ダンケルクのレビュー・感想・評価
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「1.43:1」のIMAX画面比率による圧倒的な絵力、映画館で味わってほしい体感型映画
日本公開時、日帰りで109シネマズ大阪エキスポシティに見にいったときにも感銘をうけましたが、都内でIMAXの「1.43:1」バージョンが見ることができるのは本当に嬉しいことです。
降伏をうながすビラが空からヒラヒラと舞い落ちてくるファーストカットから、この画面比率ならではの効果に「おっ」と思わせるものがあって、大スケールの映像美に魅せられます。全体的にセリフは少なく、厳しい状況下での撤退戦を、淡々と「絵力ありまくりの画面」で語るタイプの作品です。
チクタクと秒針が進む追いたてられるような音楽で緊張感をあおり、座っている椅子がブルブルと震えるような戦闘音が時折ズガーンとくる音響も最高で、IMAX版を3回見た「ゼロ・グラビティ」と同じ、映画館の映像と音響でしか味わえない魅力がとても大きい“体感型映画”です。
苦しい戦時体験とカタルシスのバランス
クリストファー・ノーランは、戦争についてのイデオロギーは極力排し、観客に戦場を体感させることに主眼を置いた。英雄賛美も戦争反対の大きな声も手垢がつきすぎてしまった現代で戦争を語ることの困難さがこの映画には溢れている。
暗くどぎついことの連続である浜のシーンで、人は戦場の苦しさを嫌というほど体感するだろう。しかし、観客に与える苦しみは「サウルの息子」ほど徹底されず、救助の民間船のエピソードでは、希望やヒロイズムが謳われる。
戦場を体感させたい、しかし苦しみを強いるだけの鑑賞体験では観てもらえない。ノーランはそのジレンマに向き合った。
机上の空論を振りかざすことをやめ、生々しい戦場に向き合わなくてはならない。しかし、映画としてのカタルシスなくして、多くの人に訴える力があるのかどうか。
非常に難しいバランス感覚だが、見事にこの困難な戦時体験映画を商業映画として成り立たせ大ヒットに導いたノーランの手腕は見事だ。
言われたくないだろうけれどぜひ大阪IMAXレーザーで。
正直、普通の映画館で観た時はピンとこなかったが、フィルムにこだわりIMAXを推奨するノーランが可能な限りIMAX70mmで撮ったのだから、ノーランが本来想定しているであろう1.43:1のアスペクト比で観てみようと、唯一1.43:1で上映している大阪エキスポシティのIMAXレーザーに行ってみた。
結論を言うと、別物、まったくの別物だ。フィルム時代のIMAXを知る人は、デジタルIMAXであの時の衝撃を味わえず歯痒い思いをしたことがあると思うが、デジタル上映とはいえフィルムのIMAXの持っていた広大な空間の広がりを、三度目のIMAXレーザーで初めて感じた。
大仰に思えた音響もこの巨大なスケールだとピタリとハマる。ストーリー的な不満は解消されたわけではないが、IMAXレーザーの「ダンケルク」、観られるうちにぜひ一度とお勧めしたい。最安だと東京からだと深夜バスで平日片道約3000円。その価値はあると思います。
戦争映画に「時間」の概念を絡ませた異色作
もぬけの殻となったダンケルクの市街地を抜け、海岸線がスクリーンいっぱいに広がった瞬間、これまでに感じたことのない映像の深遠さが胸を貫いた。そしてここから陸・海・空の3つのタイムラインを駆使したダンケルクの撤退作戦が展開するなんて誰が予測しえただろう。
さすがノーラン作品には「時間」という概念が密接に関わってくる。『インセプション』と同じく3つの異なった時間の尺度を展開させる手法には舌を巻くばかり。その結果、各々のテリトリーが交錯する「点」にて運命がスパークするわけだが、この語り口はもはや戦争アクションを超えた、緻密なるサスペンスの域と言えるだろう。
ちなみに、本作ではトム・ハーディが操縦する戦闘機内に響く無線音声の中でマイケル・ケインのカメオ出演がある。かつてケインが『空軍大戦略』で空を滑空していた映画史を押さえておくと、ノーランの密かなこだわりをさらに深く咀嚼することができるはずだ。
ラスト20分のカタルシスも映画のリアリズム!
強烈な閉塞感が神経を虐め続ける。容赦ない爆撃から身を守ろうとして砂浜にへばり付く兵士たちは、地上という行場のない牢獄で、はたまた閉じ込められたまま沈没していく船内で、遙か眼下の海原を見下ろすコックピット内で、その身を拘束されたまま時間に弄ばれているかのよう。個人の視点から見れば、戦争とは、戦場とは、なんと全体像がつかめない怪物如き存在であることか!?従来の戦争映画が当たり前のように駆使してきた想像の域を出ないCGI仕様の俯瞰映像を頑なに拒絶して、クリストファー・ノーランが提示する新リアリズム。それが映画的な快感と呼べるかどうかは甚だ疑問だ。しかし、延々と続いた怪物からの逃避行が、やがて達成感に変わるラスト20分のスタルシスは、画面の形状に関係なく、観客の心を強く掴み取って離さない。それもまた、映画のリアリズムだと思うのだ。
可能ならIMAX版を観るのが吉
第二次大戦期の英戦闘機スピットファイアを3機も飛ばすだけでもすごいのに、さらにその操縦席後部にIMAXカメラを設置してコックピットからの視点で写すという、ノーラン監督らしいこだわりの映像を満喫できる。敵機との空中戦や、沈没しかかった船から海に飛び降りる兵士たち、浸水し転覆した船内で溺れそうになる若き兵など、縦幅の長いIMAXの画角を活かした構図もふんだんにある。通常の上映はIMAX版の映像の上下をカットして映すので、大げさに言えば「まったく別の映像体験」。
IMAX版でも、フィルム>レーザー>デジタルという映像品質の差があるのだが、残念ながら「ダンケルク」の日本公開は主要な外国よりも1カ月以上遅れているため、これから外国で観ようと思っても場所がごく限られるはず。IMAXフィルムは日本になく、IMAXレーザーは大阪のみ。厳しい状況だが、それでもIMAX版で観る価値は間違いなくある。
ドラマチックな事もなく、リアルにその時、その場所ダンケルクにいたか...
ドラマチックな事もなく、リアルにその時、その場所ダンケルクにいたかのような、淡々と時間が流れていく物語。
映画館で見るべきなんだな。
"感じる"映画
クリストファーノーラン監督が好きなんで見させて頂きました。
陸海空の3パターンの視点からドイツに攻め込まれ封鎖されたダンケルクという都市の様相を描いた作品です。
ただ、今回は第二次世界大戦中の英仏独の関係性に着目しないと背景描写が掴みにくい。
あとダイナモ作戦ってなかなか渋い作戦だったんですね。
非言語にこだわった臨場感は圧巻でした。
ウィンストンチャーチルも合わせて見ると良いかと
『生き残っただけだ。』 『充分だ』
『何が見える。』
『故国だ』
ナショナリズムを煽る台詞だが、
『生き残っただけだ。』
『充分だ』
この言葉が良い。
一年くらい前にIMAXで見た。時間経過になれるのが大変だった。
最後のメッサーシュミットを落としたのはスピットファイアなのか?それだけが、疑問で矛盾している。もう一度見たが、このシーンから、時間軸は一つになっている。スピットファイアが落としているのだろうが、カット割りになっている。3回見てもそのように見える。
折角、ダンケルクで生きて帰れたんだから、ノルマンディー上陸作戦はもう少し慎重にすべきだった思う。
戦争の体験談の細かな部分を映画化したかのような
ノーラン作品には全幅の信頼とまではいかない程度の感想でしたが、「インターステラー」は個人的に好きな作品でした。
前評判の高さや宣伝展開の巧みさもあって、かなり期待していたのですが正直、「よく分からん」というのが素直な感想でした。
DVDで何度も鑑賞したり、解説書や歴史書を紐解いて何が起きているのかをきちんと理解できればまた違うのかもしれませんが、誰の視点でどこに着地点を置いて映画を見るのか、最後まで定まらないまま、映画が終わってしまいました。
歴史上の事実を映画化した、ということらしいのですが、空軍パイロットの視点で見れば、燃料計が壊れてしまい、残りどのくらい飛べるかがわからないので、僚機に残量を知らせてもらっているうちに、僚機が撃墜され、いつエンジンが止まるか知れない不安の中で、それでも30万の兵が海岸に追い詰められたのを守るべく、果敢にドイツ空軍に挑んでいくことは、事実なのでしょうか?
空中戦で損傷したスピットファイヤー戦闘機が、海上に不時着するときには、キャノピーが開かず、あわやパイロットが溺れかけますが、間一髪脱出に成功、民間船に救出されます。これなど、いかにも映画的演出ですが、史実だったのでしょうか?
エンジンが停止した戦闘機で、空中戦を戦い、どうにか敵を撃破したらしい(背景が一切語られないので、想像するしかない)戦闘機を、砂浜に着陸させるときに、ランディングギアが降ろせずに、手動でキコキコやってどうにか着陸したこととか、みょうにリアルな描写ですが、歴史上の事実なのでしょうか?いかにも映画的演出に見えたのですが。
これらのエピソードは演出にしてはずいぶん地味で、事実であればどうやってこんな些末なことが語り継がれたのか。あやふやです。そんな細かいことがたくさん積み重なって、この映画は構成されています。
まるで、戦争の体験談を読み漁って、ダンケルクの生き証人たちの語りを一本の映画にからめとったような構成です。空と、海と、陸から。
どうやら英国人はこの逸話を子供の頃から英雄物語的に聞かされているから、みんな常識のようにここで何が起きたかを知っているということらしいです。
であれば、こんな突き放したような映画でも、何を語りたいかがきちんと理解できるのでしょうか、フランス人やイギリス人たちは。
映像の迫力は文句なしに凄いです。音のリアルさも、飛んでくる砲弾の恐怖も、IMAXに勝る臨場感は得られないでしょう。それでも、映画としては散漫で共感の薄い作品でした。
まぁ、もういっぺんくらい見てみたいとも思いましたが。
2017.9.11
生死を彷徨う混乱した状況を体験する
原題も邦題も同じで「ダンケルク」です。
「ダンケルク」は、フランスの大西洋に面した港街です。
登場人物にセリフで語らせるのではなく、映像で語らせるという演出が優れています。
・主人公がドイツのビラを拾い、イギリス兵はダンケルクに包囲され、投降するしかないという状況を語らせます。
・主人公がドイツ兵に銃撃を受けることで、ドイツ兵はダンケルク市内にまで、侵攻しているという状況を語らせます。
・イギリス兵はボルトアクションライフルなので、発射するたびにボルトを引いて弾を銃身に送り込まなければならず、連射はできません。
ドイツ兵は、発射速度は500-600発/分という突撃銃を使用しているので、連射できます。
イギリス兵は、ドイツ兵に対して、圧倒的に不利な状況を語らせます。
・主人公は、フランス軍の守る防衛線を超えて、走ってすぐにダンケルクの砂浜に到着することで、ドイツ軍がすぐ近くにまで迫っていることを語らせます。
・主人公が走る姿を大きく映し出すことで主人公であることを語らせます。
・イギリス兵に偽装したフランス兵は、何も話さないので、状況をしぐさで語らせます。
・救助したイギリス兵は、何も話さないので、状況をしぐさで語らせます。
・3機のスーパーマリン スピットファイアの編隊が、ムーンストーン号の上をダンケルクに向かい通過することで、同じ目的のために行動しているということを語らせます。
スーパーマリン・スピットファイアは、第二次世界大戦当初は量産化されていなくて、航続距離も短いことから、フランスに派遣されずに、ロンドンの防衛に当たっていました。
メッサーシュミットBf109も、航続距離が短いので、ロンドンまでは攻撃できませんした。
イギリスは、ハリケーンをフランスに派遣し、メッサーシュミットBf109と戦っていました。
ダンケルクで、初めて、スーパーマリン・スピットファイアは、メッサーシュミットBf109と交戦しました。
実話に基ずく、フィクションのストーリーで、伏線を張り、伏線を回収するので、すっきりとするストーリーです。
伏線に気が付き、回収できるかで、この映画への評価も別れます。
名言もあり、名言にどう感じるかで、この映画への評価も別れます。
戦争映画なので、人は死にますが、映倫区分は「G」でどなたでも鑑賞することが出来ます。
歴史に興味があり、第二次世界大戦に興味のある人には、お勧めの映画です。
CGは使用せずに、実際にスーパーマリン・スピットファイアやメッサーシュミットBf109等を飛行させて、撮影しているので、臨場感があります。
CGは使用せずに、ダンケルクの浜辺のシーンも大量のエキストラを動員し、撮影しているので、臨場感があります。
女性はほとんど登場せず、ロマンスの要素はありません。
上映時間は106分と短いですが、1週間、1日、1時間という時間が異なる3つのストーリーを防波堤、海、空という3つの視点から描かれるので、混乱させられますが、混乱した状況を体験させるという演出です。
誰一人として、状況を把握できない混乱した中で、皆が正しい行動をした結果、30万人を救出するという奇跡を起こしたということです。
歴史的な背景を知っていることを前提にストーリーは進みます。
歴史的な背景を理解していないと、ストーリーについていけない可能性があります。
「ダンケルク」について知らない人は、映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」を先に鑑賞すると理解しやすいです。
なぜ、イギリス軍とフランス軍がダンケルクに追い込まれ、救助を待つだけで、ドイツ軍と戦わなかったのは、ドイツ軍は、アレキサンダー大王がガウガメラで戦い、ペルシア王ダレイオスを敗走させ、勝利しのと同じ鉄床戦術を用い、少数のドイツ軍が多数のイギリス軍とフランス軍に武装を放棄させ、敗走させたからです。
鉄床戦術は、低機動で耐久力のある部隊が敵を引き付け、機動力の高い部隊が敵の側面や背後に回り込み、敵を攻撃し、敵を敗走させる戦術です。
ドイツ軍の低機動で耐久力のあるC軍集団は、マジノ線に侵攻し、マジノ線の要塞群に立てこもるフランス軍守備隊を釘づけにします。
ドイツ軍の機動力の高い装甲師団主力のA軍集団は、小型でガソリンエンジンを搭載したI号戦車、II号戦車で構成され、アルデンヌ森林地帯を抜け、ユンカースJu-87急降下爆撃機による正確な支援爆撃を受けて、ムーズ川を渡り、敵国のガソリンスタンドを補給に利用し、早い速度で進軍し、イギリス軍とフランス軍の背後に回り、攻撃することで、イギリス軍とフランス軍を総撤退させ、ダンケルクに達します。
ドイツ軍の機動力の高い空挺部隊は、防御陣地の後方に降下して、防御陣地を爆破し、混乱させ、機動力の低い歩兵主力のB軍集団が防御陣地を制圧し、ベルギーとオランダに侵攻します。
鉄床戦術については、映画「アレキサンダー」を鑑賞すると理解しやすいです。
物足りない
クリストファーノーランということで、また、レビュアーの推しでもあったので見たのですが
私はストーリーが読み込めず、ネットであらあらのあらすじの読んでから見て、やっと理解できた、というレベルで、ストーリー性を映画に求める人にとっては、つまらない、と感じる映画なのでは?と思いました。
映像美もよかったですし、、海軍、空軍の人たちの苦境を少しでも疑似体験できる、という点では良かったのですが。
私は個人的には、早見再生で見れば良かったなという感想になりました。。。
追い詰められたダンケルクの街から撤退する。民間人も加わる救出作戦。...
追い詰められたダンケルクの街から撤退する。民間人も加わる救出作戦。
陸、海、空と場面は切り替わり、台詞は少ないが、音楽と映像が非常に合っており、観ていて不安とハラハラ、終始緊張感のある作品で惹きこまれていった。
観ていてリアルに感じられ、怖くなるほど。
戦争を題材にした映画の中でも違った視点で観れる作品で新鮮で良かった。
掠める銃弾の風の音、重厚な冬の水の感覚
風を切る銃弾の音、残酷なまでに人間を突き離す冬の水の重さ冷たさと感触が観客に伝わる。この映画の良さはそういった細部に宿っていたと思う。
IMAXデジタル
やっぱり70mmフィルムで観てみたい👍📽
あまりピンとこなかった
戦争を史実に合わせて映画にしていると思うが、私はあまりピンとこなかった。
CGも使われていただろうが、本物と思わせるち密さに施されていただろう。
今日の戦時下を考えると、平和の大切さを考えさせられる。
うーん…
良さが、何故この題材にしたのか、テーマが俺には分からなかった…
民主主義の勝利
(このレビューは、2017年9月に劇場鑑賞した直後に執筆したものです。感想は今でも変わりませんので、当時のまま、掲載させていただきます)
「ダークナイト」や「インターステラー」など、傑作を次々と生み出しているクリストファー・ノーラン監督が、実話をもとに新作を発表したというので、期待しながら、鑑賞に臨みましたが、期待を全く裏切ることのない、秀作でした。
題材となった「ダンケルクの戦い」ですが、これは、第二次世界大戦中、1940年5月から6月にかけて起こった戦いです。
別名、「ダンケルクの奇跡」とも呼ばれるこの歴史的事件は、当時、ドイツ軍の猛攻撃に、フランス・ダンケルクに追い詰められてしまった英・仏の兵士たち40万人を、駆逐艦のみならず、民間船も動員して、救出に向かわせ、実際に、多くの兵士が生還を果たすことができた、というものです。
私は、フィクション作品の場合は、予備知識はあまり仕入れずに鑑賞しますが、本作品のような歴史的に有名な実話を扱っている場合には、Wikipediaなどで、その内容を把握したうえで、鑑賞しています。
それは、実話に基づく作品は、どうなったのか、という結果よりも、その結果がどうやって導かれたのか、その間のドラマが見どころだと考えているからです。
本作品では、観客がダンケルクの救出劇を疑似体験できるように、工夫が凝らされています。それは、3つの視点で、物語を展開していることです。
すなわち──
1. 陸:ダンケルクの防波堤で、救出が成功するように、必死に行動する青年兵士。
2. 海:救出のため、民間船でダンケルクへ向かう、年老いた船長。
3. 空:ダンケルクへの攻撃を阻止するため、英軍戦闘機の操縦桿を握るパイロット。
これらが、交互に描かれることで、ダンケルクの戦いが立体感を保ちながら、観客に迫ってくるのです。
さらに、不安感をかき立てるような、BGMが、緊迫感を増幅させます。
また、台詞を最小限に抑えていたことも、一役買っていたように思います。
この映画は、反戦というよりも、民主主義の勝利を描きたかったのではないでしょうか。
救出に向かった船のうち、民間船は、船員も武器を持たない民間人であったわけで、かなり無謀とも言えるでしょう。
それでも、使命感を持って救出に向かったのは、ナチス・ドイツの独裁政権に立ち向かうということを国全体の方針で決めたのだから、一次的には撤退するけれど、連合軍が勝利を導くような行為であれば、積極的に行おうという国民の総意があったからではないかと思います。
これまでの戦争を題材とした映画とは、ひと味違った作品となっており、クリストファー・ノーラン監督の力量の高さを実感しました。
20世紀を著す戦争の時代映画
内容は歴史上最も厳しかったと言われるフランスはダンケルクでのフランス軍とイギリス軍の撤退戦を群像劇で描く作品。好きな台詞は『あの子は大丈夫か?』『ああっ』で親子が顔を見合わせる場面。境遇や立場では仏軍兵士と英軍兵士との出会いと別れも素晴らしい。凄いスケールで撮影された驚きの絵の連続にもっと大きい画面で見たくなりました。もの凄い映画だとは感じますが観る人を選ぶ作品で、面白くは無いと思うのは自分だけでしょうか?!
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