「今の生活の有難さ」ルーム rakoponさんの映画レビュー(感想・評価)
今の生活の有難さ
アカデミー主演女優賞を受賞したしたブリー・ラーソンはもちろん、その息子を演じたジェイコブ・ トレンブレイも素晴らしかった。
二人とも難しい役柄だった。
最近「ある奴隷少女に起こった出来事」という本を読んだ。1800年代、アメリカ南部で奴隷として扱われてきた少女の実話だ。奴隷制度から逃れるため、祖母の家の中の立つことすらできない狭いスペースに7年もの間隠れており、冬は凍傷に、雨が降ったら全身がずぶ濡れになるような過酷な環境で生き延びた。
こうした特殊な環境に置かれた経験は癒えない傷を残すだろう。
普通に生まれ、普通に生活していること。愛すべき人々に囲まれていること。これがいかに有り難いことか。
こうした作品に触れると、改めてそう思う。
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