「イーストウッドには感服。」ハドソン川の奇跡 ジンジャー・ベイカーさんの映画レビュー(感想・評価)
イーストウッドには感服。
ちょっと前から気になっていた作品で監督がイーストウッドということで鑑賞した。
実際に起きた旅客機事件をテーマにしたサスペンスドラマであり、今までグラン・トリノ、アメリカン・スナイパーなどのイーストウッドの作品を見てきたが本作で感じたのはイーストウッドが心理描写に長けているということだった。
トム・ハンクス演じる主人公の心理を彼自身による事件当日の回想を通して、徐々に明らかにしてゆく。この作品はすべて主人公の中で自己完結してゆくものである。その表現の仕方が絶妙で、自分で自分を疑う状態から徐々に自分自身を信じる状態へと描写してゆく。その描写の過程で事件の全貌も明らかになり、鑑賞者はすんなりと事件の一部始終をも理解できるような作りになっている。
実話のストーリーに対して多彩なアプローチで表現できるイーストウッドには感服である。
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