「こんなにも生々しく魅力的なスーパーヒーロー映画って」アベンジャーズ エンドゲーム MPさんの映画レビュー(感想・評価)
こんなにも生々しく魅力的なスーパーヒーロー映画って
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「アイアンマン」(08)から始まったマーベル・シネマティック・ユニバースの11年にも及ぶ攻防の歴史が、ここに終焉を迎えた。全編を彩るガジェットやCGIアクション、空間演出の妙もさることながら、激しく離合集散を繰り返してきたキャラクターたちを、平等に扱い、すべてを束ね直した脚本がまず凄い。精密な演出も高く評価したい。しかし、何よりも、日本人的に言えば平成を代表するフランチャイズ・ムービーを見せかけだけでなく、演技力が必須の人間ドラマに仕立て上げた俳優陣の努力にこそ敬意を表したい。彼らは我々に改めて教えてくれた。どんなに奇想天外な物語も、そこに人間の血が通って初めてリアルに感じられるということを。こんなにも生々しく魅力的なスーパーヒーロー映画がかってあっただろうか?特に、アイアンマン=ロバート・ダウニー・Jrの魂の籠もった名演には感服した。彼は本作で元々のフィールドであるキャラクターアクターに回帰したかのよう。さて、いったいこれからどに向かうのか?そんなダウニー・Jrを取り囲む面々も然り。我々観客にとって、いずれ劣らぬ当代の人気役者たちが各々の個性をぶつけ合った至福極まりない時間に、感謝しきりの3時間超である。
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