ブランカとギター弾き

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ブランカとギター弾き
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解説

写真家として活躍する長谷井宏紀がイタリア製作映画として手がけた監督デビュー作で、フィリピンを舞台に、孤児の少女と盲目のギター弾きの旅を描いたロードムービー。マニラのスラムに暮らす孤児のブランカは、母親を金で買うことを思いつき、盲目のギター弾きピーターと旅に出る。ピーターから得意な歌でお金を稼ぐことを教わったブランカは、レストランで歌う仕事を得てお金を稼ぎ、計画は順調に進んでいるかに思えた。しかし、そんな彼女の身に思いもよらぬ危険が迫っていた。長谷井の第一回長編監督作品となる本作は日本人初となるベネチア・ビエンナーレ、ベネチア国際映画祭の出資で製作され、第72回ベネチア国際映画祭でソッリーゾ・ディベルソ賞、マジックランタン賞を受賞。

2015年製作/77分/PG12/イタリア
原題:Blanka
配給:トランスフォーマー

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映画レビュー

4.0スラムを舞台にやさしさ描く、瑞々しい作品

2017年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

フィリピンのスラムを舞台にした作品だが、悲惨さを感じさせない。前向きでやさしいエネルギーに満ち溢れた作品。同日公開の「ローサは密告された」もフィリピンのスラムを描いているが、麻薬に汚染されるシビアな視点を持ったあちらとは対称的だ。

孤児のブランカはお母さんを金で買うことを思いつき、盲目のギター弾きのピーターとともに路上で歌って金を稼ぐ。本当に欲しいのは愛や信頼。それをお金で買えるかどうか。お金はなくてもピーターと親子のような絆を結べていること自体が、ひとつの答えになっている。

ブランカ役のサイデル他、出演者がどれもリアルで素晴らしい。ストリートで暮らす男の子2人も実際にスラムで暮らす少年だそうだ。

瑞々しさとストリートの雑多なパワーに溢れた美しい作品だった。さすがカメラマン出身の監督だけあって絵心もある。

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杉本穂高

3.5透明感あふれる映像に浮かび上がる信頼と絆

2017年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

ファーストカットから路上の臨場感が伝わってくる。その雑踏に小さく少女を見つけた瞬間、ああ彼女が主人公なのだなと確信した。可愛らしさとともに何か別の言いようのない切実な感情を胸に抱いている彼女。それが何なのかは自分自身、わかっていない。おそらくこれはその想いや欠けたものを探す旅なのだろう。

一方の盲目のギター弾きは、彼が現れた瞬間、その正体は神様なのではないか、と感じてしまうほど不思議な存在に思える。彼はそのやわらかな存在で少女ブランカを常に肯定してくれる存在。二人が公園のベンチで、ギターの音色と歌声を調和させる時、夕暮れ時の路上に穏やかな風が吹いたように思えた。

どこにでも罠がいっぱいで、悪い奴らもいっぱいいる。それもまた路上の日常。だが、そんな過酷な環境にあったとしても、本作は自ずと信頼や絆といったものを丁寧に、優しく浮かび上がらせていく。その描き方にとても好感が持てる作品であった。

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牛津厚信

3.5親がなくても子は育つ。

Haruさん
2020年5月17日
PCから投稿

昔の人は良くも悪くも世間をよく知っている。
この話はフィリッピンだけのことではないのだろう。世界中の混沌の意味を代表で普遍なのだ。それは社会の所為でもなく個人の所為でもない。人間の中身の半分がそうさせているだけなのだろう。
しかし、虐げられて生きる人の力強さは想像を絶する。蔑まれ、嫌われ、否定されればされるほど強くなる。そう、感染症の菌のようだ。
自立するには孤独が必要なのだろう。誰もが人の出会いから相手を信じるわけではない。
猜疑心は最大の防御ではある。でも、孤立を産むだけだ。
傷付きながらも寄り添うことの大切さを知っていく。
ブランカとギター弾きは金では買えないものをこの混沌の中から見つけ出し手の中にしっかり握り締めたようだ。

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Haru

4.0青は海の色、青は空の色

Iwarenkonさん
2020年5月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

生まれつき盲目のギター弾きと、スラムで一人で生きる少女の物語。
ストーリー的には何も解決してないし、よく考えるとハッピーエンドでもない。
毎日を生きる子供達にとって大切なのは何なのか…世界の何処かでこんな毎日があるんだろうなぁ…
シーンの構図も美しく、心に刺さる映画だった。

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Iwarenkon
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