マダム・フローレンス! 夢見るふたりのレビュー・感想・評価
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ヒュー・グラントの魅力全開作品
主役の大名女優は別格として、ヒュー・グラントの魅力がここまで出た作品は稀有ではないか?ストーリー自体実話ということもあるが、歌が上手い大名女優の見事な音痴演技と若い女性と逢瀬を重ねながら、マダムを上手くおだて揚げるヒュー・グラントの演技が堪らない。こういうシチュエーションが好きな人は楽しい時間が過ごせますよ。
ハワードに注目
ビッグバンセオリーのハワードが、ピアニスト役で良い味出してますね。戦時中とは思えない華やかさ、さすがNYの社交界。シンクレアがフローレンスに対して過保護で優しすぎるので、何か裏があるのでは?と思ったけど、特にそういう事もなく、フローレンスがとても幸せそうな最後で良かった。
評価は分かれるか?
ラスト近くで新聞記者が、音楽と観客への冒涜と言っていたが
全くそのとおりと思う、酷い主人公夫婦のふたり愛ですね
周りもおだてまくりだが、最後で本人にばれる
本人にも早くから本当のことを言うべき、音痴だと
いくら本人の境遇や夫婦愛や従軍兵士には受けた
とのたまわれても、嘘つきオンナの所業は隠し通せるものではない
ただ、カーネギーのアーカイブでは今でも一番人気とのこと
今のトランプ米国ならば、非難ごうごうの映画だろうね
唯一の救いは、観客の爆笑につられてこちらも笑ってしまうこと
腹をかかえるくらいに、久しぶりの健康笑いですよ
それと、最初爆笑していたギャル風の女性が
ラストではブラボーせんかぁ、と応援にまわっていたことかな
騙され上手でいる才能
ビッグ・バン・セオリーでしか観たことがなかったサイモン・ヘルバーグが演じるコズメがとてもよい味を出している。
音楽に造詣の深い者ならば、笑いを通り越して怒りを感じてもよいはずの歌声に、あからさまな軽蔑や嘲笑を示さないのは、マダムが金持ちだからという理由以外のものを感じた。
財力や武力で他者に勝ることに国民が夢中の時代である。
そんな時代に、財力はあるけれども、一切の才能をもたない老女が生き生きと自分の好きな歌に興じている。そこに、いっときの安息や羨望を覚えたのではないだろうか。
そして、彼女が自分の本当の姿に気付いてしまい、自分たちの安息の場所を喪失することがないよう、皆で騙されたふりをしたのではないか。そう感じながら観ていたら、なんでもない前半のステージの場面で、得も言われない感情に襲われて泣きそうになった。
真実を暴くことだけが正義で、人の過失に不寛容で、正論ばかり吐いて人の上に立とうとする人間の多い現代に、騙され上手でいることの尊さがしみてくる。なぜこの映画をいま世に問うたのか、少し分かる気がした。
この映画の公開と時期を同じくして、自国のリーダーに対峙した主演女優が重なった。
この甘やかしぶりは共感出来ない。
自ら作った「ヴェルディ・クラブ」なる会にて逆らう事が無い富裕層の知り合いだけを集め、1人演劇を観せて(一応金持ちだけど)生計を立てていたフローレンス。いつしか大きいホールにてリサイタルコンサートをしたいと言い出す。
だが、今迄公の場に出ない理由は彼女が音痴であり、、、だけど夫のシンクレアは何とかしたい。
さぁ、どうなるか?というストーリー。
実在した音痴歌手フローレンス・フォスター・ジェンキンスの話を映画化した作品。レコードとして音声が残っているのにはビックリした。
梅毒の持病にてフローレンスが大変なのは分かる。
カーネギー・ホールを満員にするまでのリサイタルを実行させたのは凄いと思う。
しかし、やっているのは殆ど金によるもの。
メリル・ストリープは名女優かも知れないが、この作品では良いと思える所が1つも無い。あるとすれば「よく音痴を頑張った」である。フローレンスの甘えっぷりが鼻に付く。
ヒュー・グランドもひと昔前まではラブロマンス映画の代名詞みたいな感じだったが、ヒュー・グランド目当てで映画なんて観たこと無い私にとってはごく普通演技。
頑張っている感も無い。
フローレンスがリサイタル成功を自分の成果では無く、偽の産物だと分かるのはホント終盤。
だから何だったの?的終わり方。
ハリウッドって実在した人物の映画化をかなりするが、「ある事を成し遂げた」人物のその「過程」に興味があり観客は映画館に足を運ぶのに対して、この興味深い過程が無いこの映画は「何を語りたかったの?伝えたかったの?」を思わせる。
これをハートフル・コメディと言う人がいるが、ハートもフルでは無いし、コメディでも笑えもしない。(人の短所を笑うなんて私には出来ない。)
この偉人なんだか、変人なんだか解らない過去女性のひと時話を映画化しようとした魂胆がわからないし、金による甘やかしなんて観たくなかった。
星評価は映画に対する評価では無く、今でも存在するレコードへの評価とさせて頂く。
優しい気持ちになりました
純粋なマダム。正直にまっすぐに生きてきたんだろうなぁと。時代を考えれば恵まれた環境だったと思うけど、マダムの素直さに応援する人がでるのはわかるきがする。
聞かせてやろうではなく、私で助けになるのであれば、その気持ちが真っ直ぐだったからこそだと思う。
イタイ人
こういう状況にあって、嘲笑する立場に回るか、それでも寛容する立場に回れるか。観てる側としてはその問いを突きつけられて、ズキズキと痛む。思いもよらぬ人物の思わぬ勇気に、打ちのめされる。自分はただの傍観者であろう小市民。
どこまでもチャーミングであるメリルストリープの役作りの凄み。こちらが罪悪感を感じてしまう。
一周回って感動してしまう。
公開当時は時間的な事情で見逃してしまったけど観たかった作品。
メリル・ストリープが上手い!
なんて今更書くのはどうよ!と思いますが
やっぱ、上手いんですよ!!
金持ちのおばさんがお金をにモノを言わせて
立派な劇場でコンサートを開いてしまった話しですが、
メリル・ストリープ演じるフローレンスは
資産家の娘で、家を継ぐために親の言いなりで結婚したら
夫に梅毒を移されて、以来半分病人として
狭い世界に生きてきた人で純粋だけど、どこか世間からズレている。
実はこの主人公ほどでは無いけど、親が多少お金持ちで、
どこか世間からズレてる知り合いがいて
メリル・ストリープ演じるフローレンスの
歌っている時以外はちょっと不安そうに
顎や口のそばに手をやる子供っぽい仕草や
人の話しを聞いているのか?いないのか?
受け答えが若干微妙なのに、案外鋭いところを突いてきたり〜
ちょっと世間からズレてる人の雰囲気がそっくり。
で、音痴の具合も
絶妙に聴けるような聴けないような感じがたまりません。(笑)
以前に関西のラジオパーソナリティーで
絶望的に音痴な女性がいて、この人は音痴を自覚してるけど
でも唄が好きなので、
時々番組内でカラオケで唄うんです。
その音痴加減がお腹がよじれる程おかしいんだけど
本人は好きで、とても気持ち良く唄ってるので
聴いているうちに一周回って感動してしまうのよ。
そう言う音楽としては酷いけど
本人が気持ち良く、必死に唄ってる音痴は
やっぱり、笑いながらもどこか心が動かされるね〜〜。
で、ヒュー・グラントもよかったです。
軽薄な二枚目だけど、一所懸命フローレンスを守ろうとする様は
独り者の私から見れば、ああ、フローレンスが羨ましい〜〜
ピアノの伴奏者マクムーンと
昔はピアニストになりたかったフローレンスが
二人でピアノを弾く場面、
心が近づいていくのがよりわかりやすい形で描かれていて
本当にいいシーンでした。
辛口な部分もうまくミックスされて
本当に大人なバランスの上手いコメディーですね。
@もう一度観るなら?「劇場でリバイバル上映してほしい」
マダムフローレンス、夢見る2人
以前から観たいと思っていた映画をやっと今日鑑賞出来ました。実話が下敷きにあるそうですが、良き時代のアメリカですね。
流石のメリルストリープです。彼女は歌唱力もあるのに音痴をどのように演じられたのか、何時もながら感心させられます。
ヒューグラントも浮気しながら妻を愛し懸命に音楽評論のある新聞を隠そうとの努力、少々コメディを大袈裟に面白くしようとし過ぎですが、周りの優しさについほろりとさせられる映画でした。メリルは全て真剣に学びますから、彼女の本当の夜の女王のアリアをゆっくり聞きたいです。
タイトルなし
Florence Foster Jenkins (1868-1944)
One of the most requested programs from the CARNEGIE HALL archive is for the concert given by Florence Foster Jenkins.
映画が描くフローレンスは、音痴であることを自分だけが知らない「裸の王様」ではなく、「癒し系歌手の元祖」(矢崎由紀子)
心を揺さぶる感動に
基準なんてものはない…
うまいもへたも
全ては感動に至る過程にすぎない
(小山薫堂)
お金持ちだから…道楽…そんな声も聴こえてきますが、そういう世界だからこその苦悩や優しさや感動…
人の心に残る歌声を残した方なんだろうなぁと
素直に楽しんで観ました
恥を知りなさい、声援も送れないの?
映画「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」
(スティーブン・フリアーズ監督)から。
主人公は、実在の人物でストーリーも実話だというから、
さすが、アメリカ・・と拍手をしたくなる物語。
「音痴のソプラノ歌手、フローレンス・ジェンキンスが
カーネギーホールでコンサートを開催した」という事実を知り、
日本だったらどうだったろうか?と考えてしまった。
作品中(たぶんこれは脚色だと思うが・・)
アメリカ兵士をこのコンサートに招待し、
彼らを励ますつもりで歌い出したにも関わらず、
あまりの音痴に、笑い出す人あり、ざわつきはじめた時、
コンサートには不釣合いな服装で席についた若い女性が、
観客に向かってこう叫ぶ。
「静かに!、力の限り歌ってるのよ」
それでも「やめろ」「警察を呼べ」「引っ込め」等の
野次が止まらず、さらにもっと大きな声で、彼女はこう叫んだ。
「恥を知りなさい、声援も送れないの?」
これには、大騒ぎのアメリカ兵士も反省したのか、
会場は大きな拍車に包まれる、このシーンが一番好きだ。
上手い下手に関わらず、一所懸命の人を応援すること、
それが大人の対応なんだと知らされた。
作品の最後、彼女がこう呟く。
「ひどい悪声だと非難されても、歌った事実は消せないわ」と。
彼女は自分の音痴を知っていたのかな?
ある意味、衝撃的。
歌うことが生きがいのフローレンス。
歌っている時はすっごくはつらつとしているけど。
眠る前の不安からくる落ち込みの差。
さすがメリル、演じ分けていますねー。
ヒューさまも年相応な役柄が板についてきた感じ。
だけど。フローレンスの歌声は私的に受け付けない(泣)。
しんどかった・・・。
さすがのメリルストリープ
半コメディなんですけど、笑わせてやるぞ的な気負いがなくて、天然な雰囲気なんですよね。こういう可愛いおばあちゃん、みたいな。
夫のヒューグラント凄かった…スパダリ…。遣り口が汚いけど、もうすぐ死んじゃうかもしれない妻のためにってやってたら気がついたら50年って…。いやなんか存在がコメディで凄いな…。史実の彼女の事を調べながらみても面白い。
音楽の力
音痴の自覚がない歌手マダムフローレンスは梅毒を患いながら50年生き続けた彼女はブリーフケースにいつも遺言書を入れて持ち歩いている。夫は彼女のために無自覚な彼女をフォローし続けるが、恋人とゴルフに興じている間にレコードがラジオで流れ、軍人のためにカーネギーホールで歌うと言い出してしまう。彼女はカーネギーホールでの公演で新聞の酷評にふれてそのことに初めて気付くが幸せに死んでいく。カーネギーホールのアーカイブでは今もフローレンスが一番人気、レコードはベストセラーになった。
偉大
メリル・ストリープって近頃は出演すればオスカーノミニーが当たり前状態で、どこかの国のカードゲームみたいな名前の大統領じゃないけど「過大評価」という言葉がチラチラ頭を過ったりもしてたんですけど、ほんとごめんなさいでした。
やっぱり上手いです。
ヒュー・グラントもいまだに英国色男紳士を演じても全く問題なくて、もう歴史上の教科書に載るレベル。
フランスでも同じ題材の映画「偉大なるマルグリット」がありましたが、あちらはヨーロッパ特有のブラックユーモアで後味ゴニョゴニョで終わったのに対して、こちらは大作だけあってホロリとさせられる終わりかたで良かったです。
こちらの方が好みかな。
それにしても、モデルとなった人物の歌声はYouTube等で聴けますが、映画より本物の方が遥かに下手くそなのが逆に凄い。
65
音痴ですけど、何か?
小規模な公演をしながら、音楽活動に貢献し続ける富豪のマダム。
ソプラノ歌手を夢見る彼女は、音楽の殿堂、カーネギーホールでの公演を計画。
ところが彼女、とんでもない音痴だった!
超音痴ながらも、カーネギーホールで満員公演を実現させたフローレンス・フォスター・ジェンキンスの実話に基づくドラマ。
マダムの歌がどんだけ……か。
これはもう、語るより聞いて貰った方がいい。
自分に音痴の自覚は無く、歌の才能に溢れていると自信満々で歌う。つまり、ジャイアンタイプ。
まずは歌を完璧にマスターし、そこから徐々に音程を崩していって、見事な調子外れの歌声を披露したメリル・ストリープに天晴れ。
妻の夢の実現の為に歌のレッスンや劇場を手配し、客は全員マダムの信奉者、記者を買収し、酷評新聞を買い込み…。
裏工作しまくりだが、全ては妻の為。
ちゃっかり愛人いるものの、妻を支え、深く愛している。
それをヒュー・グラントが演じているのだから憎めない。
オスカーノミネート落選は残念!
また、嫌々ながらも伴奏を任せられた無名のピアニスト。
彼がナイスな味を加える。
客観的に見れば、金持ちマダムのワガママ。
客は陰で嘲笑。晒し者。
批評家は音楽への冒涜とブチギレ。
しかもマダムは重い病を抱え…。
でも、あんなに楽しそうに歌う子供のような天真爛漫なマダムを見てると何も言えんのよ。
「マダムの歌は皆を幸せにする」と言う夫の言葉に偽りは無い筈。
上手い下手もあるけど、どれほど音楽を愛したか。
マダムの歌声は歓喜に溢れている。
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