらず!
安定の面白さ
前作の「家族はつらいよ」と、その前の「東京家族」も、ルーツは小津安次郎監督の「東京物語」にある。
「東京物語」も「東京家族」も家族のありようをテーマにした意外に重い作品で、考えさせられるところが多かった。「東京家族」では、妻を亡くして独り暮らしになった父を兄弟夫婦の誰が引き取るのかが問題となる。父への愛情も感謝の気持ちもあるが、老人の我儘に対する嫌悪もある。引き取るとなればそれなりの経済的負担もある。かといって引き取らなければ、引き取らなかった負い目や罪悪感が生じる。兄弟たちも悩むが、父も悩む。
本作品は、そういった重苦しさを笑い飛ばす意図で作られたと思われる。西村雅彦の行動を中心に、映画の至る所に笑いのシーンが散らばっていて、映画館ではたびたび笑い声が上がっていた。笑いの中心的な構図は、既存の権威を虚仮にするものだ。警官が死体を見て動転したり、会社人間の長男が非常識な失敗をするのを笑う。
笑いの構造が明らかになるにつれ、これは単なる喜劇ではないぞと思い直して見ていると、橋爪功演じる家長の平山周造が、同級生について思いの丈を述べる。ネタバレになるので明かせないが、聞いている家族の誰もが息をのむ名台詞だ。
周造が言いたいことは平易な表現で、誰もが理解できる。庶民は世の役に立ち、家族の役に立ち、できれば自分も幸せな思いができるように懸命に生きている。名もない平凡な生き方だが、そういう生き方は世の中から肯定されなければならない。そう、断じて否定されてはならないのだ。
山田洋次監督の庶民への愛がひしひしと伝わる愛すべき作品である。
お気に入り!
前作をDVDで観たところ、「ふふ」くらいの笑いしかなかったので、続編を劇場で鑑賞する気はありませんでした。が…時間の都合で母と鑑賞。
感想、面白かった!!!!
前作はあまり笑わなかった私も笑いました!!
しかし、死があるためにちょっと重いシーンもあり。それなのにそんなシーンの中にも笑いを入れてくる…。初めて、映画を見て泣きながら笑いました。すごいなぁこの作品
明るさが強いので惑わされちゃいますが、ブラックコメディがてんこもりな感じがします。これが洋画だったら、あったかい笑いではなくただのブラックコメディになってたんだろうなぁ。やっぱり邦画って好きです。山田洋次監督ならではですね。
最後に。妻夫木聡と蒼井優がすごく好きです。良い夫婦なんだよな〜
1作目より、日常の様子が自然に描かれた 前は、大人の学芸会を観てい...
凝縮された日常
日本社会につきつけられた問題を日常生活を通じてコミカルかつシュールに表現した作品
役者揃い。
家族はいいもんだ!
安心して観られる
安定の面白さ、笑えて泣けて考えさせられる社会派人情喜劇でした
今回もまた前作同様に、笑えて考えさせられて、大いに楽しませてもらいました。
しかしさすがは山田洋次監督でしたね、二作目にして既にもう定番化してきた辺りは、さすがは長期シリーズ物の第一人者、今後もずっとこの家族の揉め事を見ていたい心境に駆られてしまいましたよ。
毎度時事ネタを盛り込みシニア層を中心に誰もが安心して楽しめる社会派人情喜劇シリーズ物として、出来る限り続けてもらいたいです、まあ山田洋次監督もご高齢なんで、どこまで出来るかは分かりませんが・・・。
でも監督自身がご高齢だからこそ、ある種リアリティのあるネタを提供できるところもあると思うんでね、今後もリアリティのあるネタをリアリティの無い家族で見ていきたいなと、そう思わずにはいられない作品でした。
しかし前回の熟年離婚騒動に続いて今回は高齢者ドライバー問題&孤独死・無縁社会問題&介護問題に切り込むとは、これまた本当にタイムリーな話題でしたねぇ。
私の父もまだ先かなと思いつつもそろそろ免許返納を考える時期に近づいているので、何かと考えさせられた話でしたよ。
言えば言うほど反発するのは明白ですから、ホントこれは他人事ではないなと・・・。
それにしても橋爪功の演技が絶妙過ぎて、思わず見入ってしまいました、イライラするけどどこか憎めない絶妙な線、あんなベコベコな車見たら普通ねぇ・・・そんな橋爪功オヤジVS平田家の面々の攻防は、前作同様、いや前作以上にパワーアップしていた印象で、大いに楽しませてもらいました、笑いどころも前作以上でしたね。
一方の高齢者の孤独死&無縁社会問題に関しては胸が締め付けられる思いで一杯になってしまいましたよ・・・。
働いて働いて働いた末に、誰にも見送られず孤独に死んでいく、悲しいけどそれがそこかしこで起きている現実なんですよね。
こんな国でいいのだろうか、これで豊かな国と言えるのだろうか、思わず考えさせられました。
丸田を演じた小林稔侍の切なさを煽る演技がこれまた絶品だったので、尚更感情移入させられてしまいましたよ。
その顛末にこれでもかと笑いを入れつつ、泣ける要素もしっかりと盛り込む辺りは本当に素晴らしい構成でしたね、揉めてばかりの平田家の本質が垣間見れる終盤の展開も温かくて好きだったなぁ~。
ペットが前作と替わっていたり、同じキャストが違う役で登場したり、妙にアバウトなところも何かいい!
そしておいしそうな鰻重が、今回も・・・と言った前作から引き続きの小ネタも楽しかったです。
このシリーズは、家族あるあるを中心とした身近なネタだからこそ尚更笑えるですよねぇ。
まさしく古き良き時代の映画かな、もはや絶滅危惧種的存在ですが、こう言う映画も必要だと思うので、続編を期待したいものですね。
父の日にプレゼント
誰もが老いるとはいえ。
平田家の騒動を描くシリーズ2作目。もう安定の山田洋次作品である。
高齢者の運転免許の問題から端を発して、介護、孤独死、などのいわゆる高齢化社会の問題点をあぶり出すように提示していく。
特に憲子(蒼井優)の家族はたいへんなことになっていて、母親の母が寝たきりで認知症。父親がペースメーカーをつけているのに酒好き医者嫌い。しかも博多にひとり暮らし。
本作は「渡る世間は鬼ばかり」(橋田壽賀子脚本)と同じで、いくらでも題材は転がっている。
また「やすらぎの郷」(倉本聰脚本)が話題になっているように、老いの問題も、もう避けては通れない。山田洋次自身が85歳という年齢であることを考えると、いろいろ思うところも出てくる。
また、我が身を省みても、老いは他人事ではない。
3作目が製作されると信じて。。。
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