「騙され上手でいる才能」マダム・フローレンス! 夢見るふたり masakingさんの映画レビュー(感想・評価)

マダム・フローレンス! 夢見るふたり

劇場公開日 2016年12月1日
全95件中、3件目を表示
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騙され上手でいる才能

ビッグ・バン・セオリーでしか観たことがなかったサイモン・ヘルバーグが演じるコズメがとてもよい味を出している。
音楽に造詣の深い者ならば、笑いを通り越して怒りを感じてもよいはずの歌声に、あからさまな軽蔑や嘲笑を示さないのは、マダムが金持ちだからという理由以外のものを感じた。
財力や武力で他者に勝ることに国民が夢中の時代である。
そんな時代に、財力はあるけれども、一切の才能をもたない老女が生き生きと自分の好きな歌に興じている。そこに、いっときの安息や羨望を覚えたのではないだろうか。
そして、彼女が自分の本当の姿に気付いてしまい、自分たちの安息の場所を喪失することがないよう、皆で騙されたふりをしたのではないか。そう感じながら観ていたら、なんでもない前半のステージの場面で、得も言われない感情に襲われて泣きそうになった。
真実を暴くことだけが正義で、人の過失に不寛容で、正論ばかり吐いて人の上に立とうとする人間の多い現代に、騙され上手でいることの尊さがしみてくる。なぜこの映画をいま世に問うたのか、少し分かる気がした。
この映画の公開と時期を同じくして、自国のリーダーに対峙した主演女優が重なった。

masaking
さん / 2018年11月7日 / PCから投稿
  • 評価: 4.5
  • 印象:  泣ける 幸せ
  • 鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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  • 共感した! (共感した人 1 件)
imuyam
imuyamさんのコメント
投稿日:2019年1月28日

上手く言えないですがご了承ください。
私は嘘が嫌いな方ですが、この映画を観ている時は少し不思議な感情になりました。途中まではモヤモヤしたし、マダムが倒れた時も辛かったけれども、最後のシーンでマダムと旦那さんが寝室で自分達の愛と人生を確かめ合いマダムが旅立つシーンを見た時は、なんとも言えない幸せな気持ちに。その気持ちは貴方のレビューをみてより核心に迫ると言いますか、とても共感しました。勿論、真実と向き合う事も大事だし、正論も大事だけど、正論を振りかざしたり押し付けるのではなく、人それぞれの形があるとゆう事、幸せだとゆう事、そこに愛があれば。

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