ダンケルクのレビュー・感想・評価
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ダンケルク狂詩曲
観に行くつもりはなかったけど、人生に必要な出来事は起こるべくして起こるんだと不思議な経験をした。
一度観た時は意味がわからなくて、気付いたらもう一度観ていた。そしたらなんと自然な作り込みの細さよ。数少ない台詞の一言ひとことの重み、画面の1ミリも物語の1秒も無駄がない。無駄がないって微妙な表現だけど。
授業中も友だちといる時も家族といる時もこの映画のことで頭がいっぱいだった。こんなことになるとは思ってなかったし、考えるのをやめようと思ったら逆に考えちゃう。(インセプションでこんな感じの台詞があったよね)
登場人物一人ひとりのことなんて言葉でわかりやすく語られないのに、それぞれの台詞でどんな人なのかわかってしまう、とても細かく。
戦場の兵士たちにとって大切なのは生き延びること。
今どこの国がどこまで来ていてどんな状況なのか、これからどうなるのか、なんてわからない。ただ目の前の敵から逃げ、生き延びるだけ。少なくともこの映画で語られるダンケルクの撤退はそうだった。
潮がいつ満ちるのかという、桟橋にいる二人の情報の相違も恐ろしかった。
話したいことはもっとたくさん、大事なことがあるはずだけど出てこない。
死に忖度はない。
戦争は国のイデオロギーの戦いの結果、国民に死が降りかかる。互いの正義のぶつかり合いの最前線にいる人間には死が降りかかりそれは誰にでも平等である。戦争で誰が死ぬか。敵、味方、関係無い。ただ運が良かった。それだけ。死には忖度がない。その中で生きるか死ぬか分からない状況下で、生きようともがく、悪あがきする話だと思った。
でも、それが生きるって事なんだと思う。
イギリス兵が助けに来てくれた少年を(事故的にとは言え)殺してしまった場面がこの映画を象徴する場面だと思う。
死の不条理さ、普遍さ、平等さ。個人は関係なく存在する死。
それに抗う人間の話。だから戦争映画で人を殺すのでは無く、救出する、生き残るということを描いていると感じた。
サスペンス描写もドキドキしました。面白かったです。
一点、助けてくれたフランス兵を殺してしまうのはどうかな…。少年の死同様、死の不条理、平等さを描くのは分かるが、彼、主人公助けてくれたし…
極限状況の群像劇
映像美
音響がでかい
映画見てから時間経ってますが書いときますと…
クリストファーノーランが描く戦争映画はどんなものだろうとワクワクして見ました
キャストがイケメンばかりなのは趣味なのか!笑
それにしてもスピットファイアの美しいフォルムは戦場の空に映えてました。
陸海空三視点で敵からの逃走劇が静かに描かれていて、終始ドイツ兵の姿は見えませんでした(最後にちらっと)
ですが、そこも見えない恐怖というものでしょうか。時計の針の音が緊張を高め、死へのカウントダウンなのかとハラハラしました。
ちなみにクリストファーノーラン監督の時計の音を使っているという事で、監督のこだわりがあって良かった。
あと、銃の音が大きいですね、監督も臨場感出そうとして大きくしたようですが…最初びっくりしました笑
臨場感
実際に戦場にいるかのような演出がとてもリアルで緊迫感があった。燃料が尽きるまで戦い、自分よりも自国の兵士達の救出を優先した空軍の姿はまさに英雄だった。また、セリフが尚更戦場のリアルさを表していると感じた。
飛行機にて
刑事フォイルで史実だと知って見ていたので、最後にどうなるかは分かっていたけど、楽しめた。主役とされている若い兵士よりも、民間船の船長のおじさんや、自らの帰還より地上兵の脱出を最後まで優先した戦闘機乗りが真の主人公だね。
続く緊張
・ダンケルクから脱出、帰還しようとする兵士
・救出に向かう民間船の親子
・スピットファイヤー乗り
の三つの視点が切り替わり展開される。
何度も迫り来る敵の襲来を淡々と描いているが、ハンス・ジマーの音楽と効果音が緊張感と恐怖を煽る。
インターステラーの、津波の星のシーンが延々と続く様なものだ。
毛布に包まり安心して眠れること、
ビールや温かいお茶をいつでも飲めること、
自分達が今現在地獄の戦地にいないこと。
どれもが有り難く手離してはならない今だと、鑑賞後しみじみ思えた。
・我先にとどんな手を使ってでも生き延びようとする兵士。乗り込んだ船は悉く哀れな末路に…
・民間船でわざわざ地獄へ救助に赴く、紳士淑女達の姿にはただただ頭が下がり、尊敬の念が湧く。
劇中の民間船の御老人は、チャールズ・ライトラーという退役軍人がモデルとなっているようです。実際に息子と若者の三人でダンケルク沖に救助へ向かい、百三十人を助けたそうです。
・美しく浜辺に降り立ったスピットファイヤー。燃料はもう残っておらず、敵の手に渡らぬよう?火をつけなくてはならない。
当然故意ではないにしろ、自分が撃ち落とした戦闘機が海面を火の海にしてしまった、その因果を感じた。
ノーラン監督作品ということで、ハードル上げすぎ期待しすぎで観に行っ...
リアルな臨場感
物足りなさと満足感
クリストファー・ノーランの戦争映画ってどんなのだろう?と言う期待とリアル過ぎたらキツいなという恐怖を持って見たのだけど、そうやって観ると何か物足りなさを感じた。
リアリティはあるのだけど、もはや僕の中でトラウマ的に残ってるプライベートライアンのような人が無残に死んで行くエグさはないし、ヒーロー映画かと言うとトムハーディや民間船の人たちは確かにヒーローだけど、ドイツ兵を倒して、または人を助けて英雄視されるかと言うとそうでもなく物語は中途半端に感じたのだけど、
凄いと思ったのは陸海空それぞれ時間の長さが中 違うのに、同時進行のように見せて臨場感を煽る手法。
クリストファー・ノーランここにあり!と言う感じだった。
そしていつもノーラン作品を観て思うのだけど、映画の満足感と濃厚さに比べて上映時間が短い事。今回もドッと疲れて時計を観たら100分しか経ってない事に驚いた。
素晴らしいと思います。
サバイバル映画
撤退による勝利はない。だが、この救出劇は1つの勝利だ。
映画「ダンケルク」(クリストファー・ノーラン監督)から。
作品冒頭に「ダンケルクで兵士たちは運命を待った。
救出に望みを託し、奇跡を信じて」と書かれたテロップが流れ、
(フランス北部の)「ダンケルク」という場所で繰り広げられる
救出作戦が奇跡的に成功したストーリーだと想像できてしまい、
なんとなく物足りなさを感じた。
台詞も少なく、メモに残したいフレーズが多いとは言えないが、
逆に、実際の戦争は、それほど喋らないのかも・・と、
よりリアルに、戦争の場にいる錯覚を感じたほどだ。
戦争における「撤退」は、ほぼ負けに等しく、
人・モノ・金を失い、大きな犠牲を払うこととなる。
にも拘らず、作品のラスト近くに、こんなフレーズを見つけた。
「撤退による勝利はない。だが、この救出劇は1つの勝利だ。
奇跡の脱出に感謝する」
作品の説明を、わざわざ文字で説明しなくてもいいよ、と
感じながら、鑑賞を終えた。
実話に基づいた戦争の奇蹟的な救出劇という視点でみれば、
私は、映画「ハクソー・リッジ」の方が好きかもしれないなぁ。
退屈。。
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