ルイの9番目の人生 : 特集
なぜこの少年は“9年間で9度も死にかけた”のか?
世界的ベストセラー×亡きアカデミー賞監督の念願、ついに映画化──
《極上のドンデン返し》が今、良質サスペンス映画ファンに用意された
ある映画の日本公開が決定したとき、斬新な設定が耳の早い映画ファンを中心に話題を呼び起こした。そのタイトルは「ルイの9番目の人生」(1月20日公開)。9年間で9度も死にかけた少年をめぐる、驚がくのサスペンス映画だ。次々と生まれる謎、その果てに待つ予想し得ない真実……。「イングリッシュ・ペイシェント」のオスカー監督、故アンソニー・ミンゲラさんが生前、ベストセラーとなった原作小説にほれ込み、映画化を熱望したという“巨匠も認めた物語”が、公開を迎える。
生まれてから現在の9歳まで、毎年必ず“命を落としかける”謎多き少年
いつから? 何が? 誰が? 彼の人生に《驚くべき秘密》を仕掛けたのか?
本作で異彩を放つのは、なんといっても“毎年必ず命を落としかける”少年の存在。0歳で全身骨折を経験して以降、感電や食中毒、破傷風、有毒な虫に刺されて生死をさまようなど、事故や病気で幾度も命の危険にさらされてきた。なぜそのようなことが起こるのか? 毎年死にかけるのは、何か理由があるのか? スクリーンに明示される驚きの真相を目にしたとき、あなたは思わず息をのむだろう。
ルイがこん睡状態に陥っても、不可解な事件は続く。母(サラ・ガドン)や担当医(ジェイミー・ドーナン)にも奇妙な事件が相次ぎ、父(アーロン・ポール)は行方不明となってしまう!
「イングリッシュ・ペイシェント」のオスカー監督の念願を今、息子が実現
世界的ベストセラー小説「奇跡の映画化」は映画ファン期待要素の宝庫
ルイのみならず作品自体も、数奇な運命をたどってきた。「イングリッシュ・ペイシェント」でオスカーに輝いた故アンソニー・ミンゲラ監督は早くから原作小説に注目し、映画化を熱望。だが、志半ばで帰らぬ人となってしまう。亡き父の遺志を継いだのは、息子で俳優のマックス・ミンゲラ。本作では製作・脚本を務めており、親子2代の思いが作品には宿っている。2人の熱意に応え、映画ファンに支持される実力派のキャスト・監督陣が結集。本作には、“良作の条件”がそろっている。
「ソーシャル・ネットワーク」や「スーパー・チューズデー 正義を売った日」で知られる俳優マックス・ミンゲラが、製作&脚本と八面六臂(ろっぴ)の活躍。プロデューサーとして奔走する傍ら、脚本ではトリッキーかつ予測不能な筋運びで作品を内外から統括し、父の悲願を達成した。
製作を手がけたミラマックスは、「イングリッシュ・ペイシェント」や「セックスと嘘とビデオテープ」「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」「恋におちたシェイクスピア」「シカゴ」「コールド マウンテン」など、オスカー受賞作を量産してきた会社。クオリティは折り紙つきだ。
ルイをめぐる出演陣にも、スターを配置。「ブレイキング・バッド」のアーロン・ポール、デビッド・クローネンバーグ監督作品の常連サラ・ガドンが父母役を演じ、「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」シリーズのジェイミー・ドーナンが、キーキャラクターの精神科医に扮した。
エッジの効いた作品選びで知られるダニエル・ラドクリフが主演し、斬新な設定が熱狂的なファンを生んだ「ホーンズ 容疑者と告白の角」のアレクサンドル・アジャ監督が手腕を発揮。謎が謎を呼ぶミステリアスな雰囲気を漂わせつつ、衝撃のクライマックスで見る者の心をわしづかみにする。
ラスト9分、“彼”の口から明かされる《驚がくの真相》──
「映画ファン垂ぜんの大ドンデン返し映画」の新たなる必見作!
映画ファンのお気に入り要素といえば、ずばりドンデン返し。「ユージュアル・サスペクツ」の頭をガツンとやられたような衝撃、「鑑定士と顔のない依頼人」の絶望感すら漂う容赦ないラスト、見る者の価値観を塗り替えてしまう「ゴーン・ガール」の強烈な結末……。
これまで数多くのドンデン返し映画が生み出されてきたが、本作もその延長線上にあるといっていいだろう。特に、設定の斬新さでは群を抜いている。最大の見どころは、すべての謎が明かされるラスト9分間。なぜルイは9年もの間、死にかけ続けたのか? これまでの事件の真相とは一体? あらゆる伏線を回収しつつ、予想もしなかった驚がくの真相で観客の度肝を抜く。「SHERLOCK シャーロック」の“だまされる快感”、「22年目の告白 私が殺人犯です」の“切ない真相”の両方が備わった本作の“質”を、劇場で確かめてほしい。