エヴォリューションのレビュー・感想・評価
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この映画を読み解くとは・・・
終始難解でその画面は暗く、セリフの少ない時間劇をひたすら見続けることはある種の拷問に近く襲い来る睡魔によって瞬間的に飛ぶ記憶の断片を繋ぎ合わせることで物語はさらに難解さを増す。明らかにこの作品は娯楽ではない。さらに厄介なのはこの監督の宗教画やシュール系の絵画作品への嗜好がその画面に意識的かつ繰り返し物語の要として埋め込まれてくる。ダリ、タンギー、キリコ、マンテーニャ、ゴーギャンなどである。無意識と神学的象徴を駆使し、雌雄交合を排した単性増殖による女性解放が謳われていると言うのが大方の見方となり、この監督はそれを提案しこそすれ肯定には至っていない。
環境映像 たまにゲロ風味を添えて
これは問題作ですよ!とも言いようがない。何故なら問題かどうかすらよう分からん。
少年ニコラは海辺の殺風景な住居に女性(母親っぽい年齢だけど違うっぽい?)と二人で住んでいる。周りも同世代の少年と世話をする女性の二人暮らし。
なーんにもないから昼間は大体海辺で遊ぶ。でもその時には基本的にお世話の女性も一緒。
海の中は色鮮やかなのに、彼らの世界は白い壁の家に地味な服、女性はこれまたグレーのデザインもへったくれもないワンピースのみ。
海から帰ると食事、これがもうなんちゅうの、ゲロ風味…。どうにも色合いのよろしくないパスタだかスープだか分からんものワンプレートのみ。
で、その後薬の時間。黒いドロッとした液体をコップに入れられて女性から渡される。
で、飲んで寝る。
彼らは何かしらの病気のようで、この生活も薬も、たまの病院通いもその病気を治すため、らしい。
この辺りサラサラ書いているけど劇中の説明は一切無し。なんとなく流れている映像をもとに妄想するしか手が無い。極端に説明が少ないのでセリフを待っているんだけど、これがまた皆さん寡黙。ニコラ少年も最低限のことしか言わないし、女性連中はもっとなんも言わない。
少年が病院に連れていかれるあたりから少しずつ話は展開しているはずなんだけど、これがまた意味不明の連発で、今見ているものなのか想像なのかはたまたイメージ映像なのかがなかなか判別つかない。ただ、異様に生理的に受け付けなさそうな描写をちょいちょいぶっ込んでくる。痛いの嫌いな人は要注意と言うより避けた方が身のためよ。
妙齢のお姉さま方がたくさん出てくるし、うっすうすのワンピース一枚だし、海水浴天国だし、こりゃー盛大に牌祭りか?とそっち展開を期待するも、少年たちと一緒だもんだから泳いでんのにワンピース、ワンピース水着じゃないよ。
プラスナースまで出てくるから、これはもしやどこかでショタ展開か!と思ってもそういう展開ほぼ無し。こっちを期待しても肩透かし食らうだけなので避けた方がいいわよ。
終盤、秘密を知りたい?教えてあげる、と来たもんだからよっしゃー、これで頭の上を埋め尽くす?マークが解消されるでーと意気込んだら、ただ?マークが増えただけでした。
これはねぇ、エンタメ映画好きには全く向かないですよ。メェ子ちゃんの出てくるLAMBラムって映画あるけど、あれの350倍は意味不明(当社比)です。
あー、最近眠れてないわー、1/fゆらぎを体験したいわーって方にお勧め。海の中はとっても綺麗な感じの環境映像に全くもって静かなBGM、さらに登場人物もほぼ喋らないので誰にも邪魔されず眠れます。更にたまに来るグロ描写に耐えかねて目をつぶると、そのまま夢の世界にさようなら~。
そんな睡眠アイテムとして評価して星二つかな。
映画として評価したら申し訳ないけどマイナス一個ぐらいよ。
悪くはないが…
つらい時間だった
キモい
絵画
楽しみ方を模索する作品
一体全体
レビュー
一応…SFホラー??
多くを語らず、、想像映画。
謎の大人女性集団。
謎の男性子供集団。
変な島で暮らす人(?)々。
最初なんで子供達だけ人間らしいの?とか何も無い島なのに観覧車の絵を描けるの?とか疑問視する所ばかり。
徐々に想像させる映像で判明して行くんだけど、映画中では多くは語らないので眠い眠いwワクワクしない。
全て想像して下さい映画。
後半そうなるならもう少し子供と大人の交流・変化・描写があっても良かったのでは?連れ出す心の変化とかが薄い。
それだったら人間以外の設定いらんだろ?面白み無くなっているだろうが?と思った。
薄く無ければ評価高くしてたよ。
映像も設定の世界観だけを優先的に映像化し過ぎてる。
あと暗い画面、シーン多すぎ。はっきり観たいシーンあるんだがw
ラストも想像にお任せしますネタ。
これが1990年頃の映画であればある程度は評価しますが、このご時世で映像的にも魅力がある訳でも無く、「ふーん、、そうなんだ」的。
設定だけの映画。最近観た「スターシップ9 」の方がまだ良い方。
これだったら破茶滅茶してくれるB級アクション映画の方がまだマシと思う。
エヴォリューション
少年と女性しかいない孤島を舞台に贈る禁断のミステリー・ホラー。
謎の医療行為を施される少年たちの運命を、
グロテスクな描写を織り交ぜつつ、
怪しく美しい映像でミステリアスに描き出していく。
大人のホラーでした。
登場人物が少年と女性のみ。
ストーリーの説明はほぼなくセリフも少ないためしばらく???の状態が続きます。
無表情な女性が多く何を考えているか分からないのが不気味。
深夜に女性たちが全裸になり互いに快楽にふけっている光景も不気味。
ニコラが注射を打たれるシーンが多くて痛々しい。
結局、
少年と女性たちの正体はわからず仕舞でしたが、
音楽の良さと、
美しさとグロテスクのギャップのある映像美はいい。
感性に訴えるような作品です。
タツノオトシゴ
悪夢の女護島
まずは同時上映の短編「ネクター」の感想から
画像の粒子が荒くなんだか「ソドムの市」でも見ているかの様な印象。
初めはどんな難解な話かなと思ったが、どうやらミツバチの女王の話だったのだろう。
女給にまさぐられてローヤルゼリーを出したり、近未来都市の団地がハチの巣のを模していたり、なかなか面白い表現だと思った。
全盛期は重宝され衰退すれば去られる。
女王のための王国なのか王国のための女王なのか、蜂社会の残酷さを垣間見ることができた。
途中、レモンと蜂蜜を合わせて食べるとおいしいよって展開が挟まれる、おいしいよねって思った。
女王のまつ毛の長さとか、女給の黄色いドレスとか、一つ一つが洗練された感じで、一定の美意識があった。
物語も理解不能ではなかった(多分)ので良かった。
本編「エヴォリューション」の感想
島で暮らす少年が疑問を晴らし謎を解く話
短編「ネクター」が思いのほか面白かったので本編にも期待が膨らむのだが、こちらはかなり難解で理解力の乏しい自分には難しかった。
鑑賞後知人に感想とその旨を伝えたところ「理解なんてできないですよ、ただ楽しむだけです」とのこと。
なるほど、ただ楽しめばよかったのか。と思ったがまだまだ自分にはこの手の映画は楽しむ技量は無かった・・・
そんな自分でもこの映画は綺麗と残酷と不気味と安心の入り交ざった稀な作品なのだとは思えた。
海中のサンゴや魚、水死体、ヒトデ、潮の流れどれも美しい、陸上の家や病院施設もレトロでお洒落だ。
登場人物も美しい女性や少年ばかりで眼福でした。
所々に死体やら死骸やら、ホルマリン漬けの~、謎の青い薬、注射、切開手術などグロテスクなシーンも満載で見ている間、怖さと綺麗さで板挟みになってしまった。
スプラッタ映画はある程度見慣れているのだが、美と残酷の抱き合わせには免疫が少なくかったのでかなり心にダメージを受けた。
画面の粒子の粗さもあいまってダークファンタジーの世界にどっぷり引きずり込まれたのはいい経験だったかもしれない。
会話から読み取るには情報不足であったが、なんとなく島の生活や物語の背景、筋はわかった気がする。
赤いヒトデと主人公の赤い服が印象的で、何か繋がりやメッセージが込められていたのかも知れない、手術台の照明により少年の瞳に星(ヒトデ)が現れたのも何かを象徴していたように思うのだが、意味があったのか無かったのかわかる人がいたら教えていただきたい。
いや、解からない事は解からないままにしてそれすら楽しむのが本作の味わい方なのだろう。
あれこれ考えたが、考えるのはやめよう。
ナースのお姉さんが美人でしたね。これで十分だ!
彼女たちの目的はよくわからなかったけれど、なんだか諸星大二郎の漫画で出てくる妖怪、神、精霊なんかの不思議な話を連想しました。なにか常人には計り知れない物事があるのだろう。
ラストシーンの文明の光、夢から覚めた感覚、ちょと寂しいこの感覚はなんだろうか。
悪夢から覚めたのに現実に向き合いたくない、そんな複雑な印象の映画です。
劇中セリフより
「お母さんじゃない」
お母さんだと思ってたら別人だった、なんたる恐怖でしょう。
子どもの頃、お母さんだどれだけ大切で安心で、頼れる存在だったことか。今はその感情も薄れてきたが、両親には感謝の気持ちを忘れないようにしたい。
噂に違わず難解
あえて語らず
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