X-コンタクト
劇場公開日:2016年7月16日
解説
密室の船内で未知の液状生命体に襲われた人々の恐怖を描いたSFスリラー。地球温暖化に関する調査のためトロール船に乗り込み、ベーリング海を航海していた学生たち。やがて、船は海底に沈んでいた旧ソ連の衛星の残骸を引き上げる。その中には凍りついた宇宙飛行士の遺体が入っており、遺体には謎の生命体が寄生していた。生命体は自由自在に姿を変えて船内のあちこちに出現し、学生たちを襲いはじめる。主演は「エイリアン」シリーズのランス・ヘンリクセン。「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」などの特殊メイクを担当したアレックス・ギリスが監督・脚本を手がけた。新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2016/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016」(16年7月16日~8月19日)上映作品。
2014年製作/82分/G/アメリカ
原題:Harbinger Down
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
スタッフ・キャスト
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2021年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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海洋温暖化調査で親戚のカニ漁船に乗って北極海に出た大学生たちが氷漬けになった衛星の残骸を発見、船に引き上げたことで謎のクリーチャーが蘇り船を地獄絵図に染めると言うSFホラー。
今でこそCG全盛だが昔はアニマトロニクスや特殊メイクなどプラクティカル・エフェクト全盛だった、「エイリアン」や「遊星からの物体X」など名作も多い、そんなSF映画の現場で研鑚を積んできた製作・脚本・監督のアレック・ギリスがネットで資金を集めCGを使わないクリーチャーものに挑戦したのが本作。
プロットは悪そうな奴から食われてゆくお定まりのSFホラーだが本作の新奇性は生物学、未知の宇宙バクテリアとかエイリアンでは芸がないので目を付けたのが”クマムシ”、体長は1㎜に満たないが虫ではなく動物、クマムシの凄いのはその生命力、なんと絶対零度から熱湯、真空から75,000気圧までの圧力、数千グレイの放射線、実際の宇宙空間に10日間曝露した後も生存していると言うからまさに化け物級。映画ではソ連が研究用に宇宙に持ち込んだクマムシが変異してクリーチャになったという設定は秀逸。
ただ、実際の映像はというとアラ隠しの為に終始薄暗いので良く見えない、捕食した人間を咥えたまま歩き回ったりグロテスクなのはお約束だがアメーバ―だったり寄生獣のようだったりと変化自在のようですね。
まあ、作り手の熱意は分かるが予算のせいか宇宙船を漁船に変えた怪物襲撃もの、この手の映画は乱作で目が肥えてしまったせいか面白いと言う程ではありませんでした。
遊星からの物体x系の映画。
画面が暗くてなにが起こっているのかわからない。
そもそもみんなが何をしようとしているのか説明があまりなく、怪物もなんなのか説明なくて見ている方が困惑状態。展開も緊迫感ないし、ダラダラと話が進んでいく。眠くて眠くて仕方ない映画だった。
2.0.
2019年5月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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自宅(CS放送)にて鑑賞。原題"Harbinger Down"。舞台を南極から北極に移し、同化から寄生に変更した見紛う事無きJ.カーペンターの『遊星からの物体X('82)』の焼き直し作。終始濁った画面で、触手様のが光ったりはすれど、鮮やかな色調の物は殆ど写らない。クマムシからと云う設定はユニークだが、全体像が掴み難いクリーチャーにセンスが感じられず、動きもぎこちない。カルト作に挑戦する意欲は買うが、暗い画面が多い上、カメラワークも拙く、魅力が乏しい演者陣も含め、失敗作と云わざるをえない。45/100点。
・冒頭に表示される「1982年6月25日」とは『遊星からの物体X('82)』が全米で公開された日付である。亦、「北極圏上空 北緯58.122° 西経178.603°」と云う座標軸はベーリング海上では在るものの、厳密には北極圏ではない。亦、件の作が火炎放射器にてクリーチャーを鎮圧するのに対し、本作では液体窒素がその役を担っている。
・目指すべき『遊星からの物体X('82)』同等の効果を得るべくSFXはCGIに頼らず、ストップモーション、ミニチュアエフェクト、アニマトロニクスを駆使し撮影された。この為の費用はクラウドファインド"Kickstarter"上で公募し、'10年"ADI(Amalgamated Dynamics Inc)"に依頼された。監督によると、本作に登場するクリーチャーにCGIは一切使っていないとの事。
ただ上述の通り、これらの動きはどう観ても活力が無く、お世辞にも活き活きと生命感に満ちているとは云い難い故、激しく魅力に欠ける。本作の失敗の要因の一つと云えよう。全篇の展開がもたつき、だらだらと盛り上がらないのもこのクリーチャーの動きや魅了が足りない点が大きく関与しているのではないだろうか。
・脚本・監督・(共同)製作を兼ねるA.ギリスと(共同)製作のT.ウッドラフ・Jr.は嘗て『エイリアン('79)』の現場で働いていた。『遊星からの物体X('82)』にアンクレジットで参加し、その後『エイリアン2('86)』にて第59回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した大御所S.ウィンストンの死後、この二人がその仕事を引き継いだと云われている。
『エイリアン('79)』の宇宙船内テーブルに見られる玩具水飲み鳥(drinking bird)が本作に出ていたり、C.バルサモの“セイディ”がギアを取り出す工具箱に貼られたラベル“LV-426(『エイリアン('79)』にて発端となる惑星の名称)”は、これらに由来すると思われる。
・鑑賞日:2018年3月14日(水)
2018年11月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
教授は自分が見つけたわけでもないのに所有権を主張。好奇心旺盛なセイディは遺体からこっそりサンプルを取り出し、顕微鏡で調べてみた。何か未知の寄生虫としか思えない物体だった。そんな時、教授をはじめ犠牲者が次々と・・・
エイリアンみたいな怪物は液体になったり個体になったりし、巨大化して大男をも絞め殺してしまうほど。この怪物を攻撃できるのは液体窒素だけという状況。そんな中、乗り込んでいたロシア女のスヴェットはロシアのスパイで、極秘裏に怪物を利用しようとしていたのだ。そしてスヴェットは船に爆弾を仕掛けていたという絶望的な中で、果敢にもセイディは立ち向かう・・・といった普通のパニックホラー。化け物の造形は頑張っていたと思うが、ストーリー的にはもっとグダグダした人間関係が欲しかった。