「淡々と進む感じ」ザ・コンサルタント GM屋さんの映画レビュー(感想・評価)
淡々と進む感じ
映画秘宝最新号内のギンティ小林氏の記事を読み、面白そうと予告すら見ずに鑑賞に行きました。
表向き大して儲かっていない会計士である主人公、実は自閉症であったが元軍人であった父により外界からの刺激を受けない施設での生活ではなく、刺激を克服するための精神・心理的トレーニングを教わり、その過程で射撃や軍隊格闘まで教えられており恐ろしく強い、更には自閉症を持つ人の中でも一部の人が持つと言われるサヴァン症候群によって超人的な計算能力を発揮できるという能力を持ち、それらを活かして裏では世界各地の所謂悪党どもの会計を受け持ち莫大な利益を得ていた
と、ここまで書くと重度の中二病を患った脳みそによって作られた設定としか思えない主人公であるが、そこはそれ溢れ出るベン・アフレック感ですごい「そこらへんに居そう」感あふれる主人公に仕上がってます。バットマンことブルース・ウェインの時のイけてる金持ち親父とはまた違ったベン・アフレックが見れます。
ストーリーとしては、とある企業から不正会計の監査を頼まれた主人公サイドと、主人公を追う連邦捜査官サイドに分かれて進み、その中に回想という形で過去の出来事が語られ、それらが最終的にかみ合い終わりへと向かっていくという次々と伏線回収をしていくのですが、さすがに伏線多すぎて少々ついて行けなくなりそうになったり・・・
まぁこれは自分のオツムが残念なだけなので良いんですがね
アクションシーンもただの会計士だろうと舐めてかかってきたチンピラや傭兵どもをプロの技でガシガシやっつけくあたりはやはり興奮しました。が、如何せん2015年に公開されたキアヌ・リーブスの「ジョン・ウィック」を見たあとのせいか少々派手さに欠けるかなーという印象が
総じて言うと瞬間最大風速的な盛り上がりはやや欠けるけど、終始楽しめる映画でした
文句があるとすれば、この映画のポスターや見終わった後になってから見たPVでもそうだけど、主人公の本業は表も裏は会計士で暗殺者でも何でもないっていうこと
あとは序盤から主人公の戦闘能力の高さというかヤバさを隠しもせずに見せてくるから舐めてたとはいえ会計士に返り討ちにあったチンピラどもの驚きと見てるこっちの「まぁ、そうなるな」感という心境のズレが起きちゃってるのが残念かな。それも含めてこういう舐めてた相手はヤバイ奴だったっていうジャンルの楽しみ方なんだろうけど・・・
それでも農場で射撃練習するのに対物ライフル持ってくとか、秘密のガレージの武器庫にはゴツイ武器が山ほど置いてあるとか序盤から見せすぎだろ・・・